天気の子のレビュー・感想・評価
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最高のメッセージ
主人公へ共感できないって酷評されてるレビューが多いですね。
ものすごく一途に行動する思春期男子、その結果どうなるかが分かってるから止めようとする須賀。この二人の関係が分からないと、面白くないのではないかな?
須賀が涙したのは、陽菜が人柱になったことが分かったからでしょう。だけど、帆高が陽菜を救い出してしまうと世の中の秩序が壊れるのも分かってる。だから、廃ビルまでわざわざ止めに行ったんだけど、帆高の純粋すぎる思いに突破されてしまった。
須賀は秩序はあるけど何か根本的なことが狂ってしまっている人間社会の象徴。それは前半部の東京の暗部描写でこれでもか!ってくらい描かれている。それを帆高は壊して新しい時代を作っていこうとしてるわけです。
東京が水没してとんでもない!って意見もあるけど、それはアニメだからできた表現で、陽菜と帆高が再開した後からは素晴らしい未来が作り出されようとしている。大人にはない、思春期だからこその純粋でまっすぐな「好き」という気持ちが、新しい時代を作っていけるんだ、ってメッセージです。自分は最高に素敵だと思いました。「君の名は」で表現できなかったことも十分に伝わってます。
新海さんは従来の価値観を飛び越えた天才的なクリエイターですね。大画面で見るのをお勧めします。
良き映画
映像が素晴らしい。
ストーリーも良い。
東京の雨つづきの天気とこの映画のリンクは素晴らしかった。
心が浄化される。
ただ最後の方はもう少ししっくりこない感じがあった。
高校1年のほだか が ひなと出会う。
彼は島の生活が嫌で家出をしてきた。
バイトを探すも見つからず、そんななかでマックのバイトをしていたひなに出会う。
バイトはとあるおっさんのところで始める。
このおっさんはムー向けに執筆するオカルト記事を書く事務所。
ひなは天気を祈ると晴れるという技をもつ。
ほだかはそれをビジネスにする。
でも雨つづきの天気はひなが人柱になるこたで晴れる。
でも、ひなを失ったことに狂う少年は、ひなを探しに鳥居をくぐり天気の世界にいき、ひなを助ける。
でもその過程で警察には逆らいまくるので、警察につかまる。
元の島に戻り、またヒナに会いに行くところで終わり。
雨だね、また。
こんな終わりなら前のがいい、と思ったら新海に踊らされていた。
初めから最後まで綺麗に物事が進んだ前作と比べて、不満を買う本作品。それ故に、不満が爆発して低評価にしてしまう人がいます。私もそのひとりでした。
人によっては、主人公やヒロイン。キャラに不満を持ち。終わりに不満を持つ人もいます。不満でなくとも、胸の内がぱっとしないです。初めて見た方は大体そうです。
ですが、これある作品と同じ見方すると評価ががらりと変わります。
それは胸糞悪映画の最悪作品として有名であり、名作であるパニックホラー映画「ミスト」です。
(※なお鑑賞はお薦めはしません、後悔します)
知らない人にざっくりと教えると。
町が霧に包まれる→霧から怪物が現れた(‘0’)→スーパーに籠城→からの霧から脱出するため外に行く→結末は~~。
と、一見ただのパニック映画ですが。この作品が評価されているのは、「隠れたメッセージ性」です。
ただの思い付きで動いたことが、不安から逃げた事で人生を変えてしまった。そんなお話が似ています。
これを踏まえ、二度目の「天気の子」や曲の歌詞を聞くと。こういう事を伝えたいのかなと分かってきて、不思議な作品に思えました。
最後のエピローグと主人公の言葉は、新海監督が何を伝えたかったのかわかった気がします。
個人的に好きになれなかった…
新海誠監督の作品で唯一君の名はが好きで、期待して観に行きましたが…秒速や言の葉の庭を観た後のような何とも言えない気持ちモヤモヤ感に襲われました。
主人公の性格がどうしても好きになれなくて、クライマックス以外ひなさんとさん付けにしているのも、何だか気持ち悪く感じてしまって瀧くんが恋しくなりました。
中学生のオタクな男子の妄想のような話というか…痛々しすぎて見てられないというか…個人的に入り込めなかったです…
あなたさえ良ければ世界なんてどうでもいいというような展開は好きなのですが、なんかこの2人には魅力を感じなかったです。
相変わらず背景がとても素晴らしい作品なので、クライマックスの上空でのシーンはとても良かったです。
君の名はがすごく好きな人には、こうきたか…となる作品だと思うのであまり期待し過ぎず観ることをお勧めします。
面白いけど、前作に喧嘩売ってる感が…
思っていたよりも面白かった
期待ぜずに見に行きました
とても面白かったです
映像と音楽だけでなくお話も!
