ジョーカーのレビュー・感想・評価
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カリスマ
「カリスマ」
常人を超える資質を持つ人に対して使う言葉ですが、この作品のジョーカーがまさに当てはまると思いました。
もちろん、一般社会で犯罪を犯すことはいけないことですがこの映画を見ているとそれすらも魅力的に見えてきてしまう。
映画として、前振りがかなり長いですがそれもクライマックスのために溜めていたと考えると必要だったのかなと思います。
ジャックニコルソンのジョーカーは知らないですが、ヒースレジャーとジャレットレトのジョーカーに比べるとより重くて引き込まれるものがありました。
これは役がそうさせるのか、演者がそうするのか。
どちらにせよホアキンフェリックスはやっぱりとてつもない俳優ですね。
アーサーがジョーカーになるまで
ジョーカーになってからはやる事が派手で狂っていきますが、その根本は幸せになりたいとか人に優しくされたいとかの純粋なものだったと感じました。
ネットニュースで「子供には見えられない作品」とありましたが、本当に見せられないですね。
狂信者になられては手のつけようがないですもの。
圧巻
アカデミー賞確実と言われる理由がよくわかりました。
ジョーカーという狂気に満ちた人間の人生をここまでリアルに再現できることに感動しました。
また、ホアキンの演技力は今年の映画の俳優達の中で間違いなく1番でしょう。私だけかも知れませんがアーサーの笑い声とジョーカーの笑い声が全く別のものに聴こえました。これはホアキンが完全にジョーカーになっていたからだと思います。
正直難しい映画だったとは思います。でもこの映画の面白さに気づけない人はもっとレベルの低い映画をオススメします。
狂気への変貌
予備知識なしで観に行きました。アメコミ映画と思っていたらヒューマンドラマでした。映画全体で暗く悲しく重い雰囲気で進んでいきます。その過程の中で普通の人間(少しだけ異常)が狂気の世界に堕ちていくのかが描かれています。心に残る映画になりました。
キング・オブ・ナッシング
恐ろしい映画だった。
現実的で乾いた暴力描写が恐ろしい。
主人公アーサーの狂気じみた所作が恐ろしい。
だが何よりも、アーサーの抱える
憎悪とそこから生じた暴力を、
『理不尽だ、身勝手だ、間違っている』と
否定することができないという点が最も恐ろしい。
僕はやわな人間で、憎悪から来る暴力など何の解決
にもならないと否定したい。もっと優しい道がある
はずだと信じていたい。だけど――
...
こんなにも悲しく切実な憎悪を
一体どうやって否定しろというのか。
周囲から物笑いの種にされ、
鬱憤晴らしのために殴られ、
誰も本当に庇ってはくれず、
隣で笑ってくれる人も無く、
生みの親からは棄てられ、
拾った親からは虐げられ、
誰にも求められず、誰からも愛されず、
この世に確かに生を受けたはずなのに、
誰からもその存在を認められなかった男。
笑うことで、笑い続けることで、
その地獄にずっと耐え続けてきた男。
アーサーの考えたジョークは自分の悲惨さや
鬱屈した気持ちを必死で笑い飛ばそうとする
ような重苦しいジョークばかりだった。
彼がコメディアンになりたかったのは、
自分や自分が(かつて)愛した母親と同じように、
笑うことで少しでも救われる人がいるはずだから、
それができれば自分にも存在する理由があるはず
だからと信じたかったからなのだろうか。
痩せ骨ばった肉体を捻じ曲げて舞踏する姿。
必死に自分の肉体が、この世界に
存在することを主張するかのように。
...
