劇場公開日 2019年3月9日

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「☆☆☆★★★ 簡単に。 例えば、映画『おクジラさま ふたつの正義の...」たちあがる女 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5☆☆☆★★★ 簡単に。 例えば、映画『おクジラさま ふたつの正義の...

2019年5月5日
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☆☆☆★★★

簡単に。

例えば、映画『おクジラさま ふたつの正義の物語』を観ると理解出来るのだが。シーシェパードの幹部の人間も、大地町の人達が本当に鯨やイルカを、摂りたい放題に捕獲している訳では無く。迷い込んで来たり、必要な数に応じての捕獲であるのを、大地に数年掛けて住んでみると分かり。その現実との乖離に悩み抜き、やがてシーシェパードを離れて行く人が描かれていた。
現地の人達は。その有難さに、心底感謝を捧げて敬っているのを知ってしまったから。
それに対し、この作品でテロ行為を続ける女。
彼女が、直接的にターゲットとするのは物言わぬ建築物。表の顔を隠れ蓑にした、裏の顔の彼女に浮かぶのは。ただ単に怒りと恨みだけだ!
それだけに始末が悪い。何しろ、その行為には「私のやっている事は全て正しい!」…とゆう一方的な理論のみなのだから。
それゆえに《それ》は、ドンドンとエスカレートしていき終わりが見えない。

本来ならば、この女の行為に賛同する事などは全くないのだけど。これが、映画としてのエモーショナルな部分とし。追跡劇として提示され、娯楽性が増すと段々と面白くなって来るのだから、全く始末におえん…って言ったところだろうか。
何しろ女版『ランボー』と言った感じなのだ!
ただ、それによって。本来の意味で示されていたであろう、難民問題等の問題定義が。目立たなくなってしまっている辺りは、痛し痒し…であろうか。

それにしてもタフな女だ! 姉妹関係が明らかにされた時に、終盤のオチ…と言ってしまって良いのか?分からないのだが。大体の予想は出来てしまう弱さ・中途半端さは、ちょっとだけ否めないところではあるけれど。

何度も登場する謎の人間達等、ちょっとだけ変わった映画を観たい人にはオススメかも知れない。

2019年3月10日 イオンシネマ市川妙典/スクリーン4

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松井の天井直撃ホームラン