キングスマン ファースト・エージェントのレビュー・感想・評価
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期待どおりでよかったです
変に奇を衒うようなストーリーではなくて
素直にわかりやすくkingsmanの誕生を描いていてよかった。
今後の活躍が楽しみになりました。
戦争の悲惨さも描かれているのもさすがです。
演者さんみんな個性が出てて良かったです。
息子さんがまさかの…。
びっくりしました!
キングスマン?と思いつつ楽しんでしまった
「キングスマン」って、スタイリッシュな感じで紳士然とした男たちがカッコいいツールとキレッキレのアクションで大活躍する新時代のスパイ映画って印象がある。かなりイカれた映像があるのも大好きなところ。一番好きなのが1作めの教会のシーンだし。
で、この映画。前日譚としての作りだが、ツールや武器は古臭くなるし、個人的に感じているキングスマンの魅力がないんじゃないかって思っていた。実際、キングスマンができるまでの話なのにキングスマンっぽくない。妙にシリアスだし、戦争のシーンが多いし、フザけた感じの笑えるシーンも少なかった。
でも、その分歴史上の出来事と絡めた脚本は面白かったし、ラスプーチンの悪役ぶりと彼のダンスしながらの格闘シーンは最高だった。いや、もうあれだけでこの映画は成功だと感じてしまうくらい。その上、歴史上の出来事(右と左を問わず)に関わってる奴らがいて、そこにキングスマンが対抗していくという構図を作ったのは素晴らしい。奇想天外なのに、なるほどと思わせる設定だった。
でも、今後これの続きが作られるってことはないよな。ちゃんとゴールデン・サークルの続きを作って、コリン・ファースとタロン・エガートンのキングスマンを観させてほしい!
0番の重みかな?
話をすると、どの物語も
0番の苦しみって有る
giジョー然り、biohazard然り
でこのキングスマン!
ここで0番何で入れたの??
疑問に思っていた数年だった。
やはりというか物語は〔このシーン必要?〕
ってところある
構成上仕方ないのかな。
物語はありがちな敵対集団
〔バレバレなラスボス〕
危機が恥ずかしいし動画にぎられていると
一見 〔B級ネタかよ〕と思うところ有り
まぁ前出の作品よりは良くまとまってるとは思うけど
これ、最後の部分最新作にどう繋げるんだ?
意味分かんねー(笑)
まぁこう言う意味分かんないところも
キングスマンかな?
これは単体の映画としてみたら楽しめます。
つながってるのは本編20分だけなので
そのつもりで
今までのキングスマンとは違う
過去作のキングスマンを期待して行かない方が良いかもです。
ストーリーも戦闘も特に個人的に見応えはありませんでした。
飛行機からの脱出シーンは見応えがありましたがその程度ですね。
ラスプーチンに脚を治してもらうシーンとかわけがわかりませんでした。
敵も魅力的じゃないです。
まぁ今作はあのキングスマンが誕生した秘話なので、しっかり予習した方が楽しめたかもしれませんね
前2作とはまるで違うような
なんすか、これ。全然面白くなかった。
スタイリッシュなアクションシーンはほとんど影を潜め、奇想天外性もなく雰囲気もまるで違い、前2作とは全く別の映画でした。
しかし、みなさん高評価です。
期待してたのに残念でした。
満点映画
コロナ禍で映画が観られない状況が続き、ストレスを感じていたが、この映画がすっかり晴らしてくれた。
キングスマンでは3作目だが、パワーアップして期待に応えてくれてます。アクションシーンは秀逸で全く目が離せない。ストーリーは歴史的な人物が配されているものの、無理強いはなく娯楽としては可能な話で終始する。中心に描かれる親子愛、葛藤も心に響くものがある。
2時間超の長さであるが、全ての時間に満足できました。
クリスマス映画に選ぶは
第一次世界大戦。1914年のサラエボ事件から1917年のアメリカ宣戦布告までの史実の元、
暗躍していた諜報員VS闇の組織みたいな味付けを施してエンターテイメントにした作品。
キングスマン好きや歴史好きならニヤリとするのだろうが、ラスプーチンを知っている程度の自分でも十分楽しめた。
