I AM ポール・ウォーカーのレビュー・感想・評価
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美男薄命
幾つか彼の主演作を観ているのに、記憶に残らなかった。この追悼ドキュメンタリーで、しっかりと彼を知った。愛情に恵まれて育った子供時代から、アクシデントでこの世を去るまで。家族や友人らの話、残された多くのフィルムの中で自然体に振る舞う姿を通して、その素直で、繊細な人柄が伝わってくる。問題はこの映画を観て、彼の出演作品を観たいと思わなかったことだ。ドキュメンタリーの中で、彼は生ききってしまっている!虚構の世界なぞ今さら覗き見てどうなる?となると、監督に文句が言いたくなる。自身を取り戻すべくバランシングに必死だった、若き俳優の人生を精緻に描いたドキュメンタリーとしてはつまり、成功なのだろうが、彼の役者の情熱や、演技への思いを、もっと見せて欲しかった。役者家業からの逃避行に見えてしまうのは、やはりバランスがよろしくない。それにしても、ペランと薄いハンサムにありがちな美貌だが、歳をとるにつれ顔に重みが出て、本物の、実のある男になって来ていた。残念だ。美男薄命。
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