劇場公開日 2019年10月4日

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ジョーカーのレビュー・感想・評価

全1561件中、1~20件目を表示

3.0合わなかったかなぁ。 可哀そうなおっさんの半生を描いた映画なら良いが、「joker」としてどうなの?これ。

2019年10月5日
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鑑賞方法:映画館

映画としては及第点なので3点献上。ただ、、、絶賛されているほど感情移入できなかったなぁ。ジョーカーってもっとインテリの頭いいキャラじゃないの?頭が良すぎるがゆえにバットマンらLOW側の欺瞞とかキレイなお題目に飾られてはいるが何の役にも立たないクソ世界を笑い飛ばし、深遠なる犯罪計画でヒーローをおちょくりまくって世界に疑問符やノーを突き付けまくる。
少なくともダークナイトでのジョーカーにはそんな悪のヒーローを見た気がするのだが。。。
私のジョーカー像が間違ってるのかな?

今回のジョーカーさん。だたの可哀そうなおっさんでした。いや確かに境遇には同情するよ?
気が狂うほどの孤独や悲しみや向けられる憎しみ、そして無関心。人間だれしもそんな境遇に置かれたら殺人だって厭わない人間になるだろうし、「世界に絶望する」とはまさにこのことだろうと想像できる。彼を精神異常者とするかは微妙なところ。誰にでも境遇さえ間違えば「ああなるかもしれない」という怖さを体験する映画という点では優秀な映画だったと思う。

しかし、これ、ジョーカーである必要あるの?

超優秀な人間が絶望の末に悪落ちするから深みが出るのであって、境遇の可哀そうなただのおっさん(あんまり優秀でもない)が祭り上げられたところでペラい感じがどうしてもぬぐえない。残念。

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a7a

5.0言葉が出ない

2019年9月25日
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鑑賞方法:試写会

完璧です。
狂気に満ちた悪のカリスマ・ジョーカー。彼が何故生まれ、何故笑い、何故ピエロでいるのか。笑顔の仮面の下にあった初めて知るジョーカー誕生の経緯に胸が締め付けられ、孤独な男の苦しみに震え、あらゆる瞬間に涙が溢れましたが、この涙の理由は説明が難しい…。様々なジョーカーの姿、台詞、表情が脳裏に焼き付いて、まだ錯乱状態です。

細部まで練られた巧みな脚本、緊迫感と狂気、そして哀しみを蔓延させる音楽、バットマンの時代とは異なる背景により荒んだゴッサムシティ、そしてホアキン・フェニックスによる圧倒的なパフォーマンス。全てが完璧です。
特にホアキン演じるジョーカーが、物凄い。内に秘めた狂気とエネルギー、神経まで研ぎ澄ませて創り出される表情、あの笑い声、そして一人の孤独な優しい男だったアーサーの僅かな希望が残る目。ガツンとやられました。何も言えません…ただただ、圧倒的でした。

そしてジョーカー誕生の物語は、ジョーカーらしく、フェイクとリアルが入り乱れ、どれを真実と捉えるべきか一筋縄ではいかないのもまた凄い。彼に弄ばれているようで、でもやっぱり真実らしきものが色濃く見えて、なんとも魅力的。

とにかく、とんでもない映画でした。

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まだまだぼのぼの

5.0ジョーカーの喜劇的妄想が現実を侵食する恐怖と悲哀

2019年9月30日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

興奮

「ハングオーバー」3部作のトッド・フィリップス、喜劇畑の職人監督という認識だったが、アメコミのヴィランを題材に、これほど深い人間洞察と確かな時代性とトリッキーな作劇を融合させた心理サスペンスを完成させるとは!

精神障害を持つ無名コメディアンが、ゴッサム市を恐怖と混乱に陥れるジョーカーになるまでを描く。彼が憧れる喜劇人役にロバート・デ・ニーロ。監督は「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ」の影響を公言しており、2作を鑑賞済みなら気づく点も多い。実在の連続殺人犯ジョン・ゲイシー(幼少から障害に苦しみ、成人後に道化師の装いで大勢を殺害)の影響も。

序盤でアーサーの妄想癖が提示される。最初は明示的だが、次第に妄想と現実が曖昧に。その過程はまるで彼の狂気が映画の現実(と観客)を侵食していくかのよう。終盤の暴動は格差社会で虐げられた人々の下剋上であり、トランプの時代に重なって映る。

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高森 郁哉

4.5キング・オブ・ナッシング

2019年10月5日
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悲しい

怖い

知的

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浮遊きびなご

4.5地球の真実?

