「とても良かったです。」天気の子 まめこさんの映画レビュー(感想・評価)
とても良かったです。
いまさらの鑑賞だったのですが、映画館でリバイバルしてたので。「君の名は」があまりにもヒットしたので、今回は結構イロモノなのかしらと、うがった見方をしてたのですが、全然よかったです。映画館リバイバルありがとう。って気持ちになりました。
何が良かったかというと、個人的な考えにはなるのですが、最近ある小説で「公正世界仮説」という言葉を知りまして、簡単にいうと誰もが納得のハッピーエンドにしたいねってことなんでしょうけど(あってるかな?)、この作品、決してハッピーエンドじゃないですよね。だって主人公の男の子は自分の欲望で東京の天気を変えてるし、東京への悪影響よりも2人の好き同士って感情を優先させてる。なんかそこが公正世界仮説を否定している感じがして、新海監督の意思を感じたなあ、思ったのです!
昨今の映画とかの作り物の流れって、彼女も助けて東京の天気もなんかして良くしてみんなで笑って食事しておしまい、みたいなオールクリア的なハッピーエンドになるのでしょうが、そうしないところを粋に感じました。
それからそんなこと気にすること自体イヤらしいけど、いろいろ批判受けそうな、線路の上走ったり、原付2人乗りしたり、漫喫の店員が冷たかったり、ビッグマック勝手にあげちゃったり、映画の委員会とか無名の自警団とかにいろいろ言われそうなことをやってくれてるのが良かったです。
だから、いろいろ突っ込みどころもあるけど、そんなのどうだっていいよね、って気持ちにさせてくれる。新海監督が言いたいことはこれっ、っていうのを勝手に納得してました。気持ちの良い映画でした。
最後に、青春って走ることなんですかね。やっぱし。自分の足で走ること、なんでしょうかね。そんな気が少ししました。