「随所に愛が溢れる作品」劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明 たろうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0随所に愛が溢れる作品

2020年6月20日
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やっと地元で上映されたので

原作未読、アニメのみの知識で鑑賞

最初のシーンから映像美。
オーケストラの演奏も迫力があって、尚且つ映像からは浮いてなくてめちゃくちゃよかった。
エンドロールのMYTH & ROIDも物語の余韻に浸らせてくれて最高。

ストーリーは、ボンドルドの純粋なる狂気が主軸という印象
なので、冒険要素は少なめ

アニメではナナチ目線でのエピソードだったので
ボンドルドがとにかく憎くて仕方なかったし、嫌いだった

今回も見事な外道ではあったけど、
それも純粋で探求心が強く、アビスからの祝福のためなのかとわかると納得の行く部分もあった

制作陣、声優陣が
作品とすごく向き合って深く解釈を重ねて作られたんだなと思った

終わったころにはボンドルドのこと好きになれた
愛されるヴィランを作るのはそこに愛がないと難しい

ただ、映画の長さで描くにはプルシュカへの感情移入が難しく、あんなに重要な役なのに勿体ないと思ってしまった

パパへの忠誠心を軽く越えリコに白笛を与えるまで
感情の動きをじっくり見たくなった
これは原作で味わうべきかな

2時間無い上映時間でリコ、レグ、ナナチのそれぞれの変化や新たな伏線
ぎゅっと詰まっていて台詞やシーンで新たな発見がありそうなので2回目鑑賞予定

たろう