よこがおのレビュー・感想・評価
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隠し事、裏切り、復讐
観終わってから、リサって誰?とキョトンとなってしまった。とりあえず頭の中を整理してみても、髪の毛は明るいブラウンのままだったし、途中からは白髪混じりだったし、湖の中に入っていくシーンでは緑色だった。善良な市民と善良ではない市民?交互となった動物園の会話(サイの勃起)の時系列がわからなかったことも一因か。それにマンションの一室が変わっていたのかもしれない・・・。と、書いてるうちに、ようやく冒頭の美容室が後からのことだと思えるようになってきた。ただ、時系列の詳細がわからない。
そんな主人公の筒井真理子。犬の遠吠えや犬の真似して匂いを嗅ぎまわるシーン、事件が起きてからは周囲の人間の目を気にしている様子など、とにかく色んな表情を見せてくれる。正直者だからこそ犯人は甥であるとハッキリ伝えたかったのに、基子によって拒まれる。その基子の独占欲の強さも意味深であり、池松壮亮演ずる米田との恋愛関係も高校時代から続いていたとは言うもののどこか怪しげ。個人的見解としては、幼少期の「裸で押し入れ」にという話やルームシェアの提案もあったので、基子は市子に対して恋愛感情が生まれていたのだと感じました。結婚するという話でショックを受けてたようだし・・・
サスペンスのパートでは、犯人が自分の甥だったというだけで、手引きしたんじゃないかと週刊誌に興味本位の記事を書かれてしまった市子。怒涛のように押し寄せる報道陣には憤りを禁じ得ない。こんな取材してるからマスゴミって言われるんだよね。これが発覚しただけで市子のここでの人生は終わったようなもの。追い打ちをかけるように基子が話を飛躍させてしまうという裏切り行為・・・。
とにかく、何も悪いことしてなくても加害者側になる怖さ。復讐のつもりで行った行為も残念な結果になったり、やるせない気持ちでいっぱいになる。それがラストのクラクション!うるさい!と思いつつもその後の疾走感でエクスタシーを感じてしまった・・・。
脚本が素晴らしい
役者さんが素晴らしいし、脚本もいいです。
ラストのクラクションとか、もう複雑な気持ちが伝わりました。
それぞれの伏線も、回収したものも、敢えて放置したものもあったように思います。全部、解明しなかったり。
この映画観た人と、語らいたくなる映画です。
憎しみ、悲しみ、苦しみ、妬み、復讐、後悔、嫉妬、愛しさ、疑い、悔しさ、恐怖、多彩な感情を感じる映画です。
それぞれの役者さんが、本当に持ち味を発揮してました!
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