ずっとずっとずっと受けてきた酷い仕打ちを
安物の拳銃で遂に爆発させた彼は、そこから
いよいよタガが外れていく。
悲惨な境遇の彼が必死にすがってきた夢を、
憧れた男は茶の間のジョークとして愚弄した。
自分を“ハッピー”と呼び愛してくれていると
思っていた母は、自分の“ハッピー”にしか
興味の無かった赤の他人だった。
世界でただひとり、自分の隣で笑ってくれた
女性は、あまりに孤独な心が生んだ幻だった。
衝動的に起こした富裕層殺しが、同じ怒りを抱えた
多くの人々を焚き付けたことを知り、彼はやっと自分
が世界に存在することを是認されたと感じたんだろう。
テレビカメラの前で遂に彼は自分の笑いを見出だす。
己を物笑いの種にし続けた者達を貶め、傷付け、笑う。
それこそが、彼の見出だした至高のジョーク。
日々の貧しさ、富裕層の侮蔑、
親の暴力と無関心、世間からの疎外。
ありとあらゆる世の不公平を一身に受けた男は、
何も持たず誰もその存在すら認めなかった男は、
空っぽに真っ白な顔を道化の形に塗りたくり、
同じように世界から存在を無視し続けられた者達
にとってのイコンとなり、最後に彼らの王となった。
...
名優ホアキン・フェニックスの凄まじい演技が圧巻。
痩せさらばえた山羊のような肉体はアーサーの
境遇と存在に問答無用の説得力を与えているし、
泣き顔を無理やり笑顔に引き伸ばす冒頭や、
冷えきった目のまま放つ機械のような笑い、
引きつった苦しげな笑みが少しずつ
自然な笑みに変わっていく様が怖い。
一方で、恋人や子ども達などに時折見せる
本当に優しそうな微笑があまりにも悲しい。
彼にはもっと優しく生きる素質もあった筈なのに。
...
あらゆる不公平を暴力で笑い蹴散らす
“ジョーカー”は恐るべき怪物だが、彼は
何もない所から自然発生した怪物などでは無い。
彼を生んだのは拡がり続ける貧富の差や
社会的弱者への侮蔑と無関心に他ならない。
この映画がスクリーンに焼き付けているのは、
形有る暴力、そして形無き暴力の生む憎悪が
更に激しく渦巻く暴力の炎へと発展する様だ。
その火種を消す為に我々には何ができるのか?
“ジョーカー”のような悲しい怪物を生まない為に
我々自身にできることがもっとあるのではないか?
“良薬は口に苦し”という諺を信じるならば、
『JOKER』は脳天が吹ッ飛ぶほどに苦い劇薬だ。
<2019.10.04鑑賞>
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余談1:
レビュータイトルはメタリカの曲から
ではなく、本作が影響を受けたと監督が
語っていた『キング・オブ・コメディ』から。
デ・ニーロ主演だったりそっくりなシーンも
あったりと共通項も多い傑作なのでご鑑賞あれ。
余談2:
『バットマン』のイメージは捨てて観るべきか
と考えていたので、意外や『バットマン』との
絡みの多い展開にも驚いた。劇場裏での悲劇を
そう繋ぐとは。
けどトーマス・ウェインが侮蔑的な富裕層の
代表みたいに描かれている点は、原作ファン
からは複雑な気持ちで取られてるかもね……。
ヤバい映像だった
この狂気と妄想を肯定的に受け入れたくなってしまう、本当にヤバい映像作品だった。
アーサーの笑いとマレーのショーで幕を開けたこの映画が意味するものは、あまりに象徴的で、身震いする。
ホアキン・フェニックス演じるジョーカーはかつてないほどにオリジナリティ溢れるものだったけれど、同時にすべてのバットマン作品に通じるような印象も受ける。まさに彼の名演があってこその映画だと感じる。
作品そのものの印象としても、これまでに感じたことの無いような感覚を覚えた作品で、かなりの衝撃をじわじわと食らった。
アーサーの行動はすべて間違っていない、そう思ってしまうところが、繰り返しになるがヤバいと思ってしまう。
圧倒的な演技と製作者の心意気
善と悪、富と貧困、現実と妄想、愛と孤独。
それらを緻密に交錯させ織りなすストーリーは秀逸だが、それ以上にフォアキン・フェニックスの歪な演技と体は見るものを惹きつける。
