ジョーカーのレビュー・感想・評価
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期待していたものと少し違っていた
JOKER誕生の秘話ということで、ダークナイトの様な悪役としての魅力を存分に発揮する映画だと思っていた。が、意外にも途中まではどこか見たことあるような闇落ち。
バットマンとの結び付きは良かったが、個人的には不完全燃焼だった。
その後のJOKERの足取りがわかるような作品「JOKER2」を見てみたい。
凄い映画
ヴィランのジョーカーではないと思いました。
最高にセクシーなジョーカーは、申し分なかったです。
キャストはとてもいい演技をしているし、電車内での暴動シーンはとても美しい。
あの病気の笑いが狂気の笑いに変わっていく様などは、素晴らしすぎました。
けれども、もっとジョーカーには怪誕してほしかった。ジョ―カーの生まれた背景が、蔑まれた者たちが共感できるような、あんな「程度」(言葉がわるいが)の理由で、あの悪逆非道のカリスマ犯罪者になったとはどうしても思えなかったです。
あれは「誰でもジョーカーになるんだよ」というピエロマスクの暴動へとつながっていく演出なんだろうか?などと思ってみてましたが、ジョーカーは「概念」なのでしょうか。
私のなかでは、彼ははじまりのジョーカーだけれども、バットマンのヴィランであるジョーカーは、のちに現れるのだと思いました。(ブルース、こどもだったし)
前評判に踊らされた
正直普通。むしろ退屈寄りの映画だった。
予想は超えてこないし演出も音楽でごまかしてる感。同情こそすれあまり共感できるキャラもいないし、映画に入り込めなかった。主演の怪演ぶりはすごいけど、展開はゆっくり、というより一般人がなぜ悪いやつになったか、その変容が表面的な肝だと思っていたし楽しみにしていたのだけど、もともと精神病んでる奴が主人公なので、初めと終わりでも精神ヤバイやつと特に変化がなく、そこにメリハリがないものだからゆっくりに感じてしまった。
精神病んでる上にろくな環境にいないのだからそりゃいつかやばい行動とるでしょ。
本当に事が動くのがマジの終盤だし、うーん、もっとやりようあったのでは。
一方で精神障害者の悲痛な描写という意味ではなかなか良かったと思う。いいように扱われつまはじきにされ、でも誰も助けてくれない。最後の語りはその苦しみを爆発させたもの。単に障害者を哀れむだけでなく、健常者すらも不幸にしてしまう恐ろしさを表現していたように思う(といっても障害者寄りだけど)。
京アニ事件というろくな保護下にもない精神障害者の引き起こした大事件があったが、そこにある恐ろしさと問題提起という意味で実にタイムリーな映画ではあった。
アカデミー賞候補?みたいな話らしいが、まぁ好きそうだよね、アメリカ人こういうの。社会問題を風刺しちゃうやつ。主演は男優賞取ってもおかしくないと思うけど。彼のおかげで最後まで観れたし。
総評としては「テーマはいいかも。でもサービスデー鑑賞で十分です」
くそ、増税で映画料金もあがってらぁ
もう一声、、、
前評判が高過ぎるキラいがある作品は
まあ〜どんなんでしょうか〜ぐらいな気持ちで観るようにはしているんですが、
もう、、、こんな社会って、、、
グァーッ!
