劇場公開日 2019年10月4日

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ジョーカーのレビュー・感想・評価

全1172件中、61~80件目を表示

4.5銃も怖いけどスーパーラットも怖い

2019年10月25日
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鑑賞方法:映画館

怖い

ゴミ溜めの様な街
アーサーの具合悪そうな顔
ボロい建物

初めは映像的にも見てて気分悪かったのが
ジョーカーが生まれてからは
世界観が変わったように綺麗に見えてきた

悪者ジョーカーとなっていく
ホアキン・フェニックスの演技に魅入ってしまいました

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rin*

1.0何がいいのかさっぱり分かりません❗️

2019年10月20日
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前評判が凄く良かったのでかなり期待して見ましたが、期待外れ!全く感情移入できず、はっきり言って退屈でした。どこがいいのか誰か教えて下さい。見終わっても何も残りません。時間の無駄でした。レビュー評価の異常な高さに何か作為を感じてしまうのは僕だけでしょうか❓

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terumin31

3.5かなりブラックなエンターテイメント作品

2019年10月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

アーサーの境遇や環境を想えば少なからずの同情は否めないが・・

ジョーカーの行いには共感は絶対!出来ない!

・・夢や希望、未来ある子供達には目隠しすべき・・R15は正しき選択でしょう・・

ホアキンさん、既に
体型が安定されていて安心しました🍀

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ねもちゃん

4.5地獄から生まれた道化師

2019年10月4日
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鑑賞方法:映画館

『ダークナイト』ヒース・レジャーのジョーカーは、悪魔そのものの「狂気」が人の形をして、地上に舞い降りたような存在だった。
すべてのルール、理(ことわり)を破る存在という意味で「トランプのジョーカー」だった。

本作のジョーカーは、違う。
障害を抱えた貧困にあえぐ人間が、他人から存在を認められず、社会に虐げられ、悪意に晒されて、身体に埋まっていた「悪魔の卵」が徐々に大きく育ち、孵化する姿を描いていた。
悲劇が喜劇に見える、笑えないコメディアン「道化師のジョーカー」の誕生物語だった。

進むも留まるも引き返すも、この世界全てが地獄であり、幸せにはならない理不尽な世の中への憤り、怒り。
そして、恐怖の「笑い」が爆発する。

殺人という行為は許されないとは思うが、無自覚に弱き立場の人をさげすんでいる富裕層~一般人が、実に「殺されて当然」とさえ感じ、ジョーカーに感情移入してしまった。

人種を分断し、社会保障費を削り、格差が広がる一方である現在のアメリカ社会で、これをよく作ったなと感嘆しつつ。
実際に虐げられている(同然の低所得などの)層に、この映画は救いとはならないようにも思えもし。

あと、日本でも、安い仕事しかない若い人や、会社をリストラされたり、ハラスメント関連で鬱になったりした人にとっては、本作の内容は「今そこで現在進行形の地獄」そのものを見せられるようなものかもしれない。
(日本でヒットするなら、この国も貧困に喘いでいる人が多く、社会や政治に不満を持つ人が増えているということであろう)

正直、つらく感じる部分もあったが、これを成立させたのは、ホアキン・フェニックスの怪演であろう。
危ういバランスの中の、面白さであった。

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コージィ日本犬

4.0たった1人の人間で人は変わる、変われる、変わってしまう

2019年12月7日
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笑える

怖い

難しい

今更だが見に行った。
原作というかバットマンのジョーカーは全然知らない。映画があると聞いたので、ウィキペディアでちょっと経緯?を見て予告も見たくらい。その程度。
しかし、なぜR15なんだろうと思いながら。

これは凄い。
酷すぎる。狂っている。
いや、狂っているのはこの社会かもしれない。

富裕層は支持され死んでしまったら悲しまれ、
貧乏人は見向きもされないし死んでも気づかれない。
貧乏人の言うことなんて耳を傾けようともしない。
仕事はない。金もない。裏切られ、笑われる。
何をしようとしてもダメ。嫌われる