彼の表現を漏らさず追うカメラ、
緻密に計算された照明と美術、
重厚感のある音楽、
ジョーカーを形作る衣装とメイク。
製作者のこの映画に対する心意気を感じる。
エンターテイメントと監督の作家性のバランスも良く、
時間を感じさせない。
これは社会的弱者からの反撃だ
ホアキン演じるジョーカーの生い立ちや、持病などの背景がしっかりと描かれていた。
結局のところ、ジョーカーというのは、混沌とした社会が作り出した精神障害者だったのだが。
その障害者に、さらに不幸が重なっていき、暴走していく。
ジョーカーの暴走をキッカケに、社会への不満を露わにし、暴徒化していく市民達。
彼らには、大きく貧富の差が開いてしまっている社会へ対して、溜まりきった不満を爆発させるキッカケが欲しかったのだ。
ありきたりの設定ではあるが、ホアキンの鬼気迫る演技が映えており、非常に説得力が出ている。
バットマンのジョーカーという事に傾斜してみると、辻褄の合わない部分などが出てしまうので、別個の作品として捉える事で楽しめた。
アメリカ劇場公開時には、映画に影響を受けて犯罪が広がらないように、警察が動員されたそう。
確かに、暴徒化している市民を賞賛するような内容なので、テロや、暴動を後押ししているようにも感じる。
アメリカに比べれば、日本の暴動騒ぎなど陳腐なものだが、もはや他人事では無い。
京都アニメーション襲撃事件のように、錯乱した精神病患者が大事件を既に起こしているし、消費税増税などの理不尽な施策などで、貧富の差はさらに開いていく。
日本も将来的にどこかでこの映画のような暴動あるんじゃないかと思いながら客観的に考えさせられる映画であった。
そう、これはチャップリン
最初に文章がまとまってないので
すみません。
まずは、ホアキン・フェニックスが、
本当に凄まじい演技を見せてくれた。
彼の演技はもはやジョーカー
そのものでしか無い。
ヒースや、ジャック・ニコルソンと
比べるものでは無いね。
それぞれがそれぞれに、ジョーカーを
演じてる。
正解が無い役、
まさにジョーカーだと思った。
そして、そのホアキンのジョーカーを、
彼の一人芝居のように捉え、
描いた監督にも脱帽。
で、最初見る前は
この話は、結局のところ、
ジョーカーになるまでの話でしょ?
DCコミックの生誕エピソードと
変えるのかなあ、
バットマンは出てくるのかなぁ
そんな事を考えて見に行った。
ストーリーは単純だと。
そしたら予告でもやってたけど
まあ、悲惨な目に散々あうわけです。
これはジョーカーになるのも仕方ないな、
と、もはやジョーカーの内面に
吸い込まれそうになっての、
ラストですよ。
あの白い部屋、
ホワイトルームのシーン。
ここからが、僕の妄想なんだけど
ジョーカーの誕生話は
かなり作り話で、
真実なんて何一つ判らない、
2時間かけて結果
ただそこにジョークがあるだけ、
ジョーカーの誕生話として
こんなのも面白いだろ?
とアーサーが思ったんじゃないかと。
いくつか真実は混じっているかもしれないが
そこを面白おかしく
脚色したアーサーのジョークだと。
たしかに
さんざん見せられた悲劇的なシーン。
1箇所1箇所、本当に可哀想に見えた、
クローズアップすると悲劇だ。
だが、ジョーカーは
自分の人生は喜劇と気づく。
映画も、2時間かけて
笑えない喜劇を作ったんじゃないかと。
そう、これは、セリフでも出てきた
あの、チャップリンの名言のオマージュ
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、
ロングショットで見れば喜劇だ。」
チャップリンは、それを
モダンタイムスで、喜劇を見せて
笑わせて、悲劇を感じさせる
社会への風刺にしたけど
ジョーカーは、その逆なんだと。
バットマンの最大の敵
史上最悪の愉快犯の誕生ストーリーとして
凄いなと思いました。
ああ考えがまだまとまらないけど、
今の日本、消費税あがって
N国とか出てきて、韓国との関係
すべてが、
HAHAHA最高のジョークだよ!
