「いい意味だけど、変な映画だったなあ」マーウェン CBさんの映画レビュー(感想・評価)
いい意味だけど、変な映画だったなあ
「ハイヒールには女性の真の心が表れている。だから、時々、自分も履いてみるんだ」と感じている主人公。酒場でついそれを話したが為に、気持ち悪がった男達に殴られ蹴られ、記憶喪失含めて脳に障害を負った。ジオラマ内で人形を使った写真を撮って、それが割と人気がある。
これがこの映画のシチュエーションだが、自分で書いても変な話だ。ただ、この映画は実話に基づいている。
最初から最後まで、奇妙な感じは抜けない。自分にはそういう嗜好はないんだな、とわかる。(映画を観なくても、自分にその嗜好がないことは知ってたけど…)
まあ、変な映画です。でも面白い! 進めば進むほど、わかってきて、面白い。何がわかるかって、彼の過去、彼の行動、彼の苦悩… ただ、彼の行動の意味はなかなかわからないのだが、それも後半になれば、徐々にわかってくる。わかった頃に応援したくなり、それは終盤なので一気に終わる。そんな感じだったなあ。
ただ、それは心地よかった。わかった喜びというか、ずっと見てきた彼の行動=彼の頭の中なので、「そういう嗜好もあるだろうな」と心から思えている。なんか、すごく気持ちいい。
この映画を可能にした、「人形の表情だけが人間」というのは、CG技術のひとつの頂点だなぁ。そして、監督の超有名作 "バックトウザフューチャー" のオマージュも、世代的にジャストミートでした!
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