ジョーカーのレビュー・感想・評価
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満塁ホームラン
傑作の一言に尽きる。
ジョーカーといえば、「ダークナイト」における故ヒース・レジャーの名演があり、その人物像が強い印象があった。
そのため、本作品は自ずとハードルが高くなってしまう。
しかし、そんなものを飛び越えてしまうぐらい、物語が始まってから最後まで画面に釘付けにされた。
主演のホアキン・フェニックスの演技もとても素晴らしかった。終始惹き付けられ、細かな息づかいまで感じることができたのは映画館のおかげだと思う。
Blu-rayも購入して、コメンタリーとかも聞きたくなる作品だった。
何がいいのかさっぱり分かりません❗️
前評判が凄く良かったのでかなり期待して見ましたが、期待外れ!全く感情移入できず、はっきり言って退屈でした。どこがいいのか誰か教えて下さい。見終わっても何も残りません。時間の無駄でした。レビュー評価の異常な高さに何か作為を感じてしまうのは僕だけでしょうか❓
観て損はない作品
気になって気になって、やっと観に行けました。
笑顔の中に潜んでいる悪。
人間なら強度の違いはあるけど、存在していると思う。
仮面を被っていれば、強くなった気がして何でもできると錯覚することって現実世界でも起こりえることだなって感じました。
今の世の中、ネットで繋がりを持てる。匿名で記入で相手を貶したり、時には言葉の暴力で死に至るケースもあるので、匿名がジョーカーでいう仮面なのかなとも感じた。
思わず見入ってしまって、2時間があっという間に感じる作品でした。深いです。
人間味があるジョーカーを良しとするかどうか。
現代の貧富の大きな差がある社会を写していると思います。いつジョーカーが生まれてもおかしくない現代ですね。
また、ダークナイトの超絶悪のジョーカーが大好き(?)なので、今回のかわいそうなジョーカーは非常に複雑ですね。
別物と考える事にして、最高の映画でした!
理性を保つ事の難しさ
この映画を通して、人間という動物が
高度に文明化された世界観の中で
自分の理性を保ち続ける事への気付かない難しさを
感じました。
性善説、性悪説、色々ない考え方があると思うけど
本当のところはどうなんだろう。
信じていたものに裏切られた時、人間の心には
何が芽生えるのだろう。私はそのような裏切りを
やってしまっていないか?
バットマンシリーズに知見なくこの映画を観ましたが
前知識なく鑑賞できる作品です。想像ほど残酷な
シーンはありませんでしたが、考えさせられる映画
でした。
共感されることを拒んでこそ真の悪役
バットマンシリーズでお馴染みの悪役が誕生するまでの話。
幼い頃に親から虐待され、仕事にも恵まれない男が自分の存在証明をしようと足掻くも認められず、反対に巡り合わせ悪く起こしてしまった犯罪によって暴徒達から祭り上げられる。
そこは流石、ゴッサムシティ。
自分の境遇は主観では悲劇でもゴッサムを舞台にすれば、喜劇のコメディアンになれると思ってしまったのかな。
没頭できるシュールレアリズム
まず、バットマンのジョーカーもの。
という位置付けの作品ではあるが、ファンタジーもヒーロー感もない。
ダークヒーローのヒーロー抜き。
超現実主義。
じゃあそんなドキュメンタリーみたいな映画をみて楽しいのか?というと、楽しくはないかも。でもダンサーインザダークをみたときのようなインパクトがある。
ホアキンフェニックスを知っているけど、ホアキンが主演だと知らずにみたら気づくかな?
