「切なくも痛快」たちあがる女 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
切なくも痛快
過度な工業化や、環境破壊に対するテロという見方もあると思うが、なんかとても痛快だった。
凍土の氷の溶けた隙間、氷河、冷たい川が、ハットラを隠し、冷えた身体を温泉が暖める。
そう、ハットラは自然を味方に、戦いを挑んでいるのだ。
そんな環境破壊に対する問題提起なんだと思う。
アイスランドは、リーマンショックで、ほぼ破綻状態になった後、漁業など従来の産業に加え、観光業を振興し、経済的には奇跡的な回復を成し遂げた国だ。
しかし、リーマンショック後の空白域に、重工業の振興といって、中国資本も入り込んでいたという設定で、作り話かどうかは確認しようはないが、まあ、いかにもありそうな話だなと、別の意味でも怖いなと感じた。
日本も、公害が大問題になって、国内の規制が厳しくなると、発展途上国に工場を移転させて、公害を撒き散らしてたってこともあったので、50歩100歩だが、最後の温暖化の悪影響のシーンを見ると、環境破壊の深刻さを感じざるを得なくなるのは、僕だけではないと思うのです。
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