「「PLAN B」制作作品に外れなしの法則は継続。深い喪失感と哀しみが漂う映像、音響、ロイ演じるブラッド・ピットの表情に魅入られる。心に沁みいる作品。」アド・アストラ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
「PLAN B」制作作品に外れなしの法則は継続。深い喪失感と哀しみが漂う映像、音響、ロイ演じるブラッド・ピットの表情に魅入られる。心に沁みいる作品。
冒頭のシーンのロイの憂い漂う表情、彼の部屋から静かに出ていく女性。(フォーカスを合わせていないので、幻影のよう)
随所に挟み込まれるロイの抑制の効いた低音モノローグ。”脈拍は正常・・。大切でないものは排除し、重要な事に集中しろ・・・”(ブラッド・ピット、相変わらず声が良い)
深い喪失感が画面を覆う中、ロイにある過酷なミッションが宣告される。
これだけで、一気に大スクリーンに引き込まれる。
幾つかの場面では現代に生きる我々に対する暗喩、隠喩、警句とも取れるようなセリフやショッキングなシーンも提示される。(解釈はあくまで観客に委ねられる)
沁みる場面は幾つかあるが、
・ロイが”偉大な宇宙飛行士”であり、”高邁な決意と使命感を持って”10数年前に幼き自分や母親を置いて宇宙の彼方に旅立っていった父に、アメリカ政府管轄の宇宙軍が用意した原稿を1度目は抑揚なく機械的に読むが、2度目では一瞬天井を見上げて一息ついてから、自分の言葉で話しかける場面。(現代アメリカ社会への警句その1でもある)
・漸く会えた父(トミー・リー・ジョーンズ)とのシンプルだが父と息子としての会話のやりとり・・。(現代アメリカ社会への警句その2でもある)
そして、地球に帰還してからのロイの表情の変化と前半のシーンと同様に聞こえるモノローグの一部が変化している部分、今度は鮮明に映し出される穏やかな微笑みを浮かべた美しい恋人(リブ・タイラー)の姿・・。
ブラッド・ピットが抑制された演技の中でロイの明らかな変化を体現、表現する部分には唸らされ、矢張り凄い役者である事を再認識した。
<鑑賞後に心に深く染み入る余韻に浸ることが出来る作品。>
本作レビュー、本日、こちらのサイトに投稿しました。
御覧頂ければ幸いです。
宇宙を舞台にしたSF人間ドラマでした。
宇宙が舞台になっても、どんなに科学技術が進歩した時代になっても、
人間の心情は変わらないんだな、普遍的なんだなと強く感じた作品でした。
では、また共感作で。
-以上-
沢山スクリーンある割にはお客さん少ないですよね😅
ゆったり観れていいけど、ちょっと寂しい気もします。
片道1時間以上、気を付けて行ってきてくださいね〜🚙