ジョーカーのレビュー・感想・評価
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バットマンを前提とせずにジョーカーを鑑賞
まず画面の空気感や質感はかなりイイと思います。バットマン・ダークナイトを無視してジョーカー観ました。ジョーカーはチンドン屋もしくはサンドイッチマンの叔父さんとなっており、彼は精神病をわずらい発達障害的でもあり、ジョーカーの実体や本質がつかみにくい話の流れです。ジョーカーが暮らす1970年代の都市環境が彼の精神に決定的にダメージを及ぼすほど劣悪ではありません。ごく一般的な格差のある資本主義社会です。彼自身が問題を抱え、彼自身が犯罪を犯すため、彼の思考や行動に鑑賞者は共感や反感が生まれることはありません。また彼以外の市民の貧しさを知ることができません。そんな生活環境から主人公がヘンテコになりジョーカーに成って行く事に、違和感さえ感じました。しかし物語を無視すれば映画として視覚的に楽しめました。しかしバックミュージックにより現実に引き戻されるので、耳栓をするか、ワケわからない音楽を聴きながら見ると、適当に物語を作り上げ、楽しめるように思いました。
MON"STAR"
バットマンなどの映画を鑑賞しないため、ジョーカーというキャラクターを知ったのもこの作品がきっかけです。正直R指定作品はあまり好き好んで鑑賞しないのですが、すごい話題になってるし観に行ってみよう感覚で観に行きました。
私はグロ表現とかには抵抗が無いので、ハサミでグサグサ刺すシーンとか、脳天撃ち抜くシーンとかは「見えない目撃者」よりかは全然マシですね。(ゆったりじっくり殺していくほうが恐れ多い…)
全体的にジョーカーが強引すぎる感じでしたね。幾つか同情する部分もあるのですが、悪役らしいっちゃ悪役らしい、ただ初見人間は何が何だかわからない…
ヒットしている理由は何となく分かるんです。カリスマ的な存在というのは多大なる影響を観客に与えてくれるからです。
んー、でも肌に合わなかったかなぁ…
あんま洋画観てないのもあるんですかね…
素晴らしい!
エネルギーがある映画
とは言えジョーカーは殺人鬼
バットマンシリーズは何ひとつ観ていないけれど、充分楽しめた。観てから行けばもっと良かったんでしょうね。
アーサーの痩せ細って丸めた背中を見ると惨めさが伝わってくるし、生い立ちを考えても卑屈になってしまうのは分かるような気もするけれど、だからといって人を殺していい訳がない。やはり悪人。
なんとなく薄気味悪いのに、ピエロのメイクをしてスーツを着て階段で踊るシーンや、駅のホームで警官が襲われてるのを尻目に悠々と歩いていく(踊ってたっけ?)シーン、口の中の血で唇描いて笑うシーンはカッコいい〜なんて、不覚にも思ってしまった。映画として魅せ方、観せ方が上手い。
アメコミ関連はあまり観ないジャンルだけど、ダークナイト等今度観てみようと思う。
2020/08/23
ティム・バートン監督の2作品、ノーラン監督の3作品を観た後の再鑑賞。ジョーカーのみでも面白かったが、一連の流れを知った上で観るとまたさらに面白い。ダークナイトの徹底的な悪のみのジョーカーと、今回の悲哀を帯びて悪と化していくジョーカー。どちらも凄い。既に高評価を得て完結しているバットマンシリーズを、全く違う映画でこれだけの映画を作ってしまう、凄いです。改めてフォアキン・フェニックスも凄いです❗️
やはり観なければよかった
映画の中に取り込まれる
混濁した記憶や幻想が美しく描かれている
現実か、幻想か?希望か、混濁か?美しい描写で引き込まれる物語。バットマンの世界を知らずとも楽しめ、そして悲しく虚しい。最近見た4作中、最も良かった。見る価値、大いにあります。
社会の闇が生んだピエロ
ジョーカー誕生のお話。
ジョーカー視点で進んでいく。
社会から排除されている人たちが、なんとか生きていくけど、それでも無視されて、
どうしようもなくなっていて
そんな人たちの心の中にある
これだけは絶対に自分の中で絶対的な物が、
全くのウソであったと知った時
ほんとはただ"ハッピー"をシェアしたかっただけのコーラに、どうなるかもしらずに大量のメントスを色んな人が一気にぶち込んだみたいに、
ふつふつとしていたものが
一気にふきあがって、周りにぶちまけまくった感じ。
ダークナイトでは、自分がジョーカーだったらと
ジョーカーの立場に重ねて観ることはないけれど、
この映画では、ジョーカーの立場で観ることが出来て、
ジョーカー生い立ちのお話なので、
いい流れにはなっていかないことは分かっていたけど
次々に追い討ちをかけられ、
辛いよなーと心に響いてくる。
ピースレジャーのジョーカーはとても賢くもあって
この作品のホアキンのジョーカーは生まれたてという感じで、
頭脳戦、心理戦のようなところはないけど
人間味がまだあった。
ガリガリに仕上げているホアキンと、
枯れ上がるまでの笑い声
スーツ姿でのラストは痺れた。
オススメの映画。
あまりいないかもしれませんがバッドマンシリーズ未鑑賞の方は
ビギンズ、ダークナイトを事前に観ておくことをおすすめします。
ブルースとのやり取りなども楽しめます。
思ってたんと違うけど素晴らしい!