本人を登場させたかのような出で立ち、神妙な顔で日常会話風に「ファック」という言葉を使い、どんだけファックしたいんだと笑っていると唐突に主人公に「脱げ」と言って足の治癒(過去に銃弾を受けて障害が残った)を始める。息子を使って誘惑させるはずがオッサン主人公が可愛がられることに。「オウオウ!」と悩ましい表情の主人公の腿の傷跡をペロペロと舐め始め、毒入りタルトに食らいついて吐き出し、意味が分からないうちに戦闘に、コサックダンスをおっぱじめ、例のBGMが鳴り、息子は全く役立たず、一度死んでも復活し、脳天打ち抜きやっとこさ。
最後まで親子で共闘するのかと思ったが、幼い頃に母を殺されたことが影響してか、息子は前線行きたいマンに育つ。
父の根回しで除隊されても別の兵と無理やり入れ替わってまで戦い、大活躍したにも関わらず「スパイ」と勘違いされて味方に殺される。
息子の最後の場面ではドイツから盗んだ電報の内容が書かれたメモを数人で拾いに行くのだが、当然敵側もそれを阻止する。
銃を使うと音や光で居場所がバレて敵味方まとめて遠くから蜂の巣にされるので、
互いにゆっくり近づいてジェスチャー「危ないからナイフで殺し合おうね」。
静かに殺し合うシーンはドント・ブリーズ以来で新鮮だった。
闇の組織はとりあえず世界を混乱させたいみたいで、
オーストリア皇位継承者を暗殺するとか、アメリカ大統領のスキャンダルを作って動けなくするとか、とにかく悪いことをする。
動物をあしらった指輪を付けているので「なるほどこの面々と順番に戦っていくのか」と期待したが、
そんな漫画みたいな話ではなかった。まともな戦闘はラスプーチンとラスボスくらい。
ちなみにラスボスはイギリス元帥キッチナーの部下であるモートン。存在感が無かったので全く気づかなかった。
ただこのラスボスとの戦闘も、尺は長かったものの喜劇っぽさも無く「よくある映画のクライマックス」な描写で淡々と終わったのが残念。
1つの映画の中に父親と息子それぞれの物語が展開されており濃い内容だった。
ちょっと滑ってるギャグシーンや過去に見飽きたお約束展開など、もう少し無駄を省いてほしいとも思う。
とはいえ主役はラスプーチン。黒幕とかどうでもいいので延々とダンスをしてくれても一向に構わない。
楽しめるのは2時間後?
キングスマンの最初が素晴らしかったのでソチラを期待しましたが、2時間は退屈で寝落ち〜エンドロール中にもストーリーがありますからご注意くださいね。
007みたいな近未来の武器はなかったが
戦争歴史エンタメで深く考えないで楽しめるアクション映画🎞
最後のオチのあの歴史的人物は若い頃はあんなかわいい顔なの?
わたくし、賞味期限切れ食品耐性には自信があります。
ラスプーチンの毒薬耐性にも引けを取りません、多分。史実では、暗殺された夜、青酸カリ入りのタルトをほとんど平らげたけど、2時間は全く平気だったらしいですけどね。
第一次世界大戦の舞台裏で暗躍した人々。と言う、これは「キングスマン」のスピンオフと言うよりも、また「始祖の物語り」と言うよりも、単独作品として立派に興行が打てる内容じゃんか!ってのは感じました。
と言うのもですよ。
史実に「忠実」と言う訳じゃあーりませんが、ちゃんとなぞって行くんです。出来事も事の顛末も。南アフリカのボーア戦争を幕開けとして。キッチナーがボーア人(オランダ系移民)の収容所に居たりしますが、彼はボーア人虐待を黙認していたと言われてたりします。「BRITONS wants YOU」の募兵ポスターは、まんまです。ロシアに向かう装甲巡洋艦ハンプシャーは、モートンの裏切りにより、ドイツ軍Uボートの魚雷で撃沈されます。
◆フリッツ・ジュベール・デュケインと言う、史上最悪の工作員がモデル
このモートンですが、後にドイツ軍工作員となったボーア軍軍人である、フリッツ・ジュベール・デュケインをモデルにしてると思われ。デュケインの人生は波乱そのもの。「キッチナーを殺した男」として知られています。
ボーア戦争時代、キッチナーはイギリス軍の総指揮官。その指示による焦土作戦で、デュケインの両親の農場は焼き払われ、妹はレイプ後殺害され、母親はボーア人の収容所で亡くなっています。これがデュケインに反英国精神を植え付け、更にはキッチナーへの復讐心へとなる訳で。
現時点では真偽が定かではないにせよ、デュケインは紆余曲折の末、ドイツ軍工作員となり(これは事実)、キッチナーが乗船する巡洋艦ハンプシャーにスコットランドで乗船。待機中のUボートに海上から合図を送った後、救命ボートで脱出。Uボートはハンプシャーを魚雷で攻撃後、デュケインを回収した、と言われており、ほぼ、まんまが映画では再現されてました。
