ジョーカーのレビュー・感想・評価
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いじめと笑い
年間3万人も死ぬような腐った社会を作っておいて、いざ、追い詰められた奴が暴れると「犯人の自己責任だ」「下らない負け犬の逆恨みだ」で済ます政治家、富裕層 弱者の味方を謳いながら、弱者をピエロ呼ばわりする市長候補、莫大な報酬を受け取りながら、弱者へのわずかな援助はためらいもなく切り捨てる行政 ゴッサムとこの国の現実は少し変わらない 人が人を虐げ、苦しんでいる様を見て笑う、というのはどういうメカニズムだろう わからないけど、自分の中にもそういう気持ちは、ある。人間はそういうやり方でしか笑えないのかもしれない すべてを我慢しないでジョーカーのように生きてみたい、という誘惑も感じた 笑いは間であるというのは、よく聞く言説だ 作中にもいろいろな間が出てきた 善と悪の間、富裕と貧乏の間、妄想と現実の間、生と死の間、虐げられるものと虐げられるものの間 笑いとは、そうした現実と自分とを相対化して、こわばりをほぐしてくれる作用であるし、人生を笑い飛ばさずに生きていくことは、不可能だ しかし、漂流するように、すべての価値を距離化していい訳じゃない。それが、アーサーにとっては、父であり、母だった。 その一線を越えてしまったとき時、底辺で踏みつけられていたピエロがゲームの外のジョーカーになる。それはもう、人としての規範を逸脱していた 貧困問題を扱った、単なる社会批評ではなく、もっと広い、何のために生きているんだろう、という原理的な問いを突きつけられた気がした もしかしたら、生まれたこと自体が間違っていたのか、とも思った
ホアキン・フェニクスの演技に感激しました。
ピエロで底辺で暮らしている主人公が、テレビの番組に出れることになりロバート・デニーロ演じる司会者に立ち向かう。主人公の悲しみや苦しみを良い形ではないがバットマンに変わる行いをホアン・フェニクスが上手に演じていて素晴らしい作品ですね!
これは深い人間の映画
とても良かった。ホアキンフェニックスの演技力がとても高かった。ジョーカーはあくまで人間であり彼の狂気に満ちてはいるが非常に魅力的であり共感させる部分も有るキャラ像がとても印象的だった。彼のなんとも表現し難い得体のしれなさが作り出す狂気に満ちた彼の世界は本当に印象深くとても考えさせられた。最後にこれが現代の格差社会を非常に象徴するようなデモ、いかにもアメリカを暗に語ってるような深い映画だった。
面白くて危うい映画
すごいクオリティ高いし面白い! けどものすごく危うい。 「自分の正当性を得るために、ジョーカー自らが作った映画」みたいにすら見える。 「表現の不自由展」の件で、世の中には「その作品の本当のメッセージは何か」みたいなことには微塵も興味がなく、ただルックだけでアリかナシかを判断するような人が大勢いることがよく分かった。 そういう人がこの映画を見たら「自分もジョーカーになれるかも」って思う可能性は大いにあると思う。 そしてもし「ジョーカーを見て決意した」って理由で何かの事件が起こったら、制作者は作品が現実世界に拡張したことを喜ぶ気すらする。 でも私は「正しくてつまらない」と「ダメだけど面白い」ならどうしても後者が好きなので、観てよかったし肯定します。抗えないレベルのカタルシスがある。 でも例えば「我が闘争」の思想をふんだんに入れ込んで、めちゃくちゃ面白い超大作エンタメ映画が作られたとしたら…って考えると…。 人を惹き付けるエンターテインメントは悪用されるリスクを背負っているということは忘れてはいけないと思う。 それとこの作品、共感性羞恥のある人にはわりとしんどい描写が多いです。私はわりとしんどかった。
すごい難しい
・・・難しい映画だと思いました。 ホアキンさんの演技は見事で圧倒されました。 今まで分からなかった悪の誕生過程に視点を置き、心優しい気弱な男が苦悩から狂気にとらわれ、祭り上げられた道化に落ちていく演技に賞賛が集まるのもわかる。素晴らしい構成に演技、カメラワーク。 けれど作品を見ての感想となると、メッセージとテーマがわずかにずれつつ観客に考えろ、と投げつけられたので…すごい悩んでしまいます。 娯楽として手放しに楽しめる作品ではなく、息苦しさと後味の悪さがざらざらと残って…すごい難しい映画だと思いました。
パーフェクト
高い評価を得ている理由はよくわかる。シナリオはもちろん、ホアキンフェニックスの演技、カメラワーク、全てにおいてレベルが高い。細かな意見は言わないが、気分転換や共感を求めて観る映画ではない。 この映画はジャンルがちがう。ある種芸術として見なければならない。残忍な場面とか、暗い映画だとか、評価しない意見もあるが、これはそういう感覚で見る映画ではないだろう。 何も考えてないで楽しい気分で劇場を出たい人は寅さんを見るべき。
ただただ美しかった
ホアキン・フェニックスの身体の説得力。色彩感。笑いたくないのに笑うことに抗えない哀しさ。ジョーカーがコメディアン志望だなんてこれまたとんでもない皮肉。冒頭の1シーンですぐにこの映画面白い…と悟りました。ロバート・デ・ニーロも良き役であった。
JOKERの狂気 アメリカ社会の闇