こんな腐った世の中に送るメッセージなのか。

しかし、暴力と狂気に溢れている。
R指定なのが理解出来た。
公開当初囁かられていたが、事件が起こるかもしれないというのはわかる気がする。
賛否両論分かれるってそうゆうことか。

このジョーカーという男により、
世の中は変わっていってしまう。変わり果てる
なんだ警察。なんだ金持ち。そんなのぶっ壊せ

これがとても原作がコミックだとは思えない。
監督もホアキン・フェニックスも言われていたが、原作を見ていないらしい。なるほどな。
原作好きの人からしたら違うだろって所もあるだろう。

これを字幕だけにしたのは正しいかも。
憎しみと苦しみがひしひしと伝わってくる

見てから何時間も経っているが、
ずっと震えが止まらない。そんな映画だ

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サプライズ

5.0ジョーカー降誕

2019年10月19日
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バットマンシリーズに愛着もなく、ジョーカーにも特別な思い入れもないのだが映画として素晴らしいのはやはりジョーカーという確立されたキャラクタのせいなのか

とは言え、ただの狂気と言うには切ないし、ジョーカーになる過程や抑圧された感情が解放されていくのは共感すら覚える

その適度な緊張感がたまらないし、ジョーカーをジョーカーたらしめた物、それを確認出来た意義は非常に大きいことだと思う

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moto

3.0前半2点、後半3.5点。前評判を超えず

2019年10月13日
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ホアキンの心が死んだ瞬間に命を宿した"ジョーカー"。
とにかく下記2人の迫真の演技が素晴らしい作品でした。
一方で、前半は少し退屈してしまう流れがあった気がします。

■良い点
・ホアキン、ロバードデニーロの演技が素晴らしい
・ニューヨークの地理的な闇がよく表現されていた
■悪い点
・特に前半は展開力が弱く、退屈してる観客も多かったのでは

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つかれたこころ

5.0まさに喜劇。

2019年10月8日
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貧富の差が激しく不満や怒りを表した殺伐とした世の中。
明日どうなるかもわからない自分たちの生活。
ひたすら長い階段と帰路への重い足取り。
毎日生きていく事で精一杯な日常。
どんな時も笑顔で。と母の言葉を信じ鏡の前で笑顔をつくる。
もう、出だしのこれだけでも暗くなる。

見る前から話題となっており、賛否両論と言われてますが残酷性より精神的なもの。
刃物や銃は出てくるが、そんなものはジョーカーの付録にしか過ぎないと言うこと。
観ているだけでこちらの精神が蝕まれていき憂鬱な感覚に陥る。自身の魂すら吸い取られてしまう。
これがジョーカーの武器なのかもしれない。
そして観る人の置かれている状況で、物語の見方すら変わる。

アーサーの内に秘めた何か、これがこと切れた瞬間・・・
憂鬱な程のひたすら長い階段を軽やかな足取りで下る姿は
心優しい母思いのアーサーがジョーカーにかわる瞬間でした。
ひ弱なアーサーがジョーカーへ変貌した時の格好良さも見もの。
そして彼の喜劇に私たち観客も巻き込まれていく。
これが物語のオチ。完全に一本取られました。
そしてダークナイトを見ていない人はきっと理解不能。
ただ話題だから、、、で観覧されてはこの映画は駄作にしかすぎないのです。なので安易に観ると後悔します。

セリフも決して多いわけではなく
下品な笑いと訴えかける目元。
心から笑っていないスマイルも恐怖すら感じる。
全てがジョーカーのペースに持っていかれ、
極限まで落とした体重はほぼ骨と皮。骨が浮き出たあの奇妙な後ろ姿にホアキンの演技力の高さと役に込めた意地を改めて実感できました。

何だかんだ言われてる割に総ナメ!
オスカー受賞、主演男優賞、確実です。

私達も毎日こうして生きているだけで、世の中に不満を持っている人は沢山いるし、
嫌な事がタイミングよく重なり、ボタンの掛け違いや虫の居所が悪い時は誰だってある。
それでも、どんなに辛い時も笑顔でいなくてはいけないし、人は怒りを押し殺さなくてはいけない時もある。
人の本質なんて何がキッカケになるかわからない、紙一重なのかも知れない。
悲劇を喜劇にかえる事ができるジョーカーの力。
あまりにも引き込まれすぎて観終わった瞬間、これは喜劇だったのか〜と夢と現実の境目と余韻から抜け出せませんでした。