ってジョーカーが言ってそうで
現実に誕生しそうで
怖くなった。
ゴッサムシティに生まれなくてよかった
ホアキンの名演が光ります。
人が誰でも狂気に進む可能性が有ると考えさせられる作品。
バットマンシリーズの様な派手さは無いけど普通の人間が道を踏み外すキッカケはこんなもんなんだと。
前半はホント静かに進んで故に怒涛の後半になだれ込む。
狂気の中でもジョークは忘れないんだよね。
後のジョーカーを理解する為にも重要な作品。
度肝を抜かれる
タイトルはダークナイトのDVDのパッケージから拝借しました。
試写会に行った方の感想などから期待値MAXで観ましたが、控えめに言って最高でした!
ド派手なアクションとかCGでなく、純粋な演技力ストーリーで勝負しにくる作品です。
24時からのレイトショーで観ましたが全く眠くならず引き込まれていきました。
貧困や病気など社会問題の詰め合わせみたいな状況から悪のカリスマであるジョーカーが生まれる訳ですが、生まれていく過程を観て自分の中のジョーカーのイメージが変わりました。
自分のイメージでは生まれた時から悪のカリスマってイメージでしたが
少しづつ悪の道を進み、周囲の反応や期待に載せられ悪のカリスマに成っていく姿に言葉に言い表せない感動を覚えました。
これからこの映画を観る方は是非バットマンビギンズ、ダークナイトを観てから映画館に足を運んで下さい
最後に
Let's put smile on that face…
ジョーカーという存在への、狂うほどの愛情と恍惚
10/4(金) 公開初日レイトショー。
左隣には、恋人にすがる女。
右隣には、茫然と画面に魅入られるオッサン。
そして、嬉々とした表情で、アーサーが狂う様を眺める者。
僕だ。
アーサーの「悲劇」が、映画の中では描かれていた。確かにそうだったのだ。はずなのに、気がづけばいつからかそれは「喜劇」に変わっていた。美しいほど圧倒的な狂気の様は、何故だか、ただ笑うしかなかった。
怒り悲しみ絶望...あらゆる負の感情に満ち満ちたアーサーが、その果てに本当の自分≪ジョーカー≫を見つけ出す。
その姿を見た時、震え上がるほどの恍惚を覚えた。
左隣の女は恐怖なのか、フェイクか、まだ男に縋っている。
右隣のおっさんの目には、今どこを泳いでいるのだろう。
その間に座って僕は、身を乗り出して、ゴッサムの中で暗く美しく、赤々と輝く緑色のバケモノに魅了され、最後は彼と同じように笑い続けた。
真の狂気は、こうも美しい。
もうやめてあげて
すべてが完璧な映画!すごいです、ホアキンフェニックス。もともといい役者なのにここに来てギアをあげてきた。もう当代一ですね。デニーロがでているせいかタクシードライバーと比較する批評をよく見たけど、これに比べたらトラビスは幸せな小市民ですよ。女の子とデートはできるし、一緒にコーヒー飲む同僚もいる。それに引き換えアーサーは...
