天気の子のレビュー・感想・評価
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感情移入できるか否か
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頑張って事前情報を入れないよう努力したのだが...難しかった...。SNS時代...。
ともあれ、事前評判どおりの紛うことなき「セカイ系」を押し出してきたのが「天気の子」。ありとあらゆる要素を詰め込みつつも「僕たちは世界を変えてしまった」に全て集約されるという。そのためには細かい整合性は気にしない。気にしてはいけない。
私は歳を重ねた上にかなり冷めているため、家出少年があのように割とさっくり疑似家族を形成し、「晴れ女」たる運命の女の子に没頭していく様がよくわからない。なぜにあそこまで圧倒的に彼女を求めるのか。それは彼が「異界」東京で「運命の少女」に出会ってしまうからであり、すべてはシチュエーションの魔力だ。そして若さだ。若くないとあの感情についていけない...。
そもそもなぜ彼は家出したのだろうか?あんなにも帰りたくない家出...?分からない。その時点で既に主人公にビタ一文共感できず、展開もラストまではほぼ予想どおりに進んだため、ひたすらに苦悶であった...。
しかしラストは白眉というか、私だったら最後の最後は入れないなと思ったが、終わり方自体は腑に落ちた。変えてしまったものは元には戻せないのである...。
それにしてもどれだけのスポンサーを得たのかと思うほどの東京の描写であり、ある種豪華なCMを見ているのに近い感じを覚えた。歌舞伎町...家出少年が最初に行くのは歌舞伎町なのは全力で止めたいが...歌舞伎町だった。
描写はアニメを存分に活かした精緻さと美しさであり、これは大きなスクリーンで存分に堪能していただきたいところである。
あと前述のように、細かい描写がすっ飛ばし過ぎとは思う。詳細は省くが、いい大人が観るとあんなにうまくいくわけないだろみたいな場面が頻出でいちいち突っ込んでしまいたくなる。だが大きな物語の前ではそれを論うのも野暮というものだろう...。
感情移入の難しさを感じる映画体験であった。そういえば「君の名は。」もずっと突っ込んでばかりいたから私はそういう嫌なやつなのだろう。
「君の名は。」を劇場で観れなかったのを悔やみ、朝イチで観に行きまし...
周りに合わせなくても良い!
久しぶりの新海監督
あともう一度だけ、観てほしい。
おもしろかった、つまらなかった、よくわからなかった、すきだった、
何かしら思っただろう1回目を終えた方にこそ、願わくばあともう一度だけ、観てほしい作品です。
このお話は必要なもの以外は潔く切り捨てられています。
何も足さず、何も引かれていない、「僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語」。
それを知っているあなただからこそ、もう一度観た時に気付くもの、気付けるもの、気付いてしまうものがそっと息をひそめているんじゃないか、
なんて誰彼構わずに嘯きたくなっている「3度目を観た人間」からの、ちょっと大それたお願いです。
君の名はよりも良い?悪い?そんなもんじゃない。
それでも、だからこそ次回作は観に行く。
あえて、酷かったと言いたい。
絵はほんとうに素晴らしい。息をのむほど美しい。新宿や千駄ヶ谷の街並み、繊細な雨の情景には見惚れてしまった。
ただし、中盤まで。
新海誠はもしかして幼稚園児の恋が描きたかったのか。
あまりに稚拙な恋、ストーリー、結末だと思った。
おどける幼稚園児に憧れる幼稚園児、そんな恋に見えてしまった。
だったら15才である必要がない。
3年後の18才のラストでもまったく成長をしていない。
新海誠は人間の思春期の3年間の重みをどう考えているのか。
次は赤ん坊の恋でも描くつもりなのか。
どこかの地方都市の伝承を引っ張り出して。
民俗学の知識を上手にアレンジしました、という体裁で。
正直、がっかりした。
「僕らが世界を変えたんだ」なんて、薄っぺらい台詞が必要だったのか。
「僕らが僕らを変えたんだ」の方がよっぽど立派じゃないのか。
『君の名は』では劇場も泣いていた。
僕も心底、感動した。
ラストのラストまで期待は持たせてくれた。
でも、想像の斜め上を行く薄っぺらい結末だった。
それでも、だからこそ次回作は見に行くことにする。
個人的に「君の名は」よりは面白かった。
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