バットマンのスピンオフとのことで、少し気軽な気持ちで観に行ったのですが思いのほか重い内容でした。
バットマンのジョーカーが生まれた理由がわかるとうたわれていた映画ですが、実際の内容は一人の人間が貧困や差別、自分の病気と向き合うなかでほんの少しの希望であったはずの家族からの裏切り、アイデンティティーの崩壊、夢への絶望や鬱屈した日常から遂に犯罪を…
というとてつもなく激重な内容でした。
普通であれば辛すぎる内容に観に来たことを後悔するところですが、そこがこの映画のすごいところ。後悔なんてとんでもない、主人公の演技がとてつもなく素晴らしいんです。基本全編通して主人公(アーサー)がいないシーンというものがなく約2時間15分くらいでしょうか、ずっとアーサーを見ている、アーサーの側に自分がいるんです。もちろん辛いけど全く目が離せなくてどんどんアーサーの人生に引き込まれていく感覚。日本の俳優でこれだけの演技ができる方はいないとレベルの違いを痛感させられました。
アーサーは突然笑いだしてしまう病気なのですが、もちろん可笑しくて笑っているわけではなくむしろ心は悲しいのに笑ってしまう。とても難しい演技ですが、私はこんなに悲しい笑い声を今まで聞いたことがありません。
よく猟奇的な犯罪者を演じるときに既視感たっぷりに「笑う」演者がいますがそれとは全く別物です。
ジョーカーはヒーローだったんです。もちろん今も。
気になる方は是非劇場へ!
今年のアカデミー賞はジョーカーでしょう
ジョーカー、とんだサイコパス野郎じゃね
ジョーカーってやっぱり「どこまで行っても愉快犯のサイコパス」なのかもしれないですね。
僕は映画『ジョーカー』を2回観たんですけど、最初観終わった直後はわりと額面通りにというか、「心に病がある貧しくも心優しい青年が残酷な運命に翻弄され悪の道に……」という映画とみて、今までの「どこまで行っても愉快犯」「まじでヤベーサイコパス野郎」のジョーカーじゃないやん!ある意味真逆やん!と思ったものの、それはそれで、そういう映画としてはけっこうよくできているなと感じたんですよね。
僕は個人的には「バットマンに追い詰められたギャングが工場の漂白剤のタンクに落ちて、白い肌、緑髪に笑い顔の怪人に……」という『ジョーカー誕生秘話』が好きだったんですが、11年前の『ダークナイト』ですらもうそんな設定じゃなかったですしね。現代のバットマンの「リアル志向路線ブーム」では厳しいのかもしれない。
(あれ?でも『スーサイド・スクワッド』ん時、ジョーカー、漂白剤タンクに落ちてなかったっけ……?)