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Riri

5.0滅多に見ない洋画を

2019年10月31日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

観ました。
これ見るなら見る前にダークナイトとバットマンビギンズ見るよう勧められましたが
見ずにジョーカー
あぁなんだかジョーカーがセクシーなのよね
かなしいはずなのに、かなしい哀愁みたいなのがセクシーさで表されてるのね。

いやぁ今日の映画2本は
楽園とJOKERって
どっちも濃いかった。

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悠々同盟

0.5ばかにすんな

2019年10月11日
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鑑賞方法:映画館

アーサー・フレックとかいう人の物語ではあったけど、俺の見たいジョーカーじゃなかった。
あんなわかりやすい不幸な背景がジョーカーの発端だとしたらがっかりだね。
あの程度で狂ってたら世界は狂人だらけだぞ。
同情すら寄せつけないのがジョーカーなんだよなあ。
こんなのに賞あげるベネチア映画祭は品位を落としたね。
予想を超えることが全くおきなくて、3回くらい寝た。

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kozoi

5.0ありがちなストーリーも 演出と役者の力で素晴らしい作品と なる事を実感する映画

2019年10月10日
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恥ずかしながら、
主演のホアキン・フェニックスを
知らずに観賞しました。

冒頭のカウンセリング中の
泣き笑い?で一気に惹き付けられ
名優デ・ニーロですらただの
脇役、最後までホアキンの演技に
魅了され続けました。

人間は、喜怒哀楽が一つでも
欠けると精神的におかしくなるけど
アーサーは喜と楽がない人生
最後は辛い生い立ちを知り
完全にプッツン‼️

最悪な殺人気の完成です。
なかなか過激な殺人シーンも
あるけど、後味の悪くはない
良い意味の余韻が残る不思議な
作品でした。

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チロスケ

3.5ゴッサムシティの悪夢

2019年10月6日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

ダークナイトを起点に考えるとウーンという感じが多少あります。単体作品としては充分な内容ですが背景を理解できていないと退屈で冗長と感じるかもしれないですね。
アクターの演技力は申し分ないと思います。もう一度ダークナイトを観てから再考したい気分です。
ブルース少年との絡みは後にどんな影響をもたらすことになるのか見極められたらと思います。
娯楽性を求める作品ではない事だけは明らか。

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タイガー力石

5.0痛快(痛烈)な社会風刺作品。

2020年2月11日
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鑑賞方法:VOD

興奮

幸せ

毎日毎日、早出だー残業だーと忙しく…劇場に行く元気もないので、Amazonでレンタルして観ましたが、観終わった直後の余韻が半端なかった…。

そもそも誕生秘話と思って観ていたら、「え?そうでもないの?」と思う様な内容で、ジョーカーに1本取られた〜(笑)!なんて気分に(笑)。

ただ、この作品を観た人と感想を語り合ったら…やっぱり観る人によって、かなり捉え方が違うんだなーと。
ただ思うのが、このジョーカーってかなり人間味があるなって(笑)。殺す人を選ぶとか、「津山三十人殺し」と重なった。

内容も、ゴッサムシティの荒んだ街もそのままに、金持ち風情(←こう言ってる時点で自分はジョーカー側の人間なんだなと認識(笑))や下層階の人達との差、ジョーカーが劇中 観ていた「モダンタイムス」に象徴される社会風刺。夢や希望もなく ただただ社会の歯車として生きて行く世の中。
そこに現れたアーサーに、虐げられてきた者達が、皆 自分を重ね合わせ 彼をヒーローに担ぎ上げる。