2019年10月7日
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映画が終わって劇場を出る時、半端ない重苦しさに気分が悪くなりそうであった。ジョーカーの悲惨な生き様は余りにも悲しい。その悲しいジョーカーを今の社会システムでは、おそらく救いきれない残酷さがある。その残酷さにこのサイコパスは何故か飄々と立ち向かって行く。そのパワーは人間が持ち合わせている悪魔の力が表出しているかのようだ。
しかし、この悪魔の力も、地球を牛耳っている金融システムをつかさどるわずかの人間に対しては、正義になることもある。
私たちはその操っている側の人間にも、時にはしぶとく立ち向かわないとやられてしまうことがあるから気をつけなければならない。
いずれにしても世界でたった6%の人間が全世界の富の59%を所有し、その6%がアメリカ国籍の人間であり、80%の人間は標準以下の居住環境を余儀なくされ、
70%の人間は文字が読めません。50%の人間は栄養失調に苦しみ、1%の人間が瀕死の状態にあることを、忘れてはいけないのである。
この作品は復讐心が殺人引き起こすという意味では、自らの宿命の改善には何も役に立っていません。むしろジョーカーはただの悪党です。
ただ、私たちにはジョーカーの不幸から見えてくる、社会システムの悪と戦う必要性は多分にあると考えます。

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三輪

3.5どいつもこいつも…!!

2019年10月4日
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悲しい

単純

難しい

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Bacchus

4.0周りの人々が、世界の不満がジョーカーを表舞台へ押し上げる。

2019年10月4日
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萌える

バットマンの悪役として有名なジョーカー誕生までの秘話を描く。(バットマン側もあるよ。)
内容は予告編にて想像出来る内容ですので、ドンデン返しを期待する方はご注意を。

今回、ホアキン・フェニックスは過去ジョーカー役を演じたジャック・ニコルソン、ヒース・レジャーに劣らないほどジョーカーを演じ切ったと言えるでしょう。
あのカラフル(赤、橙、緑)なスーツが断然カッコいい。

ジョーカーになる前のアーサーだが、今回描かれた人生が哀しすぎる。痩せ過ぎたあの身体と甲高い笑い声は見事。
彼の人生何もかもを全否定される様な描写は心打たれる。

しかし、その妬みや僻みを肥やしにしてアーサーは自己的にジョーカー化している訳では無い。
同じ様に考える周りの人々が、世界への不満が、ジョーカーを表舞台へ押し上げている。そうこの映画では感じるのです。

周りが共感が出来る。だからこそ、ジョーカーがヴィランなのに愛されるのでは?とこの映画で再認識させられました。

ロバート・デ・ニーロ扮するマレーとのクライマックスシーンは特に良かったです。TVならではセンスも有り。
イジリを勘違いしてイジメを行っている奴らはゾッとするでしょうw

褒める事ばかり書きましたが、私星評価はまずまずです。
アーサーの不幸話に面白みや深みが足りないし、もっと周り(隣人のシングルマザーなど)が絡んでも良かった気がします。
また、ラストシーンは右側の窓を爆破でぶっ壊して頂きたかったから。(ああいう妄想ラストだっただけに。)

ジョーカー&バットマンシリーズ好きは楽しめると思います。

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巫女雷男

5.0絶対正にはシラケるけど絶対悪はかっこいい

2019年10月18日
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怖い

興奮

萌える

評判が良いので、バットマンビギンズとダークナイトだけ観てから行きました。このふたつは観てから行った方が良いかと。
元々アメコミ映画はあんまり観ません。正義が悪を打つみたいな単純なイメージと、アメリカ人が好きそうな自己犠牲とか愛国心のイメージがあるから。
ただ、今回はJOKERを観るために鑑賞です。