「いわゆるアメコミ映画」みたいな、「宇宙怪獣がやってきた〜!ボカーン!」みたいな方向の表面上の起伏はないんだけど、冒頭から何も悪いことしてないピエロがヤンキーにボコボコにされてるとこ見せられたら、まぁ、人間のこころを持ってる人なら「かわいそう」と思って感情移入します(もしくは「この物語はこのピエロに感情移入して読み進めるべきモノだ」と理解してしまう)。
そういう精神的な引っぱりや突き放しによる物語の盛り上げ方がうまいなっ!っていう……。
で、ヘンな疑りを持たなければそのままの気持ちで最後まで観られてしまう。
自分はやらないけど、もし心を病んでる人がこういう状態に陥ったらこういうことをしでかしてしまうのかも……、と解った気持ちにさせられてしまう。
最近たまにある通り魔事件とか、京アニの事件とかもまったく許せるものではないし、ニュースで聞いたときには「理解できない」って思ったけど、もし自分が大事なものを大企業や社会的に大きな存在に壊されたりパクられたりした(と信じ込んでしまった)ら、こういう暴挙に出るしかない!という精神になってしまうのかな……、と思ってしまいます。(「だったら許されるのか」というのはまた別問題だと思うけど。)
で、そういう風に見ると映画を観たあと、「オレたちの星だ!」みたいな感じでジョーカーに憧れてしまう人や彼がヒーローに見えてしまう人がいるのも納得できる。僕も映画館から出てくる時には混乱する電車を後にするジョーカーみたいなステップになってしまったし。
けど、その見方だとどうしても引っかかる部分がいろいろあるんですよね。
25年くらい前、小学生の頃みたドキュメンタリー番組で鮭がクマに襲われるシーンをみた司会のビートたけしさんが「今回はテーマが鮭だからクマが悪者になるけど、クマがテーマの回だったら微笑ましいシーンだよな」って脈絡なく突然言ってドキッとなったのを思い出しました。
小学生のときは「えっ、せっかく鮭気分で楽しく観てるのに、なんでたけしさんそんな冷や水ぶっかけるようなこと言うん……?」って思ったんだけど、この映画に関しては「ジョーカー気分」で観てていいんかな……、みたいな。
映画みて興奮して、ジョーカー気分になったり、それでジョーカーのコスプレしてハロウィンに参加しちゃったり、みたいなのって劇中でチャップリンの『モダン・タイムス』をみて笑ってるトーマス・ウェイン(バットマンの父)や、アーサー(のちのジョーカー)の漫談を笑いものにしてたマレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)がやってたこととおなじじゃないのかな……、みたいな。
そしてやっぱり1番は「バットマン関連モノ」として見ると、ちょっと成立しなくなっちゃうような気がするんですよね。
『シン・ゴジラ』を観たときに、「大昔の恐竜が水爆実験の影響で怪獣に……」という、今まで決して捨ててはいけなかった設定を捨てたことで、むしろ「ゴジラ」という存在の本質を描くことに成功してるように感じたのに対して、『ジョーカー』は一本の映画としてはすごくおもしろいんだけど「これがあのジョーカーの誕生秘話です」と言われてしまうと、大金持ちだけど強く優しいお父さんを目の前で殺されたことで誕生したバットマンという存在やバットマンが活躍するゴッサム・シティという街、執事のアルフレッドなど、いろんなものの存在が揺らいでしまうような気がする。
なにより、「どんな時でも明るく楽しい(だからこそ狂っていて怖ろしい)バットマンの最大のライバル」というジョーカーの立ち位置が大きくブレてしまう気がする。
単純に、後にライバル関係になるにしてはアーサーとブルース・ウェイン(バットマン)の年齢が離れすぎてる、とかもあるし、バットマンと異母兄弟(と、劇中で明言はされてはいないものの、映画の中の対立の構造や文脈的にやはりトーマスの子であると見るのが妥当だと思う。)という設定とか、アーサーの妄想や思い込み分を差っ引いたとしても、これが通ってしまうと今までの『バットマンシリーズ』の根底や本質がひっくり返ってしまう気がする……。
で、そんなモヤモヤを抱えたまま2回目を観に行ったら、かなり序盤から引っかかる部分がいっぱいあって、具体的には
・妄想のはずのシングルマザーとのデートから帰ってきたアーサーに、母が「香水のいい香りがする」という
・アーサーが証券マンを撃つとき、リボルバーなのに6発とか8発以上の弾を撃ってる(っぽい?)