いや、わかって観ていたとて、途中からわからなくなる、気にならなくなる。
あれはホアキンフェニックスじゃない。アーサーだから。
みすぼらしい妄想男のアーサー。喜劇にして悲劇。
こうしてジョーカーが誕生した、という、シュールなまでに現実的に解釈した作品と言えよう。
アーサーが精神疾患をもっているため、ファンタジーじゃないけど夢想シーンはあり、それがサスペンス風味も醸し出す。
調合が難しい作品であったが、観終わってみると、制作に関わっている人々がすきな方ばかり。
ホアキンの1人舞台としても成り立っちゃうんじゃかいかと思いつつも脇がこんなに固められていたのか。
個人的には、バットマンのジョーカーはおふざけひょうひょうとした、ルパンみたいな敵役のイメージだけど、あのキャラに到達する前日譚とみたら深い。深すぎるよ。正直、ハリウッドにもこんな渋みのある作品を大作としてつくれるんだなって感心した。
もう一回観たいかときかれるとうーんなので、星はマイナス0.5
THE 映画
いわゆるアクションやCGが凄いのだけが映画の凄さではないと改めて本作が証明した。
悪役ながら、感情移入して味方目線でも見ることができ、後から考察する余地もある懐の広いストーリー。
音楽では、弦で狂気や不気味さを高いレベルで表現している。
アクションやCGの規模がそれほどでかくなくてもこれだけの表現が出来るのだから、邦画も頑張って欲しい。
ホアキンフェニックスの怪演
彼の作品はこれで3作目だけど、すべて全くの別人。体つきから顔まで違う。今回のアーサーは一見ではわからない障害者。社会は寛容ではない。高潔なはずのウェインも一般的な人。ジョーカーは自分勝手な殺人者なのか、社会が作り出したモンスターなのか?
暴動が今の香港を思い起こさせ、映画のような暴動まで発展してないのは、教育があるからなんだろうと思った。ちょっと悲しく考えさせられたストーリーだった。
悲劇でもない、喜劇でもない、見事なまでの風刺映画
なんじゃ、こりゃ! まんま?現実世界の話じゃん!
昨今のニュースでもよく聞く、実の親にひどい扱いを受ける子供たちの話
格差社会、貧困層、非正規雇用、若者の絶望・・・
また、映画の中のウェインや富裕層と貧しい大衆の対比は、そのまんま、
ポリティカルコレクトネスを主張する民主党と怒れる取り残された白人貧困層
を思わせる。
もうこれは、悲劇でもない、喜劇でもない、他でもない我々の現実を見せつけられているよう
元々原作者はゴッサムシティをニューヨークの風刺として描いたという話は聞いたことがあるが
バットマンにここまでの深みがあるとは思わなかった・・・
出口を求めて彷徨うジョーカーの怒り・悲しみ・絶望は、爆発するが、決して昇華することはない
ホアキン・フェニックスがほんとうの悲しみを表現している。人によっては、見るに堪えない映像
最も深い怒り・悲しみ・絶望を知った人は、どうなるんだろう?
ジョーカーのようになるのか? 果たして・・・
軽々しく、愛が・・・などと語れない、重みがこの映画にはある。
まさしく、悲劇でもない、喜劇でもない、我々の今とこれからが、ここに語られているように思う。
ホアキン・フェニックスの名演はヒース・レジャーの怪演の裏付けを見事に果たしている。
続編を求めたい。この耐えようのない怒り・悲しみ・絶望の出口を求めたい。
その昇華を求めたい。
でも、そんなものは存在しないのかも知れない・・・
だからこそ、続編を求めたい。そこには、その時点での現実が反映されているだろうから。
何にもなれない君へ
とても哀しい、辛い映画で、これがヒットして皆が共感している世界はとても辛い状況に来ていると思う。
二重のトラップがある映画だ。
一つは、誰しもアーサーのように悪に染まっていってしまうという不安に駆られることだ。
ただし悪に駆られて承認欲求を満たせることが、この映画において主人公の救いになり、一部の観客にとってのカタルシスになっている。
二つ目のトラップは、悪に染まることすら叶うことのない、全てが彼の妄想なのかもしれない、というラストの最悪のカタルシスすら否定する現実の残酷さだ。
妄想しているだけ。君の行動では何も変わりはしない。
バットマンになりたい?? 君らはお金がないから無理だね!
