劇場公開日 2020年2月28日

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「邦題のほうがしっくりくる」黒い司法 0%からの奇跡 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0邦題のほうがしっくりくる

2020年3月2日
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法の下の平等なんて、所詮綺麗事だというアメリカ社会に根深く残る人種差別の問題を反映した作品テーマからすると、原題よりもメッセージ性が感じられる。

ただ、白人の囚人にも等しく寄り添っていた原作者のブライアン・スティーブンソン弁護士が一番伝えたかったのは、ラストシーンの説明字幕にあった死刑判決の過誤率の高さに象徴されるアメリカの刑事裁判の杜撰さだろう。
そういうことにスポットを当てたという意味では、普段なかなか陽の当たらないこうした人権派弁護士の活動を描いたこの映画は良い企画だったと思う。

また、ジェイミー・フォックスの哀愁を感じさせる眼差しは、この役どころにピッタリだったし、この人を見ると何故か気持ちが安らぐ。

藤崎修次