「ありがとう、鏡の中の恐怖人形」ゴーストランドの惨劇 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
ありがとう、鏡の中の恐怖人形
母と双子の娘は田舎の叔母の家に住むことになる。
アンティークに囲まれた古めかしいその家はなんだか少し不気味。
引っ越しの荷物を部屋に運び込んでいると、突然2人の暴漢に襲われる。
母の果敢な抵抗により犯人は死亡し、事件は終わったかに思えた。
あれから16年。
妹は小説家になり家庭も持って完全に立ち直っていたが、姉はトラウマからあの家の地下室に閉じこもったままだった。
そして、2人が再会した時、再び悪夢が甦る。
1番苦手なジャンルではあるものの、評判良いので頑張りました。
タイトル然り、とにかくこちらを欺いてくる。
特にすごいどんでん返しがあるわけではないし、全く想像がつかない展開ではないけれど、絶望に次ぐ絶望で我々の常識を一つずつぶち壊してくる。
一瞬見えた希望が見事に打ち砕かれるあのシーンなんか、思わず笑ってしまいそうになったほどの衝撃。
来んの早ぇんだよ‼︎
敵は狂気的で変態で最強。
本当に魔女とバケモン。あんたら何者だよ。
ノッポの囁き声とデブの唸り声のなんとも恐ろしいこと。
2人の関係性とか過去とか、バックグラウンドが分からない分、計り知れない恐怖があった。
人ではないものへ対する恐怖心。
ついスピンオフとか作って欲しいと思っちゃうけど、ここは彼らには不気味なままでいてもらおう。
一つの事件の終結は本当の悪夢のはじまり。
姉と妹で見えている世界は違う。
2つの世界をつなぐ鏡や絵画など伏線もしっかりしていてかなり観応えがあった。
後から考えると、惨劇のあったあの家に住み続けるなんておかしいし、あの家があんな綺麗なままなわけないもんね。
不気味だけど古風な家は地獄と化し、少女たちの美しい顔は痣や瘤だらけに。
地獄としか言いようがないこの世界、もう観たくないけどまた観たい、、、ような。