モートンはスコットランド人という設定。デュケインはフランス系のボーア人ですが、モートンのモデルは、このデュケインと思われます。ちなみに、デュケインは第二次世界大戦中には「デュケインのスパイ網」なる組織を自ら組織し、米国でドイツ側スパイとしての工作活動を行っていました。
映画そのもの方は、マシュー・ボーンらしいテンポの良さ。ガンガン攻め進みます。押して押して押しまくり。
甘っちょろくないです。死ぬ時は、誰であろうが死にます。情け容赦ありません。
自国の歴史にも手厳しいです。大英帝国の血塗れの歴史にも突っ込みます。
「戦争回避のため」の自衛に失敗した「アーサー」は、より多くの命を救うための「殺し」を実行する。
「悪」は、いや「絶対悪」ですら、双方向性。つまり、私達から見れば彼らこそが「悪」であっても、あちらから見れば私達こそが「悪」。だから、戦争に正義は無い。と、これは正しくもあり、間違いでもあり。確実に、あの山羊は「絶対悪」。レーニンとヒトラーの両者を操るってのは、さすがにアレですけど、戦争する両者を煽ったり、迂回支援したり、ってのが現実の現代社会な訳で。ラストは、そこにチクリってことでしょうか。
取りあえず、ノン・ストップ・アクション・エンタメとしての完成度も、一見偽善的にも見えるメッセージ性も、上手く塩梅が取れていて面白かったです。
ジョージ5世が勲章を持って訪れた場面が、ムネアツホロリのピーク。ちょっと態勢に無理はあったけど、その勲章で決着を付けた場面が、すかーっとした!のピーク。ラスプーチンとの対決シーンがエンタメのピーク。てな具合に、たくさんピークが準備されてて、ストーリー運びが戦略的に練られてるところも面白かったです。
良かった!
期待通りに。
期待道理とまでは行かなかったかな?
時代背景か?暗い感じ!
キングスマンになる前だから弱いし想像していたまま
今までのキングスマン映画を期待していたんだけど(^-^;
かなり作風が違う
今までのキングスマンはスタイリッシュ。
キングスマン3はスタイリッシュさ重視よりも戦争の怖さや無情さを訴えていてシリアスで重めです。自分は中盤で泣いてしまいました。
何度も観たくなるできではなかったです。
素晴らしい
映像がとても綺麗でたちまち引き込まれます!
前作の2作品よりも作り込みがあると思います!
この作品を見てから前作を見ても大丈夫だと思いますが逆にガッカリしてしまうかも知れないです…ファーストですがこちらの方が新作ですからね…
でもまた見たい見返したくなる作品です!
私は前作見直しました!
楽しめる作品です!
冒険好きの方にはお勧めですよ!
豪華絢爛
キングスマンシリーズは視聴したことが無かったので試聴しようと思いましたが、シリーズ前日譚に当たる作品のようなので、敢えて何も見ずにキャラクター情報だけ仕入れて鑑賞しました。
率直に言って超超超面白かったです!近代の歴史はかなり好きな方ですが、歴史上の人物のもしもの強さをこの作品は徹底的に描いているのがまず面白かったです。
序盤の敵として立ちはだかるラスプーチン、コイツがいきなり強いです。巨根で女性を魅了していたというどう処理すれば良いのかどうか分からない情報や、暗殺されていたというのも知っていましたが、この実際の登場人物の物語への落とし込みの仕方が忠実で見事だなと思いました。殺したと思いきや生き返ったり、氷の中に沈められたり、額を撃ち抜かれて死んだりと、どこかフィクションめいてるシーンですら史実通りで、その暗殺を実行しているのがオックスフォード公率いる英国紳士スパイチームというのも面白いです。キレッキレのコサックダンスアクションという新境地を切り開くようなとんでもアクションがとにかく楽しいですし、剣捌きが素晴らしいスピードで展開されますし、とにかく殺しにかかっているというのが視覚的な面白さがスクリーンを超えて伝わってきます。「終末のワルキューレ」という偉人が異種格闘技戦をする漫画が好きなので、製作陣の考えたもしもこの歴史上の人物がこんな能力を持っていたらを、あるがまま実行する製作陣、大好きです笑。
基本的に多くの人物を歴史上に実際にいた人物たちをベースに敷きつつも、戦闘能力を底上げしたような人物たちが勢揃いしているのも歴史好きをワクワクさせてくれます。