最初の部分はスポンサーCMの為の映像のうえに
見てれば分かる所まで説明的セリフが独り言として入れられ
主人公も独りよがりの家出少年なので
本当にツマラナイのですが
主人公2人が2度目に会ったところから話にはずみがつきました
主人公を含む子供達は自分の都合の良い方向にしか未来を見ることが出来ず
大人は、常識と自分が守るものの為に保守的でしかない
そして
お巡りさんは職務遂行以外は眼中にない
この三角形の頂点どうしのような登場人物達がどたばたと動き回ります
これってかなり、リアルだと感じました
低評価の意見では、リアリティがないとかいう言葉が多いのですがそうでしょうか?
家出、神待ち、風俗産業でのバイト等
今時の最底辺ともいえる家出少年少女ネタを気持ち悪いだけで終わらせていないところは良いと思いますし
成功するなんて美化もしてない(新宿や歌舞伎町ではゴミのように見られる家出主人公と、風俗のネタになりかけるもう一方の主人公)
夏休みの開始と同時に神待ち系の残念な様子が公開されるのも決して意味がないこととは思いません
そして、家出未成年を泊めたら犯罪であることの現実を語らせてます
偶然手に入れる拳銃ですが、その結果、警察は決して甘い顔はせず、事情なんて考えてもくれないところもしっかりしてます
結局、家出に夢を見た子供の望みは成功せず
風俗で金を稼ごうといういう子供の安易な考えも考え直され
などなど、とにかく「晴れ」以外の子供達の計画は全て頓挫します
これってリアリティが無いって言うのでしょうか?
人生のある意味底辺を見せつけられる内容に
拒絶反応を示しちゃったのではと思います
真面目に考えれば
目が覚めたら3年前に死んだ人と入れ替わっちゃう、1200年に1度の彗星墜落の伝承がある、酒で時空を超える、とかいう「君の名は。」も相当に意味不明な設定だったのだから
「天気になるって何?」「毎日雨って何?」「鳥居をくぐると巫女なん?」って何かと君の名は。と比べたり君の名は。を忘れたりしながら低評価につなげる理由はいまひとつな感じでした
後半は、けっこうわくわくする展開が続くと思います
RADWIMPSの音楽、キャッチ―でいいじゃないですか、何もないよりずっといい
犯罪シーンばかり?
まぁ作り話ですから
それを言うなら、ポケモンすら、自分の手を汚さない卑怯な人間達の暴力の快感でしかないし
犯罪シーンの無いアニメって少ないと思います
ま、ラブホのお風呂シーンはいらないと思いますが18にもなれば解禁状態になる世の中ですからねw
ただやはりいえるのは
つまらないCMをたくさん映すことに時間を取られ
家出の理由や子供だけで暮らす背景などを
しっかりと観客に見せていない部分が最低な所でしょうか
ラストシーンで、いやそれ消えちゃわない?
って余計な心配を思ってモヤモヤしたのは私だけ?
とても素晴らしく感動した
監督、ごめんなさい!
なぜ家出して東京に来たのか。
なぜ保護も受けず、体を売ろうというのか。
大人達への不信と衝動的な反抗。
だけど、明確な目的なんてなく、
行き当たりばったりの主体性のなさ。
納得できず、感情移入できず、
正直いって鑑賞後は違和感だけが残りました。
しかし、この違和感が考える程に面白い。
「おまえは何がしたいんだよ…」
そんな疑問がどんどん自分に跳ね返ってきます。
エゴとイドとの対比が、
自身の持つ矛盾を浮き彫りにして、
ついつい考えさせられてしまう。
まるで星の王子さま。
ですが、王子さまの様に
わかりやすく語りかけてはくれません。
観客に委ね、問いかけている気がします。
反省しました。
この作品は面白い!
正直、監督のストーリーは好きじゃなかった。
映像きれいやから好き!
楽曲もなんか凄いから好き!
でも、何を伝えたいのかはようわからん!