まず、バッドマンのJOKERは、絶対悪に鳥肌。悪とはこうあるべき。今まで観てきたどのキャラより悪。まさに完全悪に鳥肌。

この映画のJOKERはとても人間的。自分もそうなるかもと思ったし、周りにもこういう人がいるかも、とも思った。
人間が完全悪になるきっかけというか、瞬間がたまらない。
どうしてそうなったのか、、、というストーリーですが、その理由がとても人間っぽく、日本でも身の回りに起きるような話で、逆にゾッとしました。
残忍なシーンもありますが、どちらかというと人間の内面の醜さの方がキツい。

あと、この話は文字にするとそんなすごい話ではないと思う。映像と音楽、、そして演技でここまで凄いものができるのだと、改めて映画が好きになった。

あとは、とにかくJOKERがセクシーでかっこいい!

普通の大人は完全な正義を見せられると白けてしまいますが、完全な悪には憧れてしまうということがよく分かった。

最後まで釘付け。足を組み直すのも忘れるほど。個人的にはシン・ゴジラ以降初。

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だるまん

1.0正直全然おもろしろくない。

2019年10月6日
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この映画をおもしろいと言わない人間は映画を分かってない人間だ!
と言わんばかりの評価が並ぶなかで私は言いたい。

全然おもしろくなかった。
27歳男性の感性でこう感じました。
意味わかんねえーって思いながら最後まで観てました。
俺だけじゃねぇはずだ!
え!?俺だけ!?

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鉄壁の大根

5.0社会が生み出したダークヒーロー

2019年10月4日
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笑える

楽しい

興奮

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J24

5.0アーサーの世界、僕達の世界、そして、ジョーカーの世界

2019年10月4日
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時に自分の言葉や表現が耐えられないほど不足していると感じることがある。
この物語を言い表そうとしている今もそうだ。

この作品を観る前に、気になって海外の映画評を検索して、すごく印象に残るものがあった。
そして、観た後に、これほど、アーサー/ジョーカーを端的に上手く表現したものないと感じたので、ここに紹介させてもらいたい。仮に、これを事前に読んだとしても、決して邪魔にはならないと思う。

(映画チケットサービス関連サイトFandangoの、Erik Davis氏のツイッターから)

アーサー/ジョーカーは「内面(心)が死んで初めて生き始めた、虐げられた男だ(an abused man who doesn't start living until he's dead inside)」

アーサーの心は、映像のバックで奏でられる、スローで頭にギーギー響く音楽や音のように、ゆっくりゆっくり、そして、何かにギューっと押さえつけられるように、深みに落ちていくように死んでゆく。

アーサーの世界は、僕達の世界だ。

弱者や異端者を痛めつけ、暴力に溢れ、欺瞞や偽善が世の中を覆い、愛する人や信頼する人、尊敬する人でさえ裏切りをする。

母親も、そして、自分自身も、自分を偽っていたじゃないか。
ジョーカーが言う。
これは悲劇じゃない、喜劇なんだ。

悲しいのに、おかしくもないのに笑ってしまうアーサー。

道化師(クラウン/ピエロ)のメイクは笑っているが、一筋の涙を一緒に描くではないか。

矛盾だらけの世界は、僕達の世界と同じだ。

僕達の世界の良心は、もう既に死んでしまったのかもしれない。
もしそうであるならば、僕達の世界はジョーカーが俯瞰して見た世界と同じだ。

作り笑いでもして、達観できないと生きてゆくのは難しいのだ。
遠巻きに眺めている程度がおすすめだ。
でも、この世界は向こうから、こちらに迫って来る。

ジョーカーが僕達の耳元でつぶやいている気がする。

努力?
冗談でしょ。
優しさ?
うそでしょ。
平等?
何それ、初めて聞いたよ。
悲劇?
いやいや、これは喜劇だよ。
一緒に演じてみないかい?