敵サイドはかなりの人物が出てきますが、英国紳士スパイチームはオックスフォード公、息子のコンラッド、世話係のポリー、執事のショーラという僅か4人での構成というのも物語に深みをもたらしてくれています。特にショーラのキャラクター、とにかく良い人感が出ていて一瞬で好きになりました。
アクション映画としてこの作品を観にきましたが、戦争映画としての魅力が詰まっていたのも最高でした。戦闘の最前線で戦うコンラッドの姿が描かれます。「1917 命をかけた伝令」のようにいつ死ぬか分からない恐怖に苛まれながも、国のためにというある種洗脳にも近い教えを忠実に守り抜くコンラッドの姿は見ていてとても辛いものがあります。オックスフォード公はコンラッドが戦線に立つことに否定的でしたが、これを親子関係のもつれに当てはめて描いており、人類がやらかしてきた歴史、戦争に対してのアンチテーゼとも取れるような描写でした。戦争を起こしたところで何も誰も幸せにならない、覆すことのできない歴史を映画の中の世界だけでも覆してみせるという製作陣の強い意志がオックスフォード公に託されているのも上手で憎い展開です。
最終決戦の舞台が崖の上というのも、逃げ場のない緊張感あふれるフィールドなのも最高です。オックスフォード公が飛行機から飛び降りる際に風に煽られ、羽根につっかえてしまい、ギリギリでパラシュートで脱出するというスリル満点の映像から嘘のように崖下に引っかかり、そこに山羊がいてベロベロするという、コメディなのかなって思うくらい楽しいシーンでした。ナイフを装着してアイスクライミングするシーンも良かったです。
案の定崖の上で山羊が待機して襲ってくるのも乙です。
オックスフォード公がムキムキ男とガチのタイマンをして劣勢になる中、地上ではポリーが援護射撃、ショーラが一気に駆け抜けてゆく爽快なアクションが楽しめました。特にショーラの跳躍力が素晴らしく、石を駆け上がっていく映像は子供心に戻ったようなワクワクがやってきました。PG12指定にベストマッチしたような爽快な殺戮はグロすぎず、でも浅すぎない、丁度良いバランスでした。敵の銃弾がポーラのいる小屋に大量に放たれますが、これがやりすぎなくらいぶっ放しているので面白いです。そして石に飛び乗った瞬間に崖の上と繋がっているロープをポーラが射抜き、見事反動でぴょーんとショーラが高く舞い上がっていきます。ショーラ高所恐怖症なのに大丈夫なのか(笑)と思いつつ、その勢いでムキムキ男の首を切り落とし、転がっていた体も崖下に落っことすという遠慮のない悪趣味さ全開なのも最高です。
最終決戦は、今までの殺戮のほとんどに関わってきたモートンとのバトルです。魚雷を駆使したり、山羊を容赦なくぶった斬ったりと、悪役に適任すぎる人です。剣と併用した銃のデザインも素晴らしく、正々堂々かと思いきや不意打ちで機動力を奪ったり、手榴弾を放ったり、フェンシングのような剣捌きと、とにかく見飽きない戦闘シーンが続きます。カメラもぐわんぐわんと動き、大袈裟なくらい暴れ回るという、コサックダンスアクションのテンションを一回り上げたような面白さがそこにはありました。手持ちカメラでの緊迫感もこのような大作には珍しかったので新鮮さもあり良かったです。
泥臭いまでの殴り合いも展開され、どっちが勝っても負けてもおかしくない接戦が繰り広げられますが、最後の最後で山羊がモートンの足を角で突き刺し、形勢逆転したオックスフォード公がモートンを崖から容赦なく突き落とすという泥臭いけれどカッコいい締まり方でした。ただ降りる手段がないなとオックスフォード公とシャーラの談笑が緊張をほぐしまくってくれてまた最高です。
そしてキングスマンという普段通いしている高級紳士服テーラーを買い取り、スパイ組織「キングスマン」が誕生する…!という激アツ展開で幕を閉じます。ポストクレジット後にはこの手の作品の常連のヒトラーがやって来る…!Fin~。
とにかくド派手で楽しく激しい映画でした。様々な映画を基盤にしつつも、魅力的なキャラクターたちが織りなすアクションに心躍らされました。最高のクリスマスプレゼントいただいた!とりあえずシリーズ2作を観て、続編も待ちわびようと思います。
鑑賞日 12/24
鑑賞時間 12:05〜14:30
座席 G-2
スタイリッシュバトル
キングスマン結成する話でした。キングスマンってお店が先だったとは!
