ずぶぬれて犬ころのレビュー・感想・評価
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生きろというメッセージ
岡山で生まれ育ち1987年に25歳の若さで亡くなった俳人、住宅顕信(すみたくけんしん)の詠んだ自由律俳句と、中学の教頭先生を通じて住宅を知り自由律俳句を知る現代の中学生。この2人の姿を通して「生きること」を突き詰めていく物語。短い命を燃やし尽くすような熱さと、悔しさと、美しさと、自由律俳句のひとつひとつの言葉の美しさにズキズキ苦しくなる。
全編岡山ロケ、住宅家の自室や、衣装や小物も遺品をお借りしての撮影。岡山出身の本田監督の想いを感じる。しかしミーハーなご当地感は一切なく、クールな距離感で心地よく見せてくれる。素晴らしい作品です。
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淋しい春
いじめられている生徒に教頭が嘗ての教え子で僧侶であり俳人となった住宅顕信の句集「未完成」を貸すと共に彼のことを語ることから、中学卒業後の顕信の生涯をみせていく話。
住宅顕信のことを知らずに鑑賞。
序盤はやんちゃな感じなのかと思ったがそんなことはなく、中学生の頃から達観したところがある住宅春美=後の顕信。
病に侵されて変化した部分もあるのかも知れないけれど、やはり普通の感性とは違うものは元々持っていたのだろうなという印象。
中盤以降は彼の人生をみせながら彼の句を被せてくる展開で無知な自分にも感じるところあった。
しかしながら、現在のいじめられる中学生のパートとの交わりが希薄だったり無理矢理だったりでちょっと弱いかな…まあ本借りただけだしね。
結局いじめに関しては中途半端な感じがして、それならば現在パートは彼の個人的な悩みや不安とかの方が良かった気がする。
単なる伝記的な映画ではなく現代のいじめも絡めた作品❗
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