面白いのが、彼の妄想の世界と 恐らく現実で起きていることが交差するのだけど、暴動が起きた最中、ウェイン夫妻が暴徒に射殺されるシーンに、ジョーカーがウェイン夫妻を射殺するシーンが繰り返され、ここで“バットマン VS ジョーカー”の構図が出来上がってるのが面白かったかな。
だって、実際は ウェイン夫妻は暴徒に射殺されたのであって、直接ジョーカーに殺された訳じゃないんだから(間接的に殺したと言えば そうなんだけど(笑))。
だけど、母を苦しめたコイツを葬ってやった達成感みたいなものの現れだったのかな。

そしてラストのシーン。
ここで、今まで私達が観させられて来た2時間は、実はジョーカーが創り出した“虚構の世界”だと気付かされる。
これはヤラれたな(笑)と。
だけど、それすらもフィクションなのかと“?”だらけ(笑)。
ジョーカーの掴み所のないキャラに翻弄され苦笑いしか浮かばない(笑)。

このジョーカーに、何故か物凄く共感してしまうのは、この作品を観ることで 普段押さえ込んでいる鬱憤を開放し、社会でのバランスを上手く保つことが出来るからじゃないかなと思った。

そう、だから ジョーカーは社会を映し出す鏡なんだよ。みんな見て!

そしてなんと言っても この作品中のジョーカーの衣装が凄く良かった!ホアキン・フェニックスの演技(ジョーカーの立ち居振る舞い)も素晴らしく 凄い役者さんだしカッコイイなー!っと。

それと、アーサーの母親役を演じた フランセス・コンロイって、本当にこういうバカ親(言い方は悪いけど)が良く似合う女優さんですよね(笑)。
「アメリカン・ホラー・ストーリー」然り。

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m@yu-chan

4.0迫力

2019年10月15日
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鑑賞方法:映画館

話の内容は文化の違いもあり、全てを理解は出来ていないと思う。あまりのことに引く場面もあった
思っていたものと違い、白塗りで出ていたのも4分の1くらいだった。
他のジョーカー作品も観ていないし、あまり情報を入れないで観たからかもしれない

それでも、ジョーカーになってからの演技に圧倒される。物語に引き込まれたような気持ちになる

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Daiki Sugiyama

5.0これは何の涙だろう。

2019年10月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

泣き所ではないシーンの連続で、なぜか涙が出た。
社会道徳から正反対の身勝手さに、人間味ある美学を感じた。
布石はやや多いが、「彼」が完成していく演出が緻密で美しい。

負のテーマや感情さえも昇華させる芸術は、国境を越える。
それを改めて感じさせてくれる作品でした。

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こま

5.0ホアキンフェニックスの怪演

2019年10月8日
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鑑賞方法:映画館

この映画の8割はホアキンフェニックスの役作りの凄さだと思う。
激痩せ、表情、動き、全てが作り込まれて魂が入っている。ジョーカーは世界でも大人気なヴィランなのでかなりのプレッシャーだろう。
増してジャックニコルソンにヒースレジャーと様々な解釈でのジョーカーが演じられている。
ジャレットレトはなかったことにしてよいでしょうか。
ホアキンフェニックスの役作りもかなりの覚悟だっただろう。
今回のジョーカー誕生に関しては今までのジョーカーのイメージとは解釈が違った。
元々の人間的な弱さや境遇が全面にでていて同情を誘われるが、特別な人間ではないと言う描き方。
ゴッサムがあそこまで腐敗したり、バットマンの誕生のきっかけもジョーカーと言うより社会の貧困層の不満の爆発で、あくまで誰しもがジョーカーになると言うのはなんとなく伝わるが、なし崩し的に支持されてるよりも、悪のカリスマとしてのジョーカーも後半以降もう少し見たかった。
音楽の使い方もよく物悲しさと、不気味さ、突然の笑い声など終始不穏な空気が流れて予測もできない行動、妄想と現実の曖昧さ、とにかく終始ドキドキさせられました。
驚くべきことはジョーカーが銃で殺害するシーンではスカッとしちゃうのは大半の現代社会で生きてる人の現実なんだなあと思う。漠然とした社会への不安、富裕層への妬み。
自分にもジョーカーになる要素はあると思い知らされた。
ラストもいろいろな解釈があるが、今回のジョーカーvsバットマンはぜひ見てみたいです。
ただ、今回に限ってはバットモービルやバットマンみたいな現実離れしたものがでてこないからこそ良かったのもありますね。
自分的にはヒースレジャーのジョーカーを超えることはありえないだろうと思ってましたが、ホアキンジョーカー、ありありです!