歴史的な人をうまいこと絡めた脚本で良い。
2時間半と割と長い時間ですが飽きずに観ることができました。ピンチなのに急にコミカルになったり緩急も良かった。
超過激な続編を期待していたら全然マジメな戦争映画でビックリしました
1902年の南アフリカ、赤十字社の代表としてボーア戦争に従軍中の友人キッチナー将軍を妻エミリーと息子コンラッドを伴って訪れたオックスフォード公はボーア軍による奇襲に遭遇、エミリーを失ってしまう。1914年、キッチナー将軍の依頼でオーストリアを訪れたオックスフォード公とコンラッドはフェルディナンド大公に同行しているところを謎の組織が放った暗殺者の襲撃を受けるが・・・。
という高校時代に世界史を頑張った人達がビックリするレベルでリアルな戦史ドラマで幕を開ける本作。先の2作が社会風刺をコッテリ塗りつけたかなり悪趣味かつグロテスクな作風でしたが、本作はそれとはほぼ別物。冒頭から英国史の恥部をシレッと晒す硬派な出だし。もちろん、怪僧ラスプーチンがチャイコフスキーの『1812年』をBGMに暴れまくったり、オックスフォード公相手に延々セクハラするといったシャレもあるにはありますが添え物程度、とにかく歴史上の実在人物と実際に起こった事件を巧みにドラマに取り込み、英国映画には頻繁に引用されるアーサー王の物語で串刺しにした重厚な物語になっています。特に第一次大戦における英国軍対ドイツ軍の塹壕戦の描写は『1917 命をかけた伝令』と肩を並べるくらいの凄惨さを纏っていて、ここだけ切り取っても戦争映画として成立するくらい十分な風格を持っています。20世紀初頭のキングスマン誕生譚の体で世界史をなぞりながら強烈な現代社会風刺と反戦を高らかと歌い上げるかのような分厚いドラマに盛大に泣かされました。しかしもちろんアクション映画としても余りにもちゃんとしていて、複葉機からのパラシュートダイブ、ナイフでの格闘、ライフル狙撃、至近距離での銃撃戦と手榴弾炸裂と全部盛りのクライマックスに素っ頓狂なオフビートギャグをまぶす凶悪さにマシュー・ヴォーンの悪趣味が炸裂していて凄惨な殺戮シーンなのに顔面が綻びっぱなしになりました。
レイフ・ファインズが実に重厚な演技を披露している点で、完全に『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』を凌駕していますが、個人的に気に入っているのはジェマ・アーターソン演じるポリー。オックスフォード家のメイドとして甲斐甲斐しく仕えながら盛大な母性でオックスフォード公とコンラッドを支え、裏では世界規模の情報ネットワークを構築してキングスマンの基盤を作理、スナイパーとしての腕前も超一流とほとんど主役。とにかく最高に面白くて泣けるマシュー・ヴォーンの最高傑作だと思います。ちなみに『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』を先に観ていると他の人より1回余計に笑えるのでおススメです。
アクションは今年一番!
キングスマンシリーズ久々の続編。
1作目はユーモアとスタイリッシュさが絶妙な塩梅で、2作目であるゴールデンサークルの公開が決まったときはとても期待していたが、振り切ったギャグが多めであまり楽しめなかった。なので今回はあまり期待していなかったのだが良い意味で予想を裏切られた。個人的には大満足で、なんなら1よりも好きかもしれない。
キングスマンのオリジンを描いているのだが、前作までは何も考えずに楽しめる娯楽映画だったが今回は第一次世界大戦の出来事に沿った展開で、歴史映画としての側面もある。少しでもその時の歴史や人物を頭にいれておいた方が楽しめること間違いなし。ヨーロッパのハチャメチャな国際情勢は、キングスマンが活躍するにはうってつけ。
レイフ・ファインズが「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」ではボンドの上司であるMの役で出演しているのに、ボンドに負けず劣らず激しいアクションを披露しているのは面白い。
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