ジョーカーのレビュー・感想・評価
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負の蓄積
理解できないさ
ホアキンフェニックスの演技と演出が凄すぎて、あっという間の120分だった。
とにかく、笑いながら全感情を出すあの演技が、凄すぎて。目の青いメイクの下で涙を流しているのが切なかった。表情がすご過ぎる。
彼女?の存在が全部妄想だった時めちゃめちゃぞわっとした。
生れながら、ではなく環境で人がここまで狂っていく姿は、養子という設定だからこそ出たのかなと思うとすごい。
タロウのバカ、ホットサマーナイツ、惡の華の、思春期特有の悪や永遠に僕のものの遺伝子的な悪ではなく、環境が作り出した悪は、どの悪よりも悲惨で切ない。
この映画を見て、犯罪が増加することを危惧するのではなく、孤独と戦う人間に手を差し伸べる人間が増えればいいのにな、と思った。
アメリカンジョークわからなすぎてごめんなさい。
そんなに特殊な映像と音楽を使ってるようには見えなかったけれど、異様な緊迫感と殺伐とした世界がリアルで目を覆いたくなるような映画だった。
産み堕とされたもの
“温室”でぬくぬくと育ってきたような自分には語る資格はないかもしれないけれど、少しだけ感想を。
今作への批判の中で一番多いのが、
「ヒース・レジャー演じるあのジョーカーのような、知性やカリスマ性が足りない」
というものだと思う。
混迷の時代に、我々はカリスマの登場を期待する。
今では独裁者として悪名を馳せているような支配者のほとんども、
最初は、その時代の、その社会の、その群衆の要請に応じて、カリスマとして熱狂的に歓迎されながら登場したのだ。
この時代にも我々はカリスマの登場を期待する。
それがフィクションの中であったとしても。
それが「悪」の側のカリスマであったとしても。
しかし、今回のジョーカーは、悪のカリスマとして、“上”から颯爽と登場することはなかった。
むしろ、世界の最底辺から産み出された。
他の方がレビューで指摘しているように、彼は下へ下へと階段を“昇って”いった結果、
ジョーカーとして産声をあげる結果になったのだ。
ジョーカーを生み出したのは、我々だ。この世界だ。この世界の醜さと哀しみだ。
彼は世界の、我々の身体の一部だ。
我々は、神格化されたカリスマとして彼を仰ぎ見ることは許されない。
自分たちとは別の世界の、別の存在として、切り離して見ることはできない。
彼は自分たちの世界と地続きの、すぐそこで、ここで、誕生したのだ。
確かに、彼はみんなが期待した“あの”ジョーカーではないだろう。
しかし彼は、今の時代に、それでもどうしようもないくらいの切実さと狂気に満ちて、必然的に産み堕とされたジョーカーだ。
“ジョーカー”成らざる者が“ジョーカー”に成りえる、今の時代の我々のジョーカーだ。
今ここに、“ジョーカー”が生まれようとしている、いや既に生まれている、そんな時代に、我々は何を思うのか。
重く、しかし軽やかに踊りながら問いかける、残酷で優雅な物語だ。
まさに喜劇。
貧富の差が激しく不満や怒りを表した殺伐とした世の中。
明日どうなるかもわからない自分たちの生活。
ひたすら長い階段と帰路への重い足取り。
毎日生きていく事で精一杯な日常。
どんな時も笑顔で。と母の言葉を信じ鏡の前で笑顔をつくる。
もう、出だしのこれだけでも暗くなる。
見る前から話題となっており、賛否両論と言われてますが残酷性より精神的なもの。
刃物や銃は出てくるが、そんなものはジョーカーの付録にしか過ぎないと言うこと。
観ているだけでこちらの精神が蝕まれていき憂鬱な感覚に陥る。自身の魂すら吸い取られてしまう。
これがジョーカーの武器なのかもしれない。
そして観る人の置かれている状況で、物語の見方すら変わる。
アーサーの内に秘めた何か、これがこと切れた瞬間・・・
憂鬱な程のひたすら長い階段を軽やかな足取りで下る姿は
心優しい母思いのアーサーがジョーカーにかわる瞬間でした。
ひ弱なアーサーがジョーカーへ変貌した時の格好良さも見もの。
そして彼の喜劇に私たち観客も巻き込まれていく。
これが物語のオチ。完全に一本取られました。
そしてダークナイトを見ていない人はきっと理解不能。
ただ話題だから、、、で観覧されてはこの映画は駄作にしかすぎないのです。なので安易に観ると後悔します。
セリフも決して多いわけではなく
下品な笑いと訴えかける目元。
心から笑っていないスマイルも恐怖すら感じる。
全てがジョーカーのペースに持っていかれ、
極限まで落とした体重はほぼ骨と皮。骨が浮き出たあの奇妙な後ろ姿にホアキンの演技力の高さと役に込めた意地を改めて実感できました。
何だかんだ言われてる割に総ナメ!
