「どこにダイアン・クルーガーが出てたんだ?と思ったら、人形さんでしたか。」マーウェン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
どこにダイアン・クルーガーが出てたんだ?と思ったら、人形さんでしたか。
ミニチュアの模型やフィギュアの世界。これだけ妄想の世界に入り込めるのも幸せだな~と思っていたら、時折やってくるPTSDの痛み。この傷の痛みは本人しかわからず、誰もそこまでは深く付き合えない。しかも事件以前の記憶がないというのも寂しいことだと感じます。近所の人たちもとても優しくて、妄想世界に付き合ってくれているのだ。
人形の主人公とベルギーの町マーウェンを守る女性レジスタンスたち。毎日のように襲ってくるのはナチス兵士だ。皆の協力でナチスを倒すものの、人形の一人に魔女デジャ(ダイアン・クルーガー)がナチスをことごとく生き返らせるのだ。そんな冒険エピソードもかなりリアルに作りあげていて、ゼメキス監督の攻めどころも凄いのです!ストップモーションなのかCGなのかも全然区別がつかない。ただ、肩、肘などはちゃんと人形してました。
マークの住む家の向かいにニコルという女性が越してくる。何度も挨拶するうちにティータイムに誘われたりして、ほのかに恋心を寄せるマーク。新しい赤毛の人形にニコルと名付けたマーク。この「Eのないニコル」にこだわりがあって楽しい。
現実と夢想の境目がなくなるのもよくわかるし、ニコルの元恋人が突如恐怖のSSになってしまうところもいい。特に裁判所のシーンでは声を上げそうになったくらい(笑)。もちろん『BTTF』のデロリアンもどきも最高でした。
こんにちは、確かにこの映画のポイントはヒールですよね。あんな障害を負っても、忘れないもの。一芸みたいなメタファーかもですね。一芸に秀でた人って、結構マルチプルに活躍しますもんね。ぶってる人もいますけど(笑)。でも、これによって、彼の優しい人格も変わらなかったってこともあるような気がして、良い作品だなと思いました。