と溜飲下げたい方にはいい映画だと思いました。
アナキン・スカイウォーカーがSithに堕ちる理由は
いまだに納得しないのですが、
アーサーがJOKERになるのも、
てか最後にぜーんぶJOKEさ、と言わせてるのか
やっぱり何かが憑依するぐらいのストーリーにしてもらわないと
「ダークナイト」の極悪非道ジョーカーが
わからなくなっちゃうんですよ。あの極悪非道ジョーカーが、今作のジョーカーを引き継いだっていう設定の別人ぐらいに感じちゃいますね。
JOKERと名乗らせる、ゴッサムシティ、ブルースが出てくる、
で、なんとか関連を持たせてるという強引さも感じちゃいました。
つまりアーサーがJOKERになる理由が、このストーリーじゃなくてもいいんじゃないの、、、?と。
若いJOKERのアナザーストーリージョーク、的なスピンオフのりでも観れた気がする。
こうしてJOKERは誕生した、というのは、何人かの方々が指摘している通り、
このストーリー、JOKERである必要ある?と、なんとなくむず痒い感想に。
ピエロお面団の暴動に至る過程はもう少しブツ切りに挿入してもらいたかった。
いつの間に何を騒いでるのアナタ達は、と理解するのに時間かかったよ。
あ〜富裕層のお調子者がああなったからね、、そこの過程こそもっとショッキングに描いておくれ。
なんか文句多くなってしまった。
レイトショーなのにお客さんいっぱいいたのが良かったです。いいことだ〜
一番印象に残ってるのは「IT」「ドクター・スリープ」の予告編、、、(ΦωΦえ)/
泥だらけの手で心臓を鷲掴みにされたよう
個人評価:4.7
アカデミー賞おめでとうございます。
主演男優賞の呼び声高いホアキン・フェニックス。その評判は過小評価と言わざるえない。まるで泥だらけの手で心臓を鷲掴みにされている様な感覚を与えてくる。魂までも削った様なその演技は、映画史を揺るがす名演だ。
またトッド・フィリップスの脚本と演出も素晴らしく、絶えず使われる挿入音は、ジョーカーの闇をより濃く、また空間までもが歪んで見える様な世界観を演出している。
本作は最初から最後までジョーカー1人に焦点をあて、登場人物の無駄を一切省いた手法。この映画には助演も女優も必要ない!ジョーカーだけだ!この男を見ろ!そんな孤高な作り込み。
キング・オブ・コメディのオマージュの様な設定もあるが、スコセッシが描いた人間の内なる闇を、本作はさらに引き出していると感じる。
バットマンの本筋とオーバーラップする部分もあるが、妄想の中、社会の膿の狭間で堕ちていく、1人の男のリアルな人間像を描いている。
痩せこけた背中とダンス
今の自分に正直になってますか?
狂気に満ちた中に見える悲哀
まず初めに、私は今までこのキャラクターが出てきた作品はひとつも見ていない。正直な事を言うとアメコミは苦手(笑)。それに海外・日本人映画評論家のレビューも、この映画の記事も何も見ずに観に行った。 だから“〇〇に出ているキャラクター、ジョーカー”として観ていない。他の映画と同様、全く新しいひとつの作品としてこれを観た。
アーサーは精神病を患っている。妄想も酷い。でもアーサーは自分でしっかりと考え、行動しているように見えた。内面は優しい人なのだと思う。子供の頃から言われてきた母親の言葉を守ろうとしていた?笑いたくないけれど笑っているのがよくわかるシアターに響き渡る乾いた悲し気な高笑い。
ただ切なかった。
暴力的なシーンは多いけれど恐怖は感じなかった。
ただ、内容が内容なだけに心が平穏でゆとりがある時に観てください。
映像や音楽も素晴らしく見応えがある作品です。
すごい
期待通りだった。ここ最近では、ベストです。
最初は、ジョーカーの笑いが発作だったはずなのに、そのうち、発作なのか、自分を笑うしか無くて笑っているのか、解らなくなった。最後に自分の口の中の血を使って、メイクを追加した時に、何故か無性に泣けてきた。まさか、「ジョーカー」で泣くなんて。
今回のジョーカーは、悪なのか?解放者では?