・出てくる時計がどれも11時11分(っぽい?見間違いかも。)
・髪を緑に染めてるとき背中にあったアザ(やけど跡?怪我の跡?)がなくなってる(っぽい)
・訪ねてきたピエロ仲間を殺したアーサーに「今夜マレー・フランクリン・ショーに出るんだ」と言われた小人症のゲイリーが「信じられない」と言うのが、「ショーに出ること」に対してなのか「目の前で起きた殺人」に対してなのかあいまい
・そもそもマレー・フランクリン・ショーで自分の漫談が放送されてるのをアーサーが見るのが母が治療中の病院で、番組から出演依頼が来るのが冷蔵庫に入った後。どちらも妄想の中にいる時っぽい感じなので「マレー・フランクリン・ショー出演関連」のシーンはすべて妄想(もしくはウソ)の可能性もある(かも?)
・最後の精神鑑定のシーンは最初のカウンセリングの時に「あなたなぜ入院させられたかわかってる?(だったかな……)」と問われた直後に一瞬挿入される精神病院でアーサーがドアを頭突きする映像と繋がってる(かもしれない)?
……といった部分で、「うわー、コイツの話、全部、全部、最初にヤンキーにボコられてるところからしてすべて!ウソっぱちだったんかもしれん!」と感じたのです。
これは最初に観たときにもちょっと不自然に感じたんだけど、パパウェインに殴られてアーサーが冷蔵庫に入ったあと、カメラが動くんですよね。三脚に固定して撮ればいいのに。
というか、あの部屋にはアーサーしかいないはずで、本来なら観てる自分の存在を観客が意識してしまうような「手持ちのカメラが動く」という演出は不要なはずなのに、カメラが動く。
そしてその画が異様なほど唐突にバツンと切れて、マレー・フランクリン・ショーからの出演オファーの電話を受けるシーンにつながる。
……やっぱりこれはウソなんじゃないか?と感じるんですよね。
そうなるとすべてがウソっぽいし、単純にジョーカーがパトカーの上で踊るシーンからちょくにつながるとも(時系列の不確かさからも)思えないけど、後にバットマンに捕まってなのか、そもそもバットマンすらいない世界で警察に捕まってなのか、精神病院に収容されて取り調べなのか精神鑑定なのかを受けているジョーカーがでっち上げて語ってるウソっぱちの話なのでは……、
と、考えると、映画『ジョーカー』で「描かないことで描いているジョーカー像」は、やっぱり観客すら担いで楽しむ「どこまで行っても愉快犯のサイコパス」なのかな、と思ったのです。
……もしそうだとしたら、こんなに「ジョーカーらしい映画」も無いのかもしれませんね。
ホアキン・フェニックスの集大成にして傑作
もう5週目ですか。満を持してIMAXで観賞。
まわりから気味悪がられ、年老いた母の面倒をみながら孤独に生きるアーサー。壊れかけていた心を世間の悪意が完全に砕いてしまった。
彼の爆発、シングルマザーの娼婦への妄想、それらすべてが府に落ちた。唯一苦言を呈するなら、ゴッサムシティの大衆のアーサーに同調した暴走の描写の薄っぺらさだろうか。それも意図したものかも知れんが。
アーサーがジョーカーとなった過程を知るだけでも十分だと思うが、アーサーの母とウェイン家との関係、アーサーの出生の秘密、そしてジョーカーとバットマンの深い関係までも明らかにしてしまう大盤振る舞い。これを観ないわけにはいかんだろう。
オールドファンの長年の思いにも応えた。「タクシー・ドライバー」と酷似した展開、そしてデ・ニーロはアーサーに「私が誰か知らないのか?」と問うた。まるで「俺がトラヴィスだ」とでも言わんばかりに……。
まあ、何だかんだ言って、私のようなアウトサイダーにとってアーサーはブルース・リーみたいなもんかも知れんな〜。彼の暴力に溜飲を下げつつも、明日は会社への足取りが一段と重くなりそうだ。
バットマンと繋がらない、、
何もかも信頼できず追い込まれていく感じが
凄くて、全く笑えなかったけど興味深い映画でした。あのキャラクターで、バットマンと対決するイメージが湧かなくて、結論として、この映画のジョーカーは初代で、後にバットマンと対決するのはジョーカーの意志を受け継いだ、二代目か三代目ではないかなと。
他の方のレビューを読みながら考えたりしてました。
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