「想像をいくつも超えた」テリー・ギリアムのドン・キホーテ ツネミさんの映画レビュー(感想・評価)
想像をいくつも超えた
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・単純にドン・キホーテの世界で話が展開していくなんて浅はかな想像を大きく超えていった。映画撮影現場から色々すぎる世界への展開が凄かった。
・映画の撮影が原因で自らをドン・キホーテと思い込んでしまった靴修理のお爺さんというのが怖かったけど、発想が面白かった。加えて主人公を好きになった女の子が女優になれると村を飛び出すも、まったく成功できず娼婦になっていたりしていたのが辛かった。映画製作を含めた創作に関する闇部分が切なかったけど、そういう側面ももちろんあるわなと思った。
・どこから空想でどこから現実でっていうのが徐々にわからなくなっていくのが夢を見ているような感覚になっていくのが良かった。終始、主人公である監督がドン・キホーテの思い込みを解きたいと良心の呵責による行動があるためシーンで混乱はするも動機はわかるから大きく展開から離れなかったのかなと思った。思ったよりまとまった形で驚いた。
・ラストで主人公がドン・キホーテと思い込む末路が面白かった。悲惨といえば悲惨な末路と思えるけど、どこか幸せに見えた。女の子にとってはこれから不幸っぽいけど。
・前半で初監督の卒業制作のDVDを販売していた男は一体どこで手に入れたのだろう。意外と後半まで出てきて驚いた。それと、どうしてドン・キホーテを初監督作に選んだんだろう。
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