全てにおいて悲惨な仕打ちと人生を受けたコメディアン志望の男が、扇動者として悪の道に落ちる。
アーサー(のちのジョーカー)が富裕エリートのやな奴らを、地下鉄内でブッ殺すところは、奇妙な爽快感があり、大富豪のトーマス・ウェイン(バットマンのブルースの父)側もあまり同情出来ないので、貧困層のデモの中でシンボルと化すジョーカーが、悪では無く、今の極端な格差社会に報復を唱える解放者に見える確信犯的な作り。
ホアキン・フェニックスの演技も凄いが、個人的には、舞台となる70年代末風のニューヨークとシカゴを合わせた景観のゴッサムシティを捉えたリアリティーがあり荒廃した雰囲気あるとても美しい撮影が、全編に渡ってともかく素晴らしい。
製作された社会情勢や時代を振り返って語られる傑作誕生だと思う。
もし続編が作られるならブルース・ウェイン役は、製作もしているブラッドリー・クーパーでぜひ。
悪魔の誕生
バットマンシリーズにおいて悪役として名高い宿敵「ジョーカー」。
殺人、誘拐、強盗、などあらゆる犯罪を犯し、高いカリスマ性を持った彼も元はただのゴッサムシティの1人の住民だった。
物語はホアキン・フェニックス演じるアーサー・フレックが街角で大道芸人のピエロとして働きながら病気を患った母親ペニーの看病をしながら毎日を暮らしている。
その頃ゴッサムは財政難に陥り、貧富の差が強く目立ち、街はそれを表すかのように清掃員がストライキを起こし街中にはゴミが積まれた醜悪な状況となっていた。
まるでアーサーの心をあらわすかのように次第に彼に向けられた苦痛や屈辱、怒りの体積が積もり彼の中にいつしか「悪」が芽生えていった。そして映画が進むごとにアーサーがジョーカーへと変貌していく。
全体を飾るような重たいBJMとコミカルだけど、どこか悲壮感漂う歌が「ジョーカー」という映画を引き立てる。
またこの映画はR指定になるほどバイオレンスな場面もあり、目を背けたくなるようなところもある。そしてこの映画は音楽映画のように人を奮い立たせる要素を持っている。
この映画は人の心に響く。特に「負」の部分にだ。これほどの映画は近代の映画史おいて「タクシードライバー」以外はないだろう。
「ジョーカー」は非常にカリスマ性が高い映画です。ただこれはダークヒーローの映画なく、1人の人間が狂気へと変貌する映画。悪そのものを描きながら現代社会への問いかけのように思える。映画史において何年か後に名作として語られてもおかしくはないほど凄い映画だ。
もう一度、ダークナイト見直したい
カリスマ
「カリスマ」
常人を超える資質を持つ人に対して使う言葉ですが、この作品のジョーカーがまさに当てはまると思いました。
もちろん、一般社会で犯罪を犯すことはいけないことですがこの映画を見ているとそれすらも魅力的に見えてきてしまう。
映画として、前振りがかなり長いですがそれもクライマックスのために溜めていたと考えると必要だったのかなと思います。
ジャックニコルソンのジョーカーは知らないですが、ヒースレジャーとジャレットレトのジョーカーに比べるとより重くて引き込まれるものがありました。
これは役がそうさせるのか、演者がそうするのか。
どちらにせよホアキンフェリックスはやっぱりとてつもない俳優ですね。
アーサーがジョーカーになるまで
ジョーカーになってからはやる事が派手で狂っていきますが、その根本は幸せになりたいとか人に優しくされたいとかの純粋なものだったと感じました。
ネットニュースで「子供には見えられない作品」とありましたが、本当に見せられないですね。
狂信者になられては手のつけようがないですもの。
圧巻
狂気への変貌
キング・オブ・ナッシング
恐ろしい映画だった。
現実的で乾いた暴力描写が恐ろしい。
主人公アーサーの狂気じみた所作が恐ろしい。
だが何よりも、アーサーの抱える
憎悪とそこから生じた暴力を、
『理不尽だ、身勝手だ、間違っている』と
否定することができないという点が最も恐ろしい。
僕はやわな人間で、憎悪から来る暴力など何の解決
にもならないと否定したい。もっと優しい道がある
はずだと信じていたい。だけど――
...