血糊の足跡が、このジョークの未来への標だ。
これが、壮大なジョークであることを願わずにはいられなくなる。

※ 丸の内ピカデリーのドルビーシネマのオープン初日の深夜上映で鑑賞しました。
ドルビーシネマはすごいです。システムの宣伝でも流れますが、黒が美しく、他の色も鮮明で、ある意味3Dより、迫って来る感じがします。
機会のある方は是非。

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ワンコ

4.5悲劇と喜劇の中で産声を上げたキング

2019年9月22日
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スゴい映画を観たあとは、言葉と疲労感と余韻が混同するもので、このJOKERという物語はまさにそれに等しい作品である。

ハンマーで頭を殴られたかのような衝撃とホアキンのJOKERはこの世の何処かに存在してるかのような、迫真と怪演なる演技は終始、観ている者の心臓をえぐり出され見せつけられる禍々しさを感じた。

狂気に満ちどこか美しく滑稽、そして切ないJOKERの姿はロバート・デニーロが演じた「タクシードライバー」のトラビスを彷彿とさせ、本作の元ネタとされたこれまたスコセッシ監督の「キング・オブ・コメディ」からのオマージュもとあるシーンで至る所で見かけ、大道芸人で孤独な男アーサーとコメディアンのパプキンに共通する笑顔と妄想。キャラクターとしては対比してる双方の描かれ方も本作の監督で「ハングオーバー」でコメディを得意としてたトッド・フィリップス監督ならでは、タクシードライバーで有名な額に手で銃の形作りバーンとする仕草もある種、この映画でJOKERへと変貌する引き金となっている部分も非常に興味深かく、今作でたまたまなのか?出演して、コメディ番組のテレビショーで司会役を務めるロバート・デニーロとスコセッシへの恋文の様な沢山の敬意と愛を感じざる得なかった(笑)

·····がそれだけに留まらず。
JOKERというキャラクターを現代社会でリアルに蔓延し誰しもが持ち合わせる。弱さや孤独、苦しみ、貧困、差別、未来への不安等。社会の抱える闇へ落とし込み浸透させ訴えかける力は生半可ではなかく確信に迫り鬼気迫るものさえも感じさせられた。その点ではダークナイトのヒース・レジャーが演じたJOKERと重なり、バットマンという物語があることも根底に描かれている点でホアキン・フェニックスはジャック・ニコルソンやヒース・レジャーという名優たちが演じてきたJOKERの歴史の1ページに加わったことは間違いなく、新たなJOKERへの新たなる解釈から土台となった作品「キングオブコメディ」「タクシードライバー」「バットマン」「ダークナイト」全ての要素を上手く融合させ、新生キングJOKERを誕生させたトッド・フィリップス監督に心から賞賛を贈りたい!

この作品を観たものは、幾度となく想像を何倍も超えてくる波のように凄まじい衝撃と衝動の連続に胸が張り裂け、高鳴るような痛みをリアルに感じ。社会の闇に埋没し悲劇と喜劇の混沌とした世界で産声を上げたキングJOKER誕生の瞬間を目撃することとなるだろう!

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赤足

4.5約2時間の前振り+ラスト2分のオチ

2019年10月4日
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ヘルスポーン

4.5映画を見ながらこれほど身震いしたのは初めて

2019年10月28日
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映画を見ながらこんなに身震いしたのは初めてだ。これはDCコミックの超有名ヴィランの誕生秘話の域を超えて、現代社会の喉元にナイフを食い込ませるかのような狂気と絶望に満ちた作品だ。ホアキン・フェニックスのあの肉体からしてどうだ。幾度も映し出される半裸の姿は、痩せているのになぜか肩のあたりが異様に隆起し、たったそれだけで彼の精神面での変動が透けて見えてくるかのよう。同じ半裸の男と拳銃の文脈でいうとスコセッシの「タクシードライバー」が脳裏に浮かぶが、もう一つ忘れてはいけないのがその対をなす「キング・オブ・コメディ」の存在だろう。ぶっ飛んだコメディを手がけてきたトッド・フィリップス監督がこれほどスコセッシとデ・ニーロを引き合いに「ジョーカー」を奏でるとは。やはり我々の暮らす今日の現代社会は混沌としたあの頃へ逆戻りしているのか。日常を侵食するこの感覚が僕らを狂わせる。誰しもの心の中にジョーカーはいる。

