アガサ・クリスティー ねじれた家のレビュー・感想・評価
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上質なミステリーとして観る価値あり。が、ラストで好き嫌いが分かれるかも
クリスティの作品でもそれほど有名というわけではないが、しかし製作者が声を揃えて「映画化するならこの作品!」と挙げたのがこの「ねじれた家」だったとか。タイトル通り「屋敷」というものを一つの象徴として扱い、そこに巣食う、恐ろしく性格がねじまがった血族たちのねじれた関係性を描きつつ、その心の奥底までつぶさに入り込むかのように部屋から部屋、屋根裏から尖塔にまで場所を移して謎を追う。「ダウントン・アビー」や『ゴスフォード・パーク』といった、これまた屋敷を扱った群像劇で知られる名手ジュリアン・フェローズが脚本を手がけているのも手堅いところ。なかなか犯人がわからない上に、精悍な若者(演じるのは、ジェレミー・アイアンズの息子マックス)が謎解き役の探偵というのも新鮮だ。過去に諜報員として活動した経歴があるのも面白い。ただ、ラストの締めくくり方は本当にこれで良かったのか。好き嫌いが大きく分かれるところだろう。
3.4完成度が高い
完成度が高い作品
キャストの演技も優美で優雅
セットも豪勢でした
若干、光の当たり具合にわざとらしさが見受けられましたが、それも映画らしくてよかったかなと。
脚本としては意外性はあったものの少し物足りなさを感じます
最後のシーンももう少し雰囲気のある場所が良かったのですが、仮面ライダーの最後のシーンみたいで残念でした。
総合的に見て、どうなるんだろうというワクワク感と奇妙奇天烈具合がありました
ただやや伏線の回収具合がぬるく、雰囲気映画という括りになってしまいそうな印象がありました。
やっぱりストーリーや構成を考えるのって大変そうだなと思いました。
40点
クリスティー好きにはたまらん
あっと驚くストーリー展開!
今流行りのイヤミスに近いけど、嫌な気持ちより衝撃が強くてそれどころじゃない。
他の人も書いてるけど、クリスティーは人物相関が結構面倒くさい。
けど私は人数多い方が容疑者候補が多くて悩めるし、結構好き。
中弛みもしないし、楽しめました。
どこで終わってんの!?
ポアロやマープルではないが
流石のアガサ・クリスティー
1947年に発表した小説の映画化。本人が最も満足した小説のひとつという一作。
探偵のチャールズとの距離が問題じゃないかとか、ソフィアのキャラクターがあまり好きになれないとか、色々気にはなるけれど、ミステリーとして面白い。
今思えば、このプロットに影響を受けたんだろうなというドラマや映画がいくつか浮かぶ。
やっぱりアガサ・クリスティーはすごい。
英国版・金田一耕助
アガサ・クリスティーの原作ながら、自分は知らなかった作品。2017年に映画化された。
資産家で名家の老主人の毒殺から始まり、彼の遺産目当てと思われる若き未亡人、その周りで蠢き、様々な欲望と恨み辛みに満ちた一族達、そして、あまりにも豪華絢爛な、ミステリックな古城の屋敷。
ここまで揃えば、何か事件の匂いがプンプン。古典的なミステリー作品と言えるし、レトロな時代背景も重なって、日本で言えば、金田一耕助の『犬神家の一族』英国版と言ったところ。
探偵チャールズは、亡くなった資産家の孫娘で、元恋人でもあるステファニーから、祖父の死に殺人の疑いがあると相談を受け、調査を始める。
チャールズは出向いた屋敷で、資産家の一族の一人一人にインタビューをしながら、真相の究明に尽力していく。誰も彼もが、殺人の動機があり、一筋縄ではいかない強者ばかり。そんな中でステファニーの妹ジョセフィーが、鋭い感性で、この醜い大人達を詳しく観察し、犯人探しに一役かっていくが…⁉️
本作では、やはり屋敷の大叔母役のグレン・クローズの妙演が、ひときわと輝いていた。ラストシーンも、彼女が大女優らしい見せ場をつくり、締めくくっていた。
舞台となった古城は、なかなか豪華な内装で、個性ある部屋やインテリアには目を見張る。但し、ミステリーとしての真相は意外性はあったが、インタビュー形式で謎解きをしていく単調な展開は、面白みを欠いていた。
探偵には期待しないで!でも良質なミステリー
115分の作品で、95分くらいめちゃくちゃ退屈。ものすごく長く感じ...
115分の作品で、95分くらいめちゃくちゃ退屈。ものすごく長く感じた。このテンポの悪さというか展開の悪さは異様(笑)
ミステリーなので犯人の告白はそれなりに楽しめたけど、とはいえ十分想像できるので驚きもない。
英国のドラマ
力作ではあるが、物足りない。
WOWOWプライムにて観賞。
ソフィア役のステファニー・マティーニという女優が美しい。
これが本作の最大の収穫だと思う。
探偵役のマックス・アイアンズも二枚目ではある。
舞台となるお屋敷の美術が見事だが、クリスティーものでは珍しくはない。
巨大な肖像画のインパクトと、それを背景にした人物たちの描写は、絵として一見の価値はある。
ポワロのように自分の頭脳で謎を解くのではなく、本作の探偵は前職や亡き父などの人脈を捜査に活用する。
が、それはほとんど活きてこない。というか、謎が解けない。
彼に捜査を依頼してきた元恋人のソフィアは、虚像の人物だった。その美しさが謎めいた設定を演出するのだが、彼女が物語のヒロインになっていないので、あまり意味がない。
ほぼ閉鎖空間で事件も捜査も進められるので、ほとんど会話劇になってしまうのはクリスティーものの常套だから仕方ない。
怪しさ満載の登場人物たちを観る側が整理しなければならないのも、クリスティーものの宿命。
だから、過去のクリスティ映画の成功作はオールスターで構成していた。
実力主義のキャスティングだったとしても、知られた役者がグレン・クローズとジリアン・アンダーソンくらいでは、この物語を引っ張っていくのは辛い。
連続テレビドラマだったら、面白くできたかもしれない。
ポアロや金田一は偉大です。
富豪の死の謎に迫る探偵の物語。
流石「クリスティ」と言った映画です。
富豪一族の人間関係、優雅な暮らしの描写、真犯人とラストの展開。
序盤からの展開もあって、「犯人捜し」と言う点においては、かなり秀逸な映画だったと思います。
ただ、「推理」と言う視点で見ると、面白みに欠ける映画だとも思います。
トリックなどの推理の面白みを感じるところは皆無。序盤から一族の話を聴くシーンが続き、飽きを感じさせます。
ポアロやマープルのようなキャラが立った主人公でなかったことを含めて、映画の面白さとしてはやや低い評価にしました。
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