そんなファンでした(笑)
監督…マジでごめんなさい。
伝えたい事があるから、
あれ程までに映像や音楽にこだわっている。
そんな当たり前の事を失念していました。
正解には辿り着けないでしょうが、
これからも考えてみたいと思います。
リアリティがないよ
もう一度見たいとは思えない
個人的な感想です。
決して正しいとは言えない逃走に至るまでの
アウトローな感じが悪いわけではないですし、
むしろそのアウトローな雰囲気は、表現としてアリなのかなと思います。
しかし序盤、主人公がヒロインを頼る印象が強く、入り込めなかったです。
もう少し早い段階から、ヒロインに対して何か与えて欲しかったなぁという。
主人公は、晴れ女としての役目(?)そのものを提案しましたが、その力を使い続ける結果としてヒロイン消尽という要素があるなら、もう一つ分かりやすい恩恵的なものを主人公からヒロインに与えられていたら、更にもっと良かったのかな、と思います。
ただ、言わずもがな映像や音による演出、密かな設定やテーマが含まれている奥深さなど、当然良い部分もたくさん隠れています。
家族では見ないほうがいい
「売り未遂」「たばこ」「ラブホテル」「児相」「日常なし」「東京だけ」
「君の名は。」がとてもよかったので、見に行きました。
「君の名は。」は、見に行った映画館では、中学生、高校生の
グループやデートしているようなカップルも、とても多くて、
まさにそんな人にもぴったりの映画でした。
でも、「天気の子」は、
主人公の少女が、お金が必要だからと、承知で、大人とホテルに行きかけるシーンがあります。
最後のほうでは、泊まるところがなくて、
ラフホテルに泊まりるシーンもあります。
ドラマの設定で、そんなシーンがあるのは、
それほど、目くじらたてるほどのことではないかもしれません。
でも、これが、「君の名は。」の期待されていた次回作というのであれば、すこし違和感を感じてしまっても、仕方ないのではないでしょうか。
そうやってみると、
「たばこ」のシーンも多く、「暴力団風」の人たちもちらっと
でてくるなど、東京って危ないっていう感じより、
どこかで、そんな危なさになじませてしまうような
意図すら感じて、怖い映画だと思います。
(勘違いでなければ、たばこのシーンなどは、ふつうあまり
ださないようにしているのが、最近の傾向だと思いますし、
WEBサイトでもそういった話題を避ける基準もあったのでは
ないかと思います。)
「君の名は。」では、高校生の日常が、学校生活や家庭など
うまく描かれていました。
それが、この「天気の子」では、描かれていません。
そのかわり、児童相談所などがでてくるのが悪いわけではありませんが、日常がない分、共感はうすくなる感じです。
また、舞台は「東京のみ」でした。
これも、「君の名は。」での地方の様子の都会との対比や
人々の広がりを考えると、
狭く、特殊な世界にこもってしまっているように思えます。
「君の名は。」の次回作として、
家族で見に行くような感じではないのではないのかと思いました。
マスコミも、みんな同一歩調で、すばらしい
というコメントだけなのは、不思議だなぁ、って思います。
賛否分かれるのでご注意を!
新海誠監督が公開前に仰っていたように、やはり賛否分かれましたね。
監督はどこぞのインタビューで、あえて批判される(怒られる)作品をつくった、とも仰っていましたが、これは主人公がいくつかの過ちを犯してまでも愛を貫いていく姿によく現れています。
そこまでして愛を貫くのか?と感じる人や、理性的な物の捉え方が強い方には、この作品は楽しめないかもしれません。残念ながら、私は楽しめませんでした。
私は映画評論家ではないため、主観でしか判断できません。私が今興味があるのは、楽しいと感じた皆さんが、このストーリーをどう捉えたから楽しめたのか、感動の涙を流せたのか、ということです。(皮肉では決してありません)
もしかしたら新海誠監督はこの映画で様々な(アニメの常識を破るような)挑戦を企てていたのかもしれません。
その辺の詳しい所は、皆さんの評価や考察サイトを見て勉強しようと思います。
少年少女の「心の機微」は言の葉では紡げない。
きっと世界は、優しくない。
それでもそばにいることを、選んだんだ。
ボーイミーツガールには珍しく、社会が主人公たちに厳しい作品でした。前作の「君の名は。」が感情移入しやすい作品だったことを思えば、路地裏・法律・違法などの言葉がよく出てくるダークな部分が出てきましたね。ただ、その障害を乗り越えてこその「愛にできることはまだ」あると訴えられたかな、と感じました。
一言で言えば、一途な想いを思い続ける。といったところでしょうか。
主人公の帆高とヒロインの陽菜の感情の変化や内情はしょーじきわかりにくい部分がありました。ただ「青年少女時代とは」どのように考えていたか、何に惹かれていたか、はっきりと鮮明に覚えている、または考えていた方は少ないのではないでしょうか?感情の思うがまま(は言い過ぎかもしれませんが)に行動・恋慕していたのではないでしょうか?