最後はなぜかハッピーエンドというか、ホッとしちゃいました。ジョーカーという居場所を見つけたからかな。
悪役誕生秘話を描く社会派映画
単なるアメコミ映画ではなく、実社会にも通じる社会問題が根本のテーマにある社会派の映画。アメコミの悪役の誕生秘話を映画化しようという発想もすごいが、とにかくこの映画はホアキン・フェニックスの鬼気迫る迫真の演技の凄さにつきる。ここまで凶悪でクレイジーな役を演じきれる俳優はそうそういない。世界観や音楽は悲壮感はあまり感じず逆にかっこいいとさえ思ってしまう。総合的にみてすばらしい作品なのは間違いないが…まあ、これを言ってしまうとおしまいなんだけど、ジョーカーって謎の狂気や異常性が魅力だったのに、その原因を人間味あふれる誕生秘話として書かれると、ジョーカーの人間離れした部分というか神秘性がなくなってしまうのでないのか…?という疑問もある。あとジョーカー誕生秘話なのでバットマンは出て来ないが、バットマンのプロフィールぐらいは知っておいた方が楽しめると思う。本名とか…
ホアキン・フェニックスの演技凄すぎ
初日だということもあったと思うけど、最近見た映画の中では、ボヘミアン・ラプソディに次ぐ客入り。平日16時上映開始なのに7割くらい埋まってた。
ただただ、ホアキン・フェニックスの演技に圧倒された。
役に命を吹き込むって、こういう事なのかと。ト書き通りに演じてたら、ああはならないもんなー。
今の日本人の俳優でこんな演技できる人いるんだろうか…
終わってからも客席から皆なかなか席を立たなかった。そんなの珍しい。それくらいズシンとくる内容。
ジョーカーになるまでの、見てい可哀相になるくらい、思うようにいかない不遇な人生は、多かれ少なかれ、自分自身と重なる部分もあると、見ている人皆が感じるのでは。
ダークナイト好きな人は絶対好きな作品だと思う。
人に歴史あり
分かってはいたが、分かってはいたのに、ジョーカーに同情し、共感し、逃げる時には応援してしまい、最後にはカタルシスすら感じてしまった。
紛れもなく彼が「人間だから」。
ああ、これだから映画は面白いですね!
滅茶良かった👍
バッドマンの悪役、ジョーカーを題材とした映画で、ジョーカーとなる前(バッドマンの前に現れる前)の彼を描いています。
内容は次の通り。
主人公の名はアーサー(ジョーカーの本名)。
アーサー自身は精神障害もしくは脳障害を抱えていながらも、ピエロの仕事をしながら、病気の母(こちらも精神的な病気)の面倒を見ている。
収入が低く、体の線が細いことから、満足に食べれていないようだ。
アーサーの住む部屋と同じフロアにシングルマザーの家庭があり、アーサーはその女性と親しくなる。
仕事中のトラブルから身を守るように同僚からピストルを贈られたアーサーは、受け取りを拒否したものの普段からそのピストルを所持するようになる。それは、仕事中も。結局それが原因で解雇されてしまうのだか。
ピストルが映画に登場したら使われなければい、というのがセオリーだそうだが、やっぱりそのピストルは使用されてしまう。アーサーは電車でエリート社員である男性3人に絡まれた時に発砲し全員射殺してしまった。
母と市長候補であるウェイン(お金持ち)の間の子であると知ったアーサーは、自分の過去を調べた。そして、母の30年前のカルテから自分が幼少期に虐待を受けていて、自身の脳がおかしくなった原因が母であることを知る。また、母とウェインとの間には関係性がなく、養子縁組されたと知る。(後で母が写った写真の裏側にウェインと思われる人物からのメッセージが記載されていたことから、やっぱり関係性はあったと思われる。)
エリート社員3人が殺害された事件で警察は犯人を追っている。その犯人としてアーサーは疑われているので、刑事に問い詰められたりしながらも、上手く逃げている。
刑事は母の所にもやって来た。そこで、母は気が動転し転んで頭を打ち入院することになる。アーサーは当然心配するが、母から虐待を受けていたことを知ると、病院内でベッド上の母を枕を使って窒息死させてしまう。
アーサーは自室で髪を緑に染め、顔を白く塗り、ピエロの格好をする。(元々、ピエロとして仕事しているのだが、その頃はかつらを被っていた。)そこに同僚が訪れるのだが、またしても殺害してしまう。
アーサーはテレビ番組に呼ばれる。以前、自分がショーに出ていた時の映像をテレビ番組で放送されたことをきっかけに。