こんなにも悲しく切実な憎悪を
一体どうやって否定しろというのか。
周囲から物笑いの種にされ、
鬱憤晴らしのために殴られ、
誰も本当に庇ってはくれず、
隣で笑ってくれる人も無く、
生みの親からは棄てられ、
拾った親からは虐げられ、
誰にも求められず、誰からも愛されず、
この世に確かに生を受けたはずなのに、
誰からもその存在を認められなかった男。
笑うことで、笑い続けることで、
その地獄にずっと耐え続けてきた男。
アーサーの考えたジョークは自分の悲惨さや
鬱屈した気持ちを必死で笑い飛ばそうとする
ような重苦しいジョークばかりだった。
彼がコメディアンになりたかったのは、
自分や自分が(かつて)愛した母親と同じように、
笑うことで少しでも救われる人がいるはずだから、
それができれば自分にも存在する理由があるはず
だからと信じたかったからなのだろうか。
痩せ骨ばった肉体を捻じ曲げて舞踏する姿。
必死に自分の肉体が、この世界に
存在することを主張するかのように。
...
ずっとずっとずっと受けてきた酷い仕打ちを
安物の拳銃で遂に爆発させた彼は、そこから
いよいよタガが外れていく。
悲惨な境遇の彼が必死にすがってきた夢を、
憧れた男は茶の間のジョークとして愚弄した。
自分を“ハッピー”と呼び愛してくれていると
思っていた母は、自分の“ハッピー”にしか
興味の無かった赤の他人だった。
世界でただひとり、自分の隣で笑ってくれた
女性は、あまりに孤独な心が生んだ幻だった。
衝動的に起こした富裕層殺しが、同じ怒りを抱えた
多くの人々を焚き付けたことを知り、彼はやっと自分
が世界に存在することを是認されたと感じたんだろう。
テレビカメラの前で遂に彼は自分の笑いを見出だす。
己を物笑いの種にし続けた者達を貶め、傷付け、笑う。
それこそが、彼の見出だした至高のジョーク。
日々の貧しさ、富裕層の侮蔑、
親の暴力と無関心、世間からの疎外。
ありとあらゆる世の不公平を一身に受けた男は、
何も持たず誰もその存在すら認めなかった男は、
空っぽに真っ白な顔を道化の形に塗りたくり、
同じように世界から存在を無視し続けられた者達
にとってのイコンとなり、最後に彼らの王となった。
...
名優ホアキン・フェニックスの凄まじい演技が圧巻。
痩せさらばえた山羊のような肉体はアーサーの
境遇と存在に問答無用の説得力を与えているし、
泣き顔を無理やり笑顔に引き伸ばす冒頭や、
冷えきった目のまま放つ機械のような笑い、
引きつった苦しげな笑みが少しずつ
自然な笑みに変わっていく様が怖い。
一方で、恋人や子ども達などに時折見せる
本当に優しそうな微笑があまりにも悲しい。
彼にはもっと優しく生きる素質もあった筈なのに。
...
あらゆる不公平を暴力で笑い蹴散らす
“ジョーカー”は恐るべき怪物だが、彼は
何もない所から自然発生した怪物などでは無い。
彼を生んだのは拡がり続ける貧富の差や
社会的弱者への侮蔑と無関心に他ならない。
この映画がスクリーンに焼き付けているのは、
形有る暴力、そして形無き暴力の生む憎悪が
更に激しく渦巻く暴力の炎へと発展する様だ。
その火種を消す為に我々には何ができるのか?
“ジョーカー”のような悲しい怪物を生まない為に
我々自身にできることがもっとあるのではないか?
“良薬は口に苦し”という諺を信じるならば、
『JOKER』は脳天が吹ッ飛ぶほどに苦い劇薬だ。
<2019.10.04鑑賞>
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余談1:
レビュータイトルはメタリカの曲から
ではなく、本作が影響を受けたと監督が
語っていた『キング・オブ・コメディ』から。
デ・ニーロ主演だったりそっくりなシーンも
あったりと共通項も多い傑作なのでご鑑賞あれ。
余談2:
『バットマン』のイメージは捨てて観るべきか
と考えていたので、意外や『バットマン』との
絡みの多い展開にも驚いた。劇場裏での悲劇を
そう繋ぐとは。
けどトーマス・ウェインが侮蔑的な富裕層の
代表みたいに描かれている点は、原作ファン
からは複雑な気持ちで取られてるかもね……。
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