他の感想で、「過去に何があったか掘り下げていない」とたくさん書かれると思います。それは、あえて、だと私は考えます。ただがむしゃらに、ただある人のために、ただ走り抜ける。そこに小難しい理由はありません。ただ、自分がそうしたいのだと、それだけなんです。
また、須賀さんと帆高の言動も対比を描いていました。
愛するものを亡くした大人な須賀さんが、愛するものを亡くしたくない少年の帆高を「大人になれよ」と諭すシーン。それでも突き進み、望みを叶えようとする少年。押し殺していた自分の気持ちに気づき、今度こそ叶え(させ)ようとする大人。正しいことはそうしたいと思ったことなんだと教えてくれた気がします。
色々小難しいことを書きましたが、見て感じて欲しいです。難しく考えずに素直な気持ちを思い出して見てほしい作品です。
蛇足。後半の「グランドエスケープ」シーンは涙腺にきます。きっと映像と感情と音楽がマッチしてるんだなぁ。
きっとどうにかなるさ。
モヤモヤが良い
いつも新海作品を見るときは、キレイな映像表現を探しては「これこれ!」と、一人喜ぶのを第一の目的にしているけれど、今回はあまりそこに気が行かなかったのは、お約束を盛り込んだ娯楽作品が好みに合ったからかな?と思う。
映画を見て思ったのは
・今回は犯罪が多いな。これも見た人の意見を聞きたいってやつかな?
・子供の頃、たいした理由も無いけど「とにかく外の世界に出たい」て、あったあった!
・どこかで見た設定やキャラクターが多いな。好きだけど。
・ちょっと尻すぼみ。エンディングにかけて、もうちょっと盛り上げれなかったもんだろうか?
・ポニョ出てきそう。水の表現は「言の葉」の時の方が好きだな。ちょっと劣化ポニョみたいに見えちゃう。
・役者が声優でも、序盤以降は気にならなかったな。
・「そんな所に手前かける!?」ていう映像を楽しみにしてたけど、今回はそんなシーンが発見出来なかったのが残念。
他の人のレビューを見て改めて思ったのは。
「背景描写をしないことを粋だと思っているんじゃ?」みたいなことを書いている人が居たけど、「粋」に近い事は思ってるんじゃないかと、なんとなく以前から思う。
「粋」じゃなくて、もう少しピッタリした言葉がありそうだけど。
設定が雑なのは、新海作品ではいつもの事だから、今さらそんなに非難しなくても…。上手な監督ならもっと上手くやるんだろうけど。
この監督は、自分の中で消化しきれないまま表現して、それを見た観客の意見を聞いて未消化の部分を補完してるような?
裏設定を考えてる人が居たけど、誰かその設定で二次創作してくれないかな?
ーーー
「お話し」そのものが良い作品は、他の監督が作ってくれると思ってる。
新海監督の作品は、毎回見た後に「少し鬱になって、自分にも少し心当たりがあって、また少し鬱になって…」みたいな作品が多いと思ってる。そんなふうに心が動く作品は希で、そこが面白いと思っていたけど、今回はジェネレーションギャップを感じたときのような「釈然としないけど…なんかモヤモヤ」が良かった。どっちも、見終わった後に色々考えさせられるし、色々思い出される。
そういう作品を今後も見たいな。
君の名はみたいな、ミュージックビデオみたいなのも、テンション上がって良いけど。
超える力
まず声優陣について
個人的には嫌いではないが
演技が上手くないとネットで言われている
本田翼の名前があってどうかなと心配していたが
そんな心配は甚だしく
キャラにとても合っていて
はまり役でした。
いつもいつも
レビュー書くとき
ほかの方はどんなレビューを書いているか
考察の参考にしてから書く臆病者です。
早速、あるレビューを見て思ったことは
キャラの設定に関して
もっと掘れたり突っ込めたりする点が
あるとのことですが
それを全部回収してたら主題が希薄になって
しまうのでこういう設定なのだという上での
物語としてしまっていいのではないかなと
思いました。
作品中で触れない
裏設定も設けてる監督でもありますし。
須賀の奥さんも天気の巫女説ありそうだなと思いました。
支持します。
須賀の挙動含めての
作品のテーマ・メッセージな気がします。
… … … … … … … …
まず新海監督得意な細かくリアリティのある
描写はさることながらそんな描き方をするのかと
そんなカメラワーク的な要素を盛り込んでくるのかと
驚きました。
音楽も前作以上に
物語に寄り添い、彩り、
台詞がなくてもメロディで詞で
その情景や人情を奏でていて
新海監督・RADWIMPS共に
前作の自分たちをさらに超えてきたのを強く感じました。
後半は「愛にできることはまだあるかい」の
曲・メロディで大半のBGMが構成されていて
雨空・曇った東京を描写しているようで
そんな天候を打ち破ろうと我が身を犠牲にした
陽菜を連れ戻しに行く帆高。
その一時の晴れ間を描写するかのような一曲。
「グランドエスケープ」
東京は長い雨に包まれ
「愛にできることはまだあるかい」の世界と
二人だけの晴れた日に包まれた逃避行
「グランドエスケープ」の世界
現実から背いた二人という構図を想像できる。
またとても印象的だったのが
「愛にできることはまだあるかい」の一節
「僕らは 醜いかい?
