「ラスプーチンの舞闘!!」キングスマン ファースト・エージェント かつさんの映画レビュー(感想・評価)
ラスプーチンの舞闘!!
キングスマン結成までの誕生譚。いままでの作品みたいなブラック・ユーモア炸裂な展開はかなり抑えめでしたね。第一次世界大戦という悲惨な史実を扱ってるだけに、抑え目にせざるを得なかったかもしれませんね。 コンラッドが出兵してからの戦場のシーン、塹壕戦は、スタイリッシュさとは真逆の気持ちが重くなる戦いでした。これも確かに見応えはありましたが、正直キングスマンシリーズにそれを求めてるかと言われるとなぁという感じでした。
前半から中盤は、第一次世界大戦下の歴史を辿りつつ、その中でのオックスフォード公の動きと闇の狂団が裏から意図を引いていくというストーリー。軍事的、政治的な展開が多いため、アクションシーンは少なめ。それでも、ラスプーチンの踊りながら戦うアクションは派手で見ごたえがありました。敵方のアクションが一番って言ってしまうのは変な感じですが、この作品の中で一番のアクションだったと思います。
しかし、闇の狂団の異常なまでの組織力が荒唐無稽過ぎて、ちょっと冷め冷めになっちゃった感もありますね。。ラスプーチン、レーニン、マタ・ハリ、イギリス将校、ドイツ将校。こんなメンバーがいる組織。。いくらなんでもと。。
後半、オックスフォード公が闇の狂団を潰すと決意してからは、ようやくキングスマンらしさが出てきました。崖から落ちかかるシーンはスリル満点だし、アクションシーンも見ごたえ十分!さすが、キングスマン!ただ、羊飼いが正体を表したシーン。髪型も違ってて、似たような顔立ちの人もたくさんいたので、「誰?」ってなってしました(笑)
エンドロール中の最後のシーンは必要だったかなぁ。大々的に世界を守るためにキングスマン結成!!といいながら、新生闇の狂団が画策した人類最大の悲劇、第二次世界大戦を全く防げなかったってことを意味してますもんね。。
キングスマンっぽさは控えめだったのはちょっと残念ですが、全体的には、なかなかおもしろかった作品でした!