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まあ映画好

4.5フォアキン・フェニックスは怪優

2019年10月8日
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鑑賞方法:映画館

自分のなかではフォアキン・フェニックスは Walk the line 君に続く道 の Johnny Cash 役がメインだつた。
10年経ったとはいえ、最初から別人だった。
違和感を感じながらも、徐々に引きずりこまれた。

かなりいい年になってから、自分のどうしようもない秘密を知ることになる酷さは普通の人には想像しがたい絶望感を生んだだろう。年を取るほどに困窮してゆく現実は待ったなしだ。
彼はすごく母親思いで、支えあいながら慎ましい暮らしを二人だけでずっと過ごしてきたのに。
それが、みずから・・・・
二人だけの親子が唯一の楽しみといってもいいテレビショー出演が決まっていたにもかかわらずだ。

それだけ、一丁の拳銃がもたらしたきっかけは恐ろしい。

破滅への道をすすまざるをえない孤独と絶望、現実世界への怒り。
バットマンとは直接関わりはない別の物語りとして充分完結している。

非常に苦しいが何度も見て、主人公の絶望感と狂気を咀嚼しなくてはと思わされた。

追記
Cream の White Room が流れたときに鳥肌たった。 いいタイミング。Jack Bruce の 歌声は美しく、もの悲しい。
Drumの Ginger Baker が 10月6日に亡くなった。波乱万丈タイプの人だったな。

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カールⅢ世

5.0泥だらけの手で心臓を鷲掴みにされたよう

2019年10月5日
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鑑賞方法:映画館

個人評価:4.7
アカデミー賞おめでとうございます。
主演男優賞の呼び声高いホアキン・フェニックス。その評判は過小評価と言わざるえない。まるで泥だらけの手で心臓を鷲掴みにされている様な感覚を与えてくる。魂までも削った様なその演技は、映画史を揺るがす名演だ。
またトッド・フィリップスの脚本と演出も素晴らしく、絶えず使われる挿入音は、ジョーカーの闇をより濃く、また空間までもが歪んで見える様な世界観を演出している。
本作は最初から最後までジョーカー1人に焦点をあて、登場人物の無駄を一切省いた手法。この映画には助演も女優も必要ない!ジョーカーだけだ!この男を見ろ!そんな孤高な作り込み。
キング・オブ・コメディのオマージュの様な設定もあるが、スコセッシが描いた人間の内なる闇を、本作はさらに引き出していると感じる。
バットマンの本筋とオーバーラップする部分もあるが、妄想の中、社会の膿の狭間で堕ちていく、1人の男のリアルな人間像を描いている。

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カメ

3.0ダークナイトのジョーカーは何処に?

2019年10月5日
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結論、私はヒースレジャー演じるジョーカーの方が好きですし、そことは全くの別物のジョーカーが描かれていた気がします。

悪が有り余って狂気すら感じるはずのジョーカーが、
狂気が有り余って悪を生むジョーカーになり、
順序が逆な気がする。

オチに関しても明示しているわけではないので、
自分の感性を大事にする創造的な人からすれば面白いのかもしれないが、忘れてはいけないのはジョーカーはバットマンの敵であること。果たしてこの映画のジョーカーがバットマンと戦う絵を想像できた人がどのくらいいるのだろうか。

ヒースが残した悪かっこいいジョーカーが、
ホアキンによって孤独な狂気の犯罪者、
になってしまった気が。

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km

3.0マイノリティにも「生きやすい」社会

2024年6月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
世間の目だ。
こう訴えてくる。
心の病などない。
普通の人のようにしていろ、と。