控え室で待機中のアーサーに、司会者と番組製作者?が会いに来る。製作者のような男(もしくはマネージャー?)は、ピエロの格好をしているアーサーに、そのような姿では困ると訴える。エリート社員3人が殺害された事件によって、街でピエロ姿をした市民たちが暴動を起こしているからだ。
司会者はピエロ姿で番組出演することに問題ないと判断した。司会者の男は部屋を去ろうとすると、アーサーは自身をジョーカーと紹介して欲しいと話す。了承し去ると、アーサーはまたピストルを手に取り自分のあごに向ける。
(また、ピストルが出たので、また使われることになる。)
番組が始まり、アーサーの出番となった。登場するなり、出演者の女性にキスをするといった奇行に出る。司会者はアーサーを使って笑いを取るが、アーサーにとっては快くない。また、自身の映像で笑いをとったことについても不快である。アーサーはエリート社員殺害事件の犯人が自分であることを打ち明けた後、番組放送中であるにもかかわらず、司会者を射殺してしまう。
これによって、貧困層や社会に不満のある人たちにとってカリスマになったようだ。
捕まったアーサーはパトカーで移動中に、支持者と思われるピエロの仮面を被った者たちに解放される。アーサーの周りには多くの支持者が集まっている。
場面が変わり、アーサーはカウンセラーと会話している。会話が終わったのか、廊下を歩いているが、真っ赤な足跡が続く。
----終了。
ちょっと複雑で分からないところがありました。それは、まず1つがシングルマザーとの関係です。彼女の部屋に勝手に入ったこと(彼女から出てけと言われる。当然だけど。)や、彼女とデートしたり、部屋に押し入ってキスしたり、これらの行動が現実なのか、アーサーの妄想なのか?
2つ目が最後のカウンセラーとの会話の下り。これまでの話の全てがアーサーの妄想だったのか。元々、アーサーは精神的に問題があり監禁されていて、それから解放されて薬を飲みながら生活していると思っていました。つまり、映画の最後で最初に戻ったような印象を持ちました。(まぁ、解説が出ると思うので、それを見たら分かると思いますが。)
素晴らしい映画ですが、楽しい映画ではないですよ。結構、重い映画です。ジョーカーは狂人なので、何するかわからないので(暴力したり殺人したり)ドキドキしながら鑑賞しました。
貧困層の社会への不満が強大な負のエネルギーになっていて、それが言わば格差社会と言われる昨今の社会情勢を表してるように感じました。
日本で言えば、そのエネルギーはN国党、もしくはれいわ新撰組かもしれない。(支持者の方々、私の偏見です、ごめんなさい)
ただ、いくら不満だからと言って、殺人事件が起きているのにも係わらず、もっと富裕層がいなくなれば良い(死ねば良い)というような感情を持つ人々には共感出来ませんでした。
アーサーを演じたホアキン・フェニックスの演技が素晴らしかったと思います。狂人を見事に演じていたと思う。演技だけでなく、スタイル(ガリガリ感。)まで拘っているかもしれない。
ジョーカーというと、ダークナイトのヒース・レジャーを思い浮かべますが、ホアキン・フェニックスも素晴らしいと思いました。
この映画の制作費がどれくらいかはわからないけれど、CGをガンガン使っているような映画ではないので、大金は使ってないと思われます。なので、もしかしたら日本映画でも、こういった映画は作成可能だと思いましたが、日本映画の場合、どうしてもアイドルとかタレントが出てしまうので、中々難しいのかなぁとも思います。
主役の演技だけでなく、映像も良かったと思います。絵になってると言うんですかね。どのシーンでも。特に、アーサーが髪を染めてスーツを着て、階段を踊りながら下る姿が印象的。
部屋の外の雨音が、座席後方から聴こえてきたとき、チネチッタの音響も凄いなぁと思いました。映画中に音の出所も気になって楽しめました。
悪役の映画ですが、内容としては悲しい映画なのかもしれません。皆がハッピーになることを願います。
ダークでシリアス。
いい意味で非常に重い映画でした。
ハッピーってなんだい?ってな感じで、アーサーからジョーカーへとゆっくりと覚醒(堕ちていく)姿がかっこよくもありとても良かったです。
観てる間は恋愛要素いるの?とも思いましたが、終わってみれば、妄想オチがジョーカーの人間味が消えた瞬間なのかなと思えたりと感慨深い作品だと思いました。
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