「テーマは移民×故郷だと感じた。 なんだけどなかなか移民っていう感覚...」イン・ザ・ハイツ UPtwHmNNLjBjFuAFさんの映画レビュー(感想・評価)
テーマは移民×故郷だと感じた。 なんだけどなかなか移民っていう感覚...
テーマは移民×故郷だと感じた。
なんだけどなかなか移民っていう感覚がイマイチピンとこなかった。
ニーナが大学で受けた差別的な対応、バネッサが不動産屋から借りられない、ソニーに市民権がないとか、差別、政策に対してのメッセージ性が感じられた。
ワシントンハイツの街並が魅力的。
ボデガっていう街角にある雑貨屋の生活感、タクシー屋、美容店、地下鉄、そして夕日の眩しいジョージワシントンブリッジなど、景色は見ていて飽きなかった。
普段は全然聞かないジャンルの音楽だけれども、メインキャスト一人一人のパートがあり、皆かなりの歌唱力で引き付けられた。
ニーナ×ベニーのペアもベネッサ×ウスナビに引けを取らない魅力いっぱいのカップルで、最後のアパートの壁のダンスシーンが素敵過ぎる。二人の愛は重力をも凌駕するのか?(笑)
アブエラのパートはこれでもないくらい心揺さぶられた。
トンネルのシーンがとても印象的。仕事や子育てに追われて夢を追う暇などなかった、と。
それでもウスナビを始め、いろんな子の世話をしてきて辛かった時は忍耐と信仰って言葉を信じて生きてきた。
自分の親の世代なんかはまさにそんな感じで、色んなことがちょいちょい被り、そういう時代だったんだ、でも一生懸命生きてきたんだ、って思えたあたりで涙が止まらなくなってしまった。
そしてそこからの展開も感動的。
故郷って人それぞれ色んな場所、意味があるし、夢の追い方もどんな形だってあって、
カツカツな日々を生きているけど、大なり小なり人それぞれ夢を持って生きているんだって思えてとても勇気をもらえた。
人生の転換期や、このコロナ渦中で、落ち込んだ時に自分の周囲で大事なものなんかを今一度気が付かせてくれる作品。
エンドクレジット後のピラグア(かき氷)親父がライバルへの一杯の心意気に、泣いているところにほっこりさせられた(笑)
原作ミュージカル見てるともっと楽しめる要素ありそうな感じ。