「色々と無駄遣い」アド・アストラ Shunさんの映画レビュー(感想・評価)
色々と無駄遣い
無料で見れたとしても時間の無駄遣い。
よくある、宇宙を舞台にした人間関係を見つめ直す的な映画にしたかったんだろうが、いかんせん脚本が悪い。ここまで悪いのはいつぶりだろうか。
ブラピもトミーリージョーンズも本読んだ後で断りゃいいのに。
以下ネタバレ。
1.ブラピの宇宙飛行士として優秀であることが最初のシーンで描かれるものの、能力を発揮するシーンが見受けられない。
2.宇宙空間まで伸びていると思われる、宇宙アンテナなるものが、アンテナ以外の役割を与えられていない。せめて軌道エレベーターとすれば、月や火星ベースを建設できるほどの搬送能力を人類が獲得したと納得がいくが、何故かアンテナ。衛星で十分やんか。
3.月への定期旅客便が嘘みたいにサターンロケット並み。そのせいで、月面ベースの大きさに違和感しか残らない。
4.月での重力の表現はなぜかバギーのカーチェイスシーンでのみ。同様に、火星は普通。
もっといえば、ラストのトミーリージョーンズとのお別れでブラピが流す涙が頬を垂れる!体ふわふわしてるのに、、、なんで?
5.月面での略奪行為は、ストーリーとして全く不要なうえ、略奪行為自体の目的も不明。略奪って、資源運んでそうなものに対しておこなうんちゃうんか?
6.そもそも月発射台までの移動が、基地自体には移動用のトンネル掘ってるくせに何故か月面上を移動。
7.もっとそもそも言えば火星に行く意味がない。
8.途中の緊急通信を受けて救助に行くまでのキャプテンとの口論、やる目的がない。セリフが無意味。よったステーションが間抜けの殻なのも意味不明だし、ゴリラかなんかに襲われるキャプテンも、悲鳴くらい出せよ。
9.火星着陸時のポンコツになるコパイ。それもいらん。初めてのるロケットの操縦を、いきなりできるとか、優秀だとしても無理やろ。
10.火星が、あまりにも地球。オデッセイを参考にすればいいのに。ただ赤くするだけって。。。
11.火災基地の所長の存在の意味と、火星生まれだという告白の意味。だから何やねん。
12.三人がトップシークレットな情報を持つものの、全員破っちゃう。共有しまくっちゃう、なんなら積極的に。まぁ監視役がバラしちゃうんだからどうしようもないわな。かつ、ドナルドサザーランド出した意味も特に無い。
13.極め付けは火星の地底湖からロケットに乗り込むシーン。何Gかかってるの?ブースター切り離し時のGではクルー死んじゃうのに、打ち上げ時は平然とするブラピすげー。
14.核を搭載する意味。ブラピのミッションが秘匿である以上、火星から搭載したんだろうけど、火星にあった理由も不明。
15.トミーリージョーンズの心境描写が壊滅的。素晴らしい宇宙飛行士が、目的達成のために無茶をやりまくるとか、そもそも宇宙飛行士に向いてないでしょ。
総じて、科学考察が破滅的で、無意味なセリフのオンパレード。宇宙を舞台にする必要もないし、記憶に残るシーンがないのがびっくり。
本当にお金と時間を返して欲しい。