追い込まれていく主人公、カウンセリングが打ち切られ、クスリが打ち切られ。ちょっとしたミスから、生きがいであった仕事も失ってしまう。自分の生い立ちの不幸を知ることで、唯一の肉親である母への愛も断ち切ってしまう。そこで彼が出会ったのが、テレビの司会者ロバートデニーロ。 ああ、ここに行き着いたんだと、見ていて思ってしまった。ずいぶん前になるけど、どういう訳か、学校の芸術鑑賞会で見せられた、タクシードライバー(マジか?)何が何だかよく分からないまま、最後まで見たタクシードライバー。多分PTSDを患ったベトナム帰還兵は、日常になじめず不眠症に悩む。街を浄化するためには、政治家を暗殺するしかない?だったかな。そんな内容だったと思う。 どちらの作品にも共通する、社会からの疎外感、漠然とした社会への不満。今アメリカで、共産主義への憧れが広がっていると聞く。寄りによって・・共産主義とは??!!と思っていたが、この作品がアメリカの社会を何らかの形で反映されているとしたら、ある意味アメリカの闇は、この作品以上に深いのかもしれない。 JOKERは、バットマンの作品の中で、バットマンの敵としてのJOKERとなることで完結するが、現実のアメリカ社会には、バットマンのようなわかりやすいヒーローはいない。トランプはその役目を果たせるとも思えない。
Jフォー・ジョークでった(笑)
確かに『タクシードライバー』で『キング・オブ・コメディ』だったけど、まさかの『フレンチ・コネクション』までやるとは。そして何よりもアラン・ムーアの『Vフォー・ヴェンデッタ』だった。もはやこれは「Jフォー・ジョークでった(笑)」だよ(意味不明)。ハハハ
気持ちはわかる。
切なくも苦しかったです。 人を悲しませたり苦しませたり傷つけることはやってはいけないと思いますが、誰かに認められたり頼りにされたりすることで、自分の存在意義は見出せたりするもの。 人の気持ちは少しのきっかけで、良くも悪くもなる。 環境や時代背景は生きる上で重要ですし、ゴッサムシティやジョーカーに限らず、現代を生きる私自身と重なり、とてつもないやるせなさ、息苦しさを感じました。 ジョーカーの感情の波も笑いや踊りで表現されており、選曲もかなり良く、雰囲気が良かったです。
カタルシス
ジョーカーが誕生した時はよくやった!!となり、カタルシスによって涙さえ出た。 観終わったら本来暗い気持ちになるべきなんだろうけども。 個人の感情を丁寧に追ってる作品なので、ダークナイト苦手な方にもおすすめです。 悲しい感情の時のBGMがやけにデカくて集中力削がれたので、その点のみー1です。
今年の一番
暗い画面、腹に響く低音の音楽、ホアキン・フェニックスが演じるアーサーの悲しい笑い声が繰り返される。救いのない物語だが、この物語でカタルシスを感じるほど、社会の中で日々消耗している人が多いのだろう。 個人的には、現在禁煙をしているため、アーサーがしきりにタバコを吸うのも辛かった。喫煙者は映画館を出たらまず一本吸うだろう。 今年それほどたくさん見ていないが間違いなく一番。
ピエロ
あの止まらぬ笑いに隠された本当の闇、悲しみ 障害者が1番辛いことは健常者のふりをすること?っていう言葉ありましたよね?ぐっとささった 私はうまく言葉に表せない、その表現は。なんか。ぐっと、うっとなった。 全ては妄想だったのか?なんだったのか 実に奥が深いね、、、。
最高にヤバイ‼️ 話の流れも非常に良い。 始まり方も良し、ラストも...
最高にヤバイ‼️ 話の流れも非常に良い。 始まり方も良し、ラストも非常に衝撃的。 始まりから最後まで、不気味な笑いがなんとも言えない。 ストーリーを作り出す音楽も、効果音としては最高です。不気味さを増長させている。 笑いの神になりたかった人間が、悲しい生い立ち故に、最後には悪の教祖のようになってしまったという、悲哀に満ちた物語。 貧富の差と混乱の世の悲しさも上手く表現されている。 ホアキン・フェニックスの演技も最高に良い。 作品の作りが全体的に素晴らしい。 文句のつけようがない。 ⭐️追伸⭐️ 「不気味な笑い 〓 底知れぬ悲しみ、悲痛な叫び」 (私的には、R15指定にしなくても良かったのでは、、と感じます。)
自分の中の「負の感情」が変に刺激されてしまうんではないか?という憂...
自分の中の「負の感情」が変に刺激されてしまうんではないか?という憂慮があって躊躇していたんですが、公開終了間際に行ってきました。 「自分はまだまだ大丈夫」「自分はジョーカーからさほど遠くないところにいるのでは?」という2つの相反する感覚が生まれた。 そんなヤバさを持った映画です。
ホアキン
予告で流れていた「ピエロはもう飽きた」(by ハーレイ・クイン)にニヤニヤしていたのに。 冒頭からかなりギリギリの日常が描写されて噂通りの鬱展開だなあと思っていたら、そんなもんじゃすまなかった。持ち逃げしたアレを読んだあたりでもう私のライフはゼロに。あんな大事なところ見逃したら、一生後悔しますよ。あとはダークサイドに落ちゆくのみで暴徒と一緒にヒャッハーである。ラストの意味に全然気づかず、エンドクレジットで無事正気に戻ったが危なかった。 ホアキンじゃなければ成立しない、ヒースとは別のジョーカー。何が怖いって、うっかり弱っているときに観ようものなら、「ジョーカーは私だ」と思わせかねない所。 笑いと狂気と緻密に組み立てられたシナリオって『ハング・オーバー!』と同じ説明ができてしまうのがすごいね。 ワーナーが「続編作る」とかバカなこと言い出さないといいけど。
すごい!
観た後に何かずっしりと重いものが残る作品 ただただ、重苦しい…。 しかし、誰の心にもそうゆう闇があるだろうし 誰もがジョーカーになりうるって事を気付かせてくれる バットマンがバットマンとして誕生する布石も匂わす場面も…。 ただ、この作品は精神的に安定している状態で観る事をオススメします。それくらい心に何か刺さります。
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