「静謐な孤独感は好み」アド・アストラ ヨコヨコさんの映画レビュー(感想・評価)
静謐な孤独感は好み
何かを極限まで追求しようとすると、犠牲は免れない。ロイの父はそうだった。母を捨て、息子を捨て、知的生命体を見つけたいとする自分の欲望の犠牲になった。ある意味誰よりもモンスターかもしれない。
自ら孤独に閉じこもるように生きてきたロイが父のことを理解しに宇宙の果てまで行って、その壮絶な孤独と向き合うのも悪くない。ブラピのゆったりとした静かな演技は今までになくしっくりきて、ロイという人物にリアリティを与えている。そこは素晴らしい。
最終的には宇宙を舞台装置にしたヒューマンドラマなのだ。いかにもブラッドピッドが好みそうな物語だと思った。ただ、そこまで大事なものは宇宙まで行かずに見つけろ、とも言いたい。命粗末にするのは、ダメ、絶対。
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