精神を病んでいるアーサー。
それゆえに、精神的に不安定になると、彼は不随意に(意図せずに)笑い出してしまうという。

「障害」というよりは、ある種の「病的な発作」と捉えるべきなのかも知れません。

服薬によって抑えられる症状なのかも知れませんけれども。
しかし、母との二人暮らしをしながら、カウンセリングを受けているが(今は)病院に
はかかっていない様子なのは、経済的な理由もあってのことと思います。

そんな生い立ちからか、コメディアン志望の彼。
首尾よく人気コメデイ番組の司会者に才能を見いだされ、ステージに上げてもらえて、望んでいたコメディアンの途が拓(ひら)けたものの、ネタづくりが、考えていたよりも、ずっとずっと重たいものだった。

そこへ、小児科病棟での賑やかしの仕事中の思わぬミスから、プロモーターからは解雇の憂き目に。
追い討ちをかけるように、地下鉄車内でのタチの良くない連中とのトラブル。

そういう不幸の積み重なりがが、彼を社会から疎外していってしまったよう。
「こんなに爪(つま)弾きにされるんなら、誰でも変わってしまうわなぁ」というのが、評論子の偽らざる想い。
結局、アーサーは、最後には拳銃の威力に自らの存在を託すまでになってしまう-。

清掃人組合のストライキで、生活環境が悪化しつつあったという世相が、周囲の人々の感情を、いよいよ刺々しいものにしていたのでしょうか。

そのプロセスには、本当に胸の痛む思いがします。

たとえ世間一般とは違った習慣・価値観の持ち主であっても、それが社会一般を害するものでない限り、それは個性として尊重されて、疎外されないような社会になったとすれば、それは、どんなに素敵な「生きやすい」社会であることでしょうか。

「人は生まれながらにして自由かつ平等であり、差別は、ただ公共の利益のためにのみ設けられる。」と高らかに謳いあげたのはフランス人権宣言(人および市民の権利に関する宣言)ですけれども。
その基本的人権尊重主義の考え方は、「差別」というフレーズを「社会からの疎外」と置き換えれば、そのまま本作にも通用するように思います。評論子は。

そして、基本的人権の保障は、常に社会的なマイノリティのためのものであることも、鮮やかに描き出していたとも思います。

民主主義・人権主義といわれる現代の日本社会に住まって、「基本的人権の尊重」とは、やや手垢(あか)に古された常套句のようにも受け取られ勝ちですけれども。
しかし、その意味合いをもう一度だけ問い直してみるためには、決して出来の悪い作品ではなかったと思います。

自身への自戒も込めて、佳作と評しておきたいと思います。評論子は

(追記)
「楽しいから笑うのではない。 笑うから楽しいのだ」というのはウィリアム・ジェームズ(アメリカの哲学者・心理学者)の言葉だそうですけれども。

しかし、言ってみれば「笑えば笑うほど不幸に落ち込んでゆく」とでも形容すべき本作のアーサーを姿を観ていると、胸の痛さに、いたたまれません。

「救貧」「防貧」というのは、社会政策として修正資本主義国家が果たすべき仕事のはずなのですけれども。
勝本勘三郎(1867-1923)という人は、検察官のご出身で、後に犯罪の法を研究する刑法学者に転じた方ですが、国家が救貧・防貧のための施策をなおざりにしながら、その一方で(多くが貧困から生み出される)犯罪者だけを厳しく処罰することは、あたかも国家が犯罪という落とし穴を仕掛けておいて、たまたまその落とし穴に陥ってしまった者を犯罪者として取り分けて厳しく処罰するようなもので「惨も惨、酷も酷、これに過ぎたるはなし」と嘆いた気持ちが、評論子には、分かるように思います。

(追記)
本当の末筆ながら、お断りしておきます。
評論子は、この系統(DC、アメコミ)の作品も、ほとんど観ていませんし、バットマンシリーズをほとんど(まったく?)観ていません(今を去ること、おおよそ半世紀前に、30分枠のテレビシリーズで放送されたバットマンは視ている。)
したがって、本作と他のシリーズ作との関連性ということでは、いささか的外れなコメントなのかも知れませんけれども。
あくまでも、純粋に単品の映画作品としての本作のレビューであることを、ご理解いただきたいと思います。

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talkie
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