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牛津厚信

4.5ジョーカーを作るのは社会の闇

2019年11月13日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

明るく楽しい映画が好きなのでちょっと観るのを敬遠しておりましたが、大ヒットしているので気になり観てまいりました。
たしかに救いようのないほどのネガティブなストーリーでしたが、なるほど大ヒットしていることだけありますね。とても面白かったです。
映画は登場人物に共感できるかどうかが物語に入り込める重要なキーだと思いますが、この映画がヒットするということは誰しもが少なからず世の中の理不尽さに気づいているからかのかもしれません。けして犯罪は許されませんがついつい主人公ジョーカーの応援をしてしまうのは、法律では正義とされる権力の中に潜む社会の闇のせいなのでしょうか。
見終わった後の余韻がハンパない映画です。

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光陽

3.5ぬるい設定ながら熱演に称賛

2019年10月4日
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erimaki

5.0骨ばった背中とダンス 加筆

2019年10月9日
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やっと2回目鑑賞(11/29)。チェロ演奏と全体の構成の素晴らしさに気づくことができた。どれがアーサーの妄想でどれが現実か、遅ればせながら分かった。でも分からないのもある(観客に任せられている?)。または全部が妄想?
ホアキンのかっこよさ、アーサーの孤独、両方にやられた。
…………………

ガリガリの背中と、なめらかなのか、ぎこちないのかわからないダンスと、走る姿と古き良き時代の音楽が頭から離れない。階段、鏡、化粧しながらの涙、倒れて左胸の薔薇から吹き出た水も強烈で忘れられない。
豊かと貧困、拍手と怒号、「普通」と「普通」でない、嘘と本当、虐めと優しさ、笑いと怖い、話してるのに聞いてくれない、全部が隣り合わせのこの町は虚を超えた現実の私達の町。余韻が大きすぎて頭がまだ混乱状態。この映画がきっかけで暴動が起きるのではとアメリカで懸念されてる。そういう世界にした言い出しっぺは誰?
頭、混乱してるけどこの映画好きだ。

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talisman

5.0誰の心にも彼がいる

2019年10月30日
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悲しい

怖い

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しゅうへい

4.5狂気に満ちたゴッサムという街。その犠牲となった道化の物語。

2019年10月4日
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悲しい

怖い

知的

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たなかなかなか

4.0ジョーカーの悪の本質に迫る衝撃作

2022年3月19日
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泣ける

悲しい

難しい

予想を遥かに超えた凄い作品だった。アメコミヒーロー・バットマンの悪役として有名なジョーカーの誕生秘話を、一切の虚飾を排除した容赦ない描写で綴っていく。悪役の誕生秘話を描いた作品は多いが、そういう作品とは全く異質な衝撃作である。

主人公・アーサー(ホアキン・フェニックス)はゴッサムシティで年老いた母と暮らす、孤独で優しい青年だった。彼は、笑顔で人を楽しませなさいという母の言葉に従って、ピエロとして生計を支え、コメディアンを目指して必死に生きていた。しかし、それでも貧困から抜け出せず、彼の心は次第に荒んでいく・・・。

全編、心地良い気分になることはないが、衝撃的な展開に画面から目を離すことはできない。格差社会、貧困、差別、社会への不満など、現代社会にも当てはまる負の要素を背負って、主人公は生きている。それでもなお、前向きに生きようとするが、度重なる理不尽な出来事が、主人公を次第に追い詰めていく。生きる選択肢を一つまた一つと消していく。

主人公役のホアキン・フェニックスが、時に体全体を使った激しい演技で、時に表情だけの繊細な演技で、変幻自在に主人公の心情を演じ切っている。非常に難しい役どころを見事に熟している。

本作で象徴的なのが、階段のシーンである。前半、主人公は、家路に着くために、肩を落としながらも黙々と階段を上っていく。その先に善なる未来があることを信じて。終盤、今度は、その階段を軽やかなステップを踏みながら下りていく。受難の果てにどう生きていくかを定めた姿に開放感が溢れている。

主人公のジョーカーへの変貌を肯定はできないが、否定することもできない。主人公は悪を自ら選んだわけではない。悪にしか生きる選択肢がなかったのである。生きるために悪に辿り着いただけである。それ程に、主人公の受難は、壮絶であり救いがない。

本作は、受難の果てに悪に辿り着いた男の壮絶な半生を通して、悪の本質に迫る問題作である。

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みかずき