「本当に世に出したかった作品なの?これ。」天気の子 zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に世に出したかった作品なの?これ。
ようやく行ってきました。
作画全般は新海作品の真骨頂、キレイで秀麗な動きでリアルと描画の間の微妙な美的秀逸さは健在どころか進化を感じましたし、全体的なストーリーも、君の名は、をトレースした感じで(実際に、三年後の世界だっけ?)素晴らしいと思います。三葉と瀧なんかはクレジットを見て「ああああーーーー!あれか!」となったんですけど。
しかしですねえ、演出/シナリオが強引過ぎて置いていかれるというか、首根っこを押さえられて場面場面に押し付けられる感覚でつなぎ合わせが雑過ぎますし、平泉成やら倍賞千恵子、小栗旬は声が聞こえた瞬間に彼ら自身の顔が思い浮かんでくるし、中心人物二人は文化祭の朗読会みたいだし、やっぱ、声優さんでキチンとやって欲しいですね。
また、やたらに現実のブランドを出していくのもリアルでいいんですけど、現実に引き戻されるというか、なんかのシガラミっすか?というふうに上に記入した演出/シナリオの強引さと相まって邪推しちゃうんですよね。そこから派生して新海誠はこれが世に出したかった作品なの?っていうことなのですよ。
もっと尺が取れて(2部構成でも3部構成でも)、出演も声優さんたちで固めていたらとんでもない作品になっていたでしょう。
やり直してもいいと思います。というか、作り直して欲しいです。いろいろともったいない。
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