「泣く女」よこがお 蛇足軒瞬平太さんの映画レビュー(感想・評価)
泣く女
ピカソの風変わりな絵は、 対象物をいろんなアングルから見たままを、
平面のキャンバスに描いているそうだ。
あの「泣く女」を中学の美術の時間に模写したのを思い出した。
正面の顔、横顔、横顔の向こう側の横顔、、、レインボウ色のワンピースをいつも着ている先生はキュビズムって言っていた。
キュビズムは物体を分解、点、線、面で再構成するそうだ。
人が見ているままを結果、箱型に表現する→ポリゴンで表現する→3Dで表現する。 最先端の3Dの映像の技術があっても、平面のキャンバスに押し込めたかったであろうピカソ、 ギリギリ彫刻のザッキン、と、今になって思う。
さて よこがお、よこがお、よこがお、 これも、よこがお、
向こう側のよこがお、、、 主人公の輪郭ははっきりとしない。
その輪郭を観客ひとりひとりが、 デッサンしていかないといけない。
主人公はどう考えてるの?
姉は?
妹は?
甥っ子は?
あの人は?この人は?
過去、もっと過去、
加害者、被害者、
罪、罰、絶望、希望、 サスペンス、ホラー、
模索しながら、観客が分解、再構成しながら観れるのが心地いい。
この衣裳着てたヒゲがあったこんな顔してるそんな言い方する、、、、
セリフやナレーションに頼らないで、
クロスワードパズルを埋めていく感じがいい。
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