じゃあ、ジョーカーになろうか!!
君らはただの妄想好きの庶民で、ジョーカーになんかなれないよ! 面白いジョークだね!!!
じゃあ、僕らは何になれば良いのか。
ジョーカー爆誕!これを見ればバットマンワールドにおけるヒーローとヴィランの立ち位置が分かる!
〇評価が真っ二つに割れてる件について
私の場合、事前に「ジョーカー誕生の物語」と知った上で視聴したので、非常に腑に落ちるというか、社会的不満を持つ人や他者から排除されてしまう立場の人たちがどういった経緯でヴィラン側に寄って行くのかというのが非常に分かりやすく描かれていて高評価を付けました。
逆に「ダークナイト」に登場するような狡猾で派手にドンパチする様子が描かれているジョーカーを期待した人やバットマンの世界について何も知識がない人は評価が低くなって当然だと思います。というのも映画としては終始、一人の男がヴィラン(ジョーカー)になるまでの経緯を描いているだけで、物語として谷あり山あり最後にオチでまとめるといった後味すっきりという構造にはなっていません。またバットマンにおける重要人物としてブルース一族などが出て来ても、ただの端役の家族にしか見えないと思います。
〇ジョーカー(ヴィラン)やヒーローという存在について
若干のネタバレになりますが、物語終盤で主人公が扮するジョーカー以外にも民衆が暴徒化してピエロに扮するシーンが出てきます。これを見た瞬間、「今回はあくまで映像としてジョーカーだけにスポットを当てているが、それ以外の社会に不満がある人や虐げられている人達はごまんとおり、その”複合体”がバットマンワールドにおける「ヴィラン」の正体でもあり、ジョーカー個人だけを描きたかったわけではないんだな」と感じました。なのでジョーカーと名乗る一個人をバットマンが倒しても、次から次へとヴィランが現れるし、同じような民衆の中から別のジョーカーが現れてもストーリー的にも全く不思議ではないなとすごく腑に落ちました。
それとは逆に、世間一般的な良識やルールに則り、ルールから逸脱したカウンター的な存在であるヴィランを除外するもの”複合体”が「ヒーロー」と呼ばれる存在であり、その良識側の代表として作られたものがバットマンなんだなと。またヴィランが増加するのに比例するようにヒーローやヒロインが追加で出てくるのも社会構造として必然と言えるかと思います。
(※まあヴィラン側からしてみれば、バットマンこそが悪で、ジョーカーがヒーローなんでしょうけど・・・)
〇最後に
映画を見終えて最初に思ったのが、現代のネット社会で世間一般的に良識と呼ばれるものに外れたことをする人がいる一方で、正義感あふれる人に叩かれ晒上げられる構図そのものだなと思ったことです。(※世間一般的な常識と呼ばれるものから外れているだけで、差別や除外する人がいるのも同様で)
この構造を取り入れてる限り永遠に物語が作れるし、ヒーローとヴィランどちらの視点で物語を描いても、確実に共感を得られる賢い作品作りをしてるんだなと感心しました。またその一方で、この社会構造を物語に取り入れてる限りヒーローとヴィランの戦いは永遠に終わらないし、人々に脳を弄って思考を統一するぐらいしか戦いが終わらない気がするのは気のせいでしょうか?
想像通りの映画の内容。想像を超えたホアキンの怪演。
ホアキンがヤバい。
ヒース・レジャーと比べてはいけないが、比べられてしまう映画。
その中でこれだけの物を観せてくれるのは凄いの一言。
笑い方、逃げ方、踊り方、階段の登り降り、その他モロモロどれも良かった。
ただ映画としては驚きもなく何度も観たくなる映画では無かった。
例えるなら、めっちゃ歌うまい人がイマイチな歌を歌っている感じ。
多分、ダークナイトに引っ張られて観てしまうので、共感と違和感が半々となってしまい、そう感じてしまうのかも。
個人的にはデ・ニーロを久々に観れて嬉しかった。
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