劇場公開日 2019年9月20日

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「最高の青春映画であり家族映画」エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0最高の青春映画であり家族映画

2019年7月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

8th gradeは日本でいえば中学2年生。だがアメリカではここでmiddle schoolからhigh schoolに進学する(middle schoolが日本でいえば小6から中2)。その微妙な時期の最後の1週間。
主人公、よく頑張ってるなーー!と思ってしまった。私も中学時代、冴えない友だちいない系だったが、あの頃はYouTubeもTwitterもInstagramもなく、ある意味平和だったのかもしれない...。コミュニケーションが苦手な子には学校生活は苦しいのは万国共通なんだな、と実感させられる。パーティとか。高校生と一緒にご飯行って浮いちゃうとことか、同級生への接し方がどうしても浮いちゃうところとか。そして全然自分悪くないけど縮こまっちゃうところ。
クールというのは難しい。あの年頃、真面目になったり熱くなったりするのはクールではなく、お洒落だったりなんとなく盛り上げが上手かったりが人気が出る。そこから外れてしまうのは怖いけど、そこになりきれない人。昔の自分を観てるようで苦笑いが浮かぶ。
でも主人公のケイラは頑張るのだ。どうしたらいいかいつも考えている。方向がやや明後日だけど、必死に頑張る。頑張れ。ひたすら応援したくなる。
そして父。なんだあの完璧な父。最初弱いだけかと思っていたら最後にきっちり泣かせを仕掛けてくる父。全力で自分を肯定してくれる人間は大切だなと思った。
人生の一瞬がうまくいかなくても、きっとなんとかなる。なんとかできる、そういう勇気が持てる映画だった。
しかしアメリカの若者はませてるなあ...とか思うのは私がおばちゃんだからかしら...。SNSの駆使度は日本も変わらないのかしら。多分今の子の方が色々大変なんだろうなあとも思わせられる。

andhyphen