「幼女向けSF入門」映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて レレレさんの映画レビュー(感想・評価)
幼女向けSF入門
古今東西のSFネタを可能な限り入れたSF曼荼羅
ひかるララコンビと謎の宇宙生物ユーマとの出会いと別れという
この物語の主軸は「ドラえもん のび太の恐竜」
ユーマを悪い大人から守って宇宙に帰すのは「E.T.」
ユーマが電子音楽のような音声で意思表示するのは「未知との遭遇」
(主題歌の歌詞にしっかり「未知との遭遇」と入ってる!)
ユーマに会いに行くスターとミルキーを仲間たちが援護するのは
「劇場版機動戦士ガンダム00」
ひかるララとの思い出が具現化したユーマの惑星は「惑星ソラリス」
(こんな旧ソ連の映画普通知らないってw)
そして歌って踊って大団円は「超時空要塞マクロス」その他マクロスシリーズ
探せばまだまだあるかも知れない
普通のアニメなら「のび太の恐竜」になぞらえて
主人公のひかるがユーマとずっといたがる
のび太のポジション
ひかるよりも宇宙に詳しいララが
ユーマを宇宙に帰すべきと諭す
ドラえもんのポジションになる
本作も最初はそれに近い感じで始まるが
ララがユーマと打ち解けて以降は
むしろ逆になる辺りが興味深い
普段のララでは考えられない
壊れたような執着の仕方にはウルッと来た
それは後のひかるとの別れを思わせた
個人的には
単独作品の映画としては
プリキュア映画歴代最高傑作と思う
映画館で5回見たし
クライマックスのライブは映画館で見る価値がある
ついでの余談
この作品の聖地巡礼は大変だろうな
沖縄がせいぜいかな
本作に直接は関係無い追記
本作の1ヶ月程前に
同じ映画館で「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝」を見た
あの京アニ放火事件の前日に完成し
あの現場から奇跡的にサルベージされた
殺された方々の遺作
そのEDには殺された方々の名前が並ぶ
その後に見た本作のEDに涙した
ヴァイオレットと違って本作のスタッフは当然全員存命中
だがその当たり前のことが
とてつもなく有難いことのように思えたからだった