「ポップコーンとコーラを手に見るような映画ではない」アド・アストラ コパさんの映画レビュー(感想・評価)
ポップコーンとコーラを手に見るような映画ではない
ブラピ主演のSF大作…といったテイの宣伝になっているが、これはハッキリ言って観客を選ぶ映画だ。
トミー・リー・ジョーンズにドナルド・サザーランドの両御大、リヴ・タイラーと『スペースカウボーイ』や『アルマゲドン』への目配せを思わせる配役もしながら、これはどっちの作品にも全く似ていない。
観ながら真っ先に思い出したのは同じくブラピが製作・主演した『ツリー・オブ・ライフ』、そして『地獄の黙示録』、宇宙映画なら『ファースト・マン』、もちろん『2001年宇宙の旅』は言うまでもない。この辺りの映画がピンとこなかった人にはあまりオススメ出来ない。
主人公は暗い深宇宙と同時に自己の心の闇に潜っていくような、非常に内省的な地獄巡りの話であり、付き合いたてのカップルがデートで観にいったらその後の会話に困る作品だ(逆に盛り上がるようなら間違いなく気が合うのだろう)。
脚本には説明不足やツッコミどころなどの粗もやや多いが、個人的には暗闇の中で2時間浸るにはピッタリな、なかなかの佳作でありました。
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