オスカー受賞、主演男優賞、確実です。
私達も毎日こうして生きているだけで、世の中に不満を持っている人は沢山いるし、
嫌な事がタイミングよく重なり、ボタンの掛け違いや虫の居所が悪い時は誰だってある。
それでも、どんなに辛い時も笑顔でいなくてはいけないし、人は怒りを押し殺さなくてはいけない時もある。
人の本質なんて何がキッカケになるかわからない、紙一重なのかも知れない。
悲劇を喜劇にかえる事ができるジョーカーの力。
あまりにも引き込まれすぎて観終わった瞬間、これは喜劇だったのか〜と夢と現実の境目と余韻から抜け出せませんでした。
圧倒された!けどこれってジョーカーなの?
バットマンに登場するヴィラン、ジョーカーの物語。
ジョーカーのキャラを少しでも知らないとわかりづらいんじゃないかと思うが、これだけ観た人でも相当のインパクトを与えそうな感じはする。
被害者であったアーサーがジョーカーになっていくプロセスは正直観ていてつらくなることも。生い立ち、環境、疾病、社会情勢、そしてタイミング。全てが揃った上でのジョーカーなんだな。劇団ひとりがCMで言っていた通り、ジョーカーに感情移入し、ただただ圧倒されている自分がいた。なんて脚本だよ。ただ、これジョーカーなの?こんなキャラだっけ。
ちなみに、アーサーとブルースが兄弟って設定が完全に否定されたわけではない(個人的な感想)こともモヤモヤする。積み上げた物語をひっくり返す展開もいくつかあって、混乱した人が結構いるんじゃないかな。
将来バットマンになるブルースとの出会いも描いて、さぁ次はバットマンとジョーカーの戦いを描く続編になるのかな。楽しみに待ちたい。
病んではいるけど、狂ってはいない
秀作!ただし、ノーラン三部作ありき
脚本も映像も演出もホアキン・フェニックスの演技も全て文句のつけようがない、正直不安半分で映画館に行ったけど開始10分で吹き飛ぶくらいに作品の持つ空気感にヒリつかされる。
しかし、とんでもなく高いハードルである。
一体この男が、どう、あの、ジョーカーに、変貌、するのか?
”ジョーカーは出自についていつも違う嘘をつく”という設定をうまく活かし、中盤からは劇中で提示される出来事がどれも本当に起こった事なのかアーサーの妄想なのかすら分からなくなり、ラストでこの映画自体が「ジョーカーが語った1つのデタラメ」である可能性さえ残して終わる。
言うまでもなく殆どホアキン・フェニックスの独壇場である。いやぁ、元々狂気を孕んだ役が多いし発表された時の意外性という意味ではそうでもなかったんだけど、こんなに完璧だとは思わなかった。いつ壊れてもおかしくない脆く儚い男、反面何もかもを壊してしまいそうな不穏さを抱えた男。段々ジョーカーになっていくと思わせて、最初からまさにジョーカーそのものだったという。。
あとザジー・ビーツ、な〜〜〜!!いい女すぎるでしょう・・・
ジョーカーに対して観客が「あ・・・もうダメだこいつ・・・」って思うためにはザジーの魅力が説得力を持っていないとどうしようもないんだけど、本当に完璧だった。敢えてザジー母娘がどうなったのかを見せないのも本当に嫌すぎる。
ジョーカーは「理解できる敵」ではないからバットマンの宿敵たりえたのである。
我らが一般人が簡単に理解できるような男ではいけないし、しかし「ジョーカー・ビギンズ」としては全く凡人には理解できない、わけわからん何か・で終わってもいけない。こんな無理難題をきちんと、かつ正攻法でまとめ上げた監督には脱帽である。
とはいえタイトルにも書いたとおり、この映画はあくまで「ジョーカー何者か」「ジョーカーが起こす災害」について知っている者以外にはピンと来づらいものになってしまっているのも否めない。将来のジョーカーについて描かれないし、バットマンについても全く触れられないも同然なので、ウェイン家との確執などは、シリーズ作に触れていない人にとっては正直「は?」でしかないだろう。知っている者からすれば「まさか・・・バットマンとジョーカーが異母兄弟?!そんな設定打ち込む気か?!」などとハラハラするのだけれど。
うーん、これってクイーンを知らない人に向けて曲を一切使わないボヘミアン・ラプソディを見せるようなものじゃない???まぁ、そこまで求めるのはあまりにも酷だしそんな必要性も実は感じないんだけれど。
なのであくまで(別にノーラン版でなくてもいいが)バットマン他作品にある程度触れた人向けのこの点数ということですが、個人的には本当にいちいち辛くて、苦しくて、でも何処かで壊れてしまう事を望み、実は元々壊れていたのかもしれないと思い知らされ、最後には「結局、ジョーカーの事は何もわからない」という最高の状態にさせられた最高の一本でした。素晴らしかった!
