「ロンドン著の「野性の〜」としてはギリギリ及第点」野性の呼び声 クリスさんの映画レビュー(感想・評価)
ロンドン著の「野性の〜」としてはギリギリ及第点
原作を壊さないように、ディズニー映画らしく、と言う点ではかなり工夫した秀作だと思います。
ロンドンの体験してきたY.T.感が映像化されている、と言う時点で既に期待しまくっていたところ、CMなどでそのテンションが削ぎ落とされて、ちょうど良い具合の見方ができました。
原作との相違点は
1.バカップルが川に落ちて死なない(犯人として生き残る)。
2.ソーントンの相棒がいない(ソーントンが不必要に人格者だ)。
3.ソーントン(原作では「達」もつくが)殺害犯人がネイティブでは無い。
4.バックがレジェンドとなるのは3の村を皆殺しにして他の部族からも恐れられるからだが、その話にはなってない。
5.ここら辺の不具合修正のために、ソーントンは登場時点でドーソンシティに無事到着して住み着いている。
て感じかな。あと、500lbの凍りついたソリを100yd引っ張るエピソードも無くなってた(コレはバックの能力を表現するのに他のカットで十分だからだと思われるが、「友の名誉のために無償で身体を張る」と言うバックの性格表現には欠かせなかったんじゃ無いかなぁ。)
それと、コレは原作との相違点でもなんでも無いけど、あの時代のあの場所で「喫煙者が1人も見当たらない」のは不自然すぎたな。
もっと細かいこと言うと、バーチバークカヌーにあんな穴が空く下り方に見えないし、あのくらいの穴は即修理で、艇を放棄するのはどーなんだ!って感じ。
肝心なことを書くのを忘れた。
Call of〜もwhite 〜も原作では犬目線で見た人間を、我々人類から見た全知全能である神に擬えた表現が試みられていて彼の作品の重要なファクターの一つだが、そこは全くカットされている。