ユーリー・ノルシュテイン「外套」をつくるのレビュー・感想・評価
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ショパンの曲を何故使うのか?
何故彼が『外套』を完成させないか?
答えは簡単。
金が無いから。
彼の作品をAmazonPrimeで見た。
実に芸術的な作品と感じた。
たが、しかし、言うまでもなく、商業主義的に成功を収める作品とは言えない。
さて、この映画たが、当人に完成させてもいないアニメを語らせすぎ。
この映画を鑑賞するのだったら、既存の彼の作品を鑑賞してもらいたい。
また、彼の作品をプロデュースして、早々に発表すべきだ。まぁ、スクリーンの汚い映画館で封切る位では、駄目だとは思うが。
一方でAmazonPrimeは、彼の作品を配信停止にするようだ。
今や、ほぼ国交すらままらないロシアの老体。早く作品を作らせて上げてもらいたい。
彼は手塚治虫先生や高畑勲先生には影響を与えていない。寧ろ、与えられた方だと思うし、トーベ・ヤンソンさんなんかにも影響を受けているような気がした。Garm(?)と言う雑誌でヤンソンさんが書いていた絵に似ている。
背景はカンディンスキーやパウル・クレーじゃないかなぁ?映画の中でも言っているように、シュールレアリスムな背景。但し、サルバドール・ダリではないが。
追記 『自然はあるがまま。しかし、人間社会は私達が望む事からますます離れていく』この言葉が胸にしみる。
ノルシュテインのアニメとボリスベレゾフスキーのピアノに涙
地元の映画館で見た時、ノルシュテインさんのアニメと共に流れるピアノを聴くたびに胸が熱くなって涙が溢れました。ノルシュテインさんの言葉もボリスベレゾフスキーさんのピアノも聴きたくて何回も映画館で観ました。動画で彼の超絶技巧曲や他の録音客を聴いてみたけど、映画の中で流れるピアノの音色が全然違ってて、ネットで映画見直しても、やっぱり彼のピアノが流れてくる度に泣けてきて、ノルシュテインさんのCGやデータのやり取りでは描けない、チームのメンバーの健康や幸せが何より大切で、アニメの登場人物は一緒に作品作りもされる奥様から着想を得てるとか素敵。。
財産のあるところに心があるから、金に心を支配されるのではなく、天に財産を置くべきだ。などの言葉もホントの芸術家の言葉だなぁと思います。
芸術家は芸術に奉仕するために金や所有物に心を支配されない生き方するもんだよな。
今有料だけどネットで観られて本当に嬉しいです。
あちゃー・・・と思いつつも楽しめました。
ずーっと中身を見続けているうちに
「あ、やっぱりコノ映画(外套、の方です)、完成しないな…」
と思ってきます。
恐らくはユーリー・ノルシュテイン監督自身が
色んなものに捉われすぎてて上手い事いかなくなってるんだろうなぁ
と。
資金面だったり、外套という作品の偉大さだったり、
あと、多分完成しない事そのものへの苛立ちだったり…
インタビュー中、時々入ってくる、監督(才谷氏の方です)
心の叫びも、まぁ、多分酒を飲みながら語ってるうちに
熱くなっちゃったんだろうなぁ、と見えてくる。
ジブリ作品(特に高畑作品のほうが顕著ですが)が長引きながらも
何とか完成にこぎつけたのは、鈴木さんというプロデューサーが
いたからなんでしょうね。
このノルシュテインスタジオにも、有能なプロデューサーが
居れば、完成するんでしょうけど。
監督の拘りが強すぎて、なかなか…。
長すぎる!
ホント長かった、このドキュメンタリーが!やっぱ、作品を見る前に映像特典を見るような愚行はやめた方がいいのかも。
ノルシュテインが高尚な作品への思いや哲学を語ったところで、ほとんど頭に入ってこなかったし、そもそもがロシア語マシンガントーク的なところに字幕が目まぐるしくかわっていって、それについていくだけでも辛かった。
それにしても、なんでショパンが常に流れているのか、疑問。
典型的芸術家といえるノルシュテインは、自分のためにしか作品をつくらないような気がするので、はやく何かを…と要求するのは酷なように感じる。スポンサーなどはそうは思えないんでしょうが…。
受け入れがたいドキュメンタリーだったけれど、この取材をきっかけに巨匠の作家魂に再び火がついたのならば幸いかも─。巨匠は明らかに創作意欲がなえているように見えたので…。
外套を作る(作るとは言っていない)
監督の才谷さんが、ユーリーノルシュテインに会いに行って、
「外套つくれ!はよ!」っていうドキュメンタリー。
ノルシュテインのアニメショーンの撮影技法を見て軽く驚愕できる。
また、作家およびロシア国民としての哲学、特に「外套」とゴーゴリについての思いを聞くことができます。
すばらしい作家なので、なんらかの形で新作が見たいものです。
金はあんまりないみたいだった。
とにかく喋りまくるユーリー・ノルシュテイン。 外套の内容とそれに対...
とにかく喋りまくるユーリー・ノルシュテイン。
外套の内容とそれに対する思い、原作外套についての彼なりの解釈と広がり。
まるで未だ見ぬ外套本編を、見てしまったかの様な気分になる2時間弱。
芸術家の作品に落としどころは無い、変化続ける現在進行形の作品は、彼自身をなぞる様にそっと優しく少しずつ積み重ねて、動き出す時を待っている。
このドキュメンタリー作品に対して、個人的好みを言わせてもらえば、もっと言いたい事をコンパクトに簡潔にまとめて欲しかった。
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