結末知ってる
共感できなかった
・最後のTVに出るための衣装は良かった。
・笑い方に無理やりさが少し出てる。(最後のTVショーでデニーロと言葉を交わすシーンの笑い方は自然さが出ていた。)
・不遇な幼少時代が全然共感できない。(ヒメアノールの森田の方が共感できる。)
・エンドロールで立つ人多かったな(先週行った見えない目撃者ではいなかったのに)
重い…
今年アカデミー賞
有力候補のJOKER
とにかく最初から最後まで、重い、悲しい、辛い、ほっとするところが一つもない悲しい映画。
絶対一人で見た方が良い映画。
カップルで行ったら会話なくなります笑。
アメリカでは色々なものを助長すると問題作として取り上げられ、JOKER役はあのイケメン俳優で短命で亡くなった、スタンドバイミーで有名なリバーフェニックスの弟。ホアキンフェニックス。
バットマンで出てきたJOKERは基本悪役として単純な感じだけど、JOKERがいかに形成され誕生したのか、終始何も救いどころがないほど落ちるところまで落ちて、上がるところなくド底辺まで…
こんな状況でJOKERが生まれたんだなと悲しい辛いしかありません。
映像、音楽は良い。デニーロもちょい役で出て嬉しい。
ただ、デート映画には全く向かない問題作。
怖い映画でした。
物語 4点
配役 4.1点
演出 4.2点
映像 4.7点
音楽 4.6点
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こういう映画は如何なものか
アメリカのいかれた男のいかれた犯罪の映画であり全く救いようがない。一昔前の「時計仕掛けのオレンジ」のようにも感じたがこの映画ような美しさは丸で感じなかった。時代はかなり前の設定にしてあるが、このような病んだ映画が出てくるところをみると、現在のアメリカもかなり病んでいるのだろう。主演の狂気の演技は素晴らしかったが、このような映画は如何かなものかと思う。これはあくまでフィクションであると言っても必ずこれに影響を受けたいかれた奴らが出てくるのではないかと心配だ。
肯定はできないよ…
果たしてこれは事実なのかジョーカーの妄想なのか
アーサーがコメディショーで観客席から舞台にあげられるシーンで、唐突にアーサーの妄想が始まったところは見た人なら誰でも気づくだろう。
問題は映画の中のどこからどこまでが彼の妄想なのか、ということ。
思い当たる矛盾点と言えば、証券マン地下鉄殺人事件でアーサーが撃っている弾数が、リボルバーの装填数より多いのではないか?
ストーカーをされた同じアパートの黒人女性が逆にアーサーに好意を寄せるというご都合展開。
これらは考察サイトなどを参考にされたし。
どちらにしても、演出、演技、シナリオにおいても高レベルにまとまっている。
ジョーカーに覚醒していくシーンはそれが妄想だとしても、鬼気迫るものがあって面白い。
そのまま見ればアーサー可哀想、ジョーカーになるのも共感してしまう。
しかしバットマンシリーズ共通で虚言癖が激しいジョーカーのことだ、疑問が疑問が呼ぶ。
まさに怪作と言えよう。
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