「彼女が望んだ女たち」ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY dskさんの映画レビュー(感想・評価)
彼女が望んだ女たち
本作でのハーレイ・クイン。「今まで好き勝手にやれていたのはジョーカーに庇護されていたから。むき身の彼女は弱点欠点山盛りの小悪党」という設定ですね(あと、いつもいつも狂っているわけじゃなくて、「酔い」がさめて素に戻る場面も多々ある)。
それがスタート時点での彼女で、いろいろあって表題につながる。ハーレイ以外の女たちもみんな、鬱屈したところからスタートして、いろいろあって最後は……という感じ。
聞くところによると、ハリウッド映画はプロデューサーの権限がかなり強くて、人によっては映画のすみずみまで細かい支持を出してくることもあるとか。監督も役者も脚本家も、よほどの大物でない限り、プロデューサーには逆らえないので、
「本当の映画作りをしたかったらプロデューサーになるしかない」
なんて思っちゃう人も多いらしい。
で、この作品、ハーレイ役のマーゴット・ロビーがプロデュースもやってるんですよね。つまりは、マーゴット・ロビーが望んだハーレイと仲間たちがコレってことですよ。
犯罪組織の男たちに立ち向かう彼女たちの姿を楽しみましょう。
それと、タイトルのこと。
邦題は『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』。
原題は『Birds of Prey (And the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn)』。
直訳なんだけど、強調している部分が逆なのね。そのせいで、最後に「Birds of Prey」という言葉の作品内での意味を知らされて(DC作品に詳しい人にとっては、思いださてくれて)、その後「And the...」の部分まで含めた長いタイトルが表示される……って流れから受ける小さな驚きが、邦題からだと分かりにくくなっちゃってると思う。ちょっと残念。