「愚かなふたり」火口のふたり Kさんの映画レビュー(感想・評価)
愚かなふたり
冒頭の会話が説明すぎるきらいはあったが、舞台設定をわかりやすく示してくれて親切だとは思った。それでも唐突な変態セックスには、いい歳した大人が何故こんな愚かなことをと思ってしまったが、要するに若気の至りではまり込んでしまった性癖は一生引きずるのだと思った。愚かにも止められないのだ。のちにそれは兄妹同然の従兄妹であることの負い目が根本にあるらしいことがわかってきて、そこで私は、設定こそそうはなっていなかったが、おそらく二人は子供と言えるくらいの頃から睦み合っていたのだろうと想像した。だからこその負い目であり暴走であると。だから善し悪し以前にそういうことは近づいたが最後、近づかないのが賢明なのだと思った。身体の言い分はどうにもならない。身に染みる。
ラストは物悲しいファンタジーで、安っぽい感じはあったけれど、愚かな二人には似合っていると思った。
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