それとも 綺麗かい? 答えてよ。」
が帆高と陽菜二人の世界のことを無視した
自分勝手な行動のことを問うてる意味。
また、
エンドロールで響いてくる同じ詞は
新海監督また作品つくったよ、
しかもまたRADWIMPSと組んで作るみたいだよ、
けど互いの映像・音楽に愛をもって愛で答え
作り上がったこの作品、どう?
そんな意味も含みがあるように感じました。
君たちには
世界を大きく変えうる力を持っている。
世界のためにそれを使わなくてもいいし
自分たちのためにそれを使ってもいい。
けど仮に大きく変わってしまった世界は
そんなに悪いものかい?
けどそもそも君のせいかい?
そんなメッセージを受け取りました。
… … … …
パンフレットに記載されている
新海監督のコメントより
世界情勢、気候変動、昨今の世界は
加速度的に色々が変わってきていて
その一因としては
昔からの1人1人の選択の積み重ねで
いまこの時間に生まれ若者からすれば
最初から「世界は狂っていた」、
世界の形など選択もしようはなく生きていかなければならない。
そして狂い始めたものを
戻すにはそれ相応の時間がかかり
調和のとれた世界など到底叶わない。
世界の歯車に逆らい身を滅ぼすことよりも
この狂った世界を生きていく。
「天気なんて、狂ったままでいいんだ」
このセリフはそんな思いから生まれた一節だとのこと。
雨の描写が美しい
雨の描写がとても美しいです。
普段は陰鬱な印象が強い雨の風景をこうも美しく表現できるとは、さすが新海監督といったところでしょう。
さて、ストーリーはどうでしょう。
この手の物語に対する感受性は当然ながら世代によって差異があるかとは思います。
今作は、個人的には「君の名は」ほど響きませんでした。
基本的構造は言ってしまえば、前回同様boy meet girl.
それとアニメの持つ毒を強く前に押し出した感じ。
うーん、悪くはないですが・・・・ちょっとすでにマンネリ感すら感じます。
主人公の味付けでちょっと方向性を変えたようにしていても、ladwinpsが音楽担当では前作とかなりオーバーラップしてしまいます。
宮崎作品と久石譲は切っても切れない関係ですが、新海作品にはladwinpsは必須ではないと感じます。
あくまで個人の意見ですが、次回作では別なアーティストと組んだ方がよいかと思います。
以上、予備知識なく鑑賞した印象でした。
余談
声優陣では本田翼さんが下手とか下馬評だったようですが、個人的にはベストキャラクター賞でしたね。
新海作品裏ベスト
新海作品と言えば、男女の心の機微を美しい映像と音楽に乗せて描く手法で高く評価されており、
前作「君の名は。」は社会現象ともなる大ヒットとなりました。
「君の名は。」が代表作である「秒速5センチメートル」と「言の葉の庭」の集大成であるとするならば、
本作は「雲のむこう、約束の場所」や「星を追う子ども」といった評判がイマイチだった作品の集大成と言えるかも知れません。
「君の名は。」ではまるでテーマパークのようにひたすらに美しく描かれた東京とは対照的に、
廃墟、貧困、暴力、風俗といったネガティブな問題を抱えるある意味でリアルな東京を舞台に物語が進行します。
本作の主人公、帆高と陽菜はそんな東京で出会いながらも決して陰鬱になることなく、明るく、力強く、支え合って生きていきます。
「もう一度君に会いたい」
ただその一心で狂おしい程に走り出す帆高の姿は気高く、美しく心を鷲掴みにされました。
本作は前作のように、ひたすら爽快で気持ちが良い作品とは趣向が異なり、
ともすれば目を背けたくなるテーマも織り込んでいるため、監督も言うように賛否が別れる部分もあるでしょう。
私自身、当初は「君の名は。」程ではないと評価していましたが、苦しみながらも、がむしゃらで自分の想いに真っ直ぐ力強く生きる帆高と陽菜の魅力に気付いたとき、本作が「君の名は。」に勝るとも劣らない傑作だと認識を改めました。
全1964件中、1221~1240件目を表示