「指輪とチョーカーと冨美さんと」天気の子 ripc02さんの映画レビュー(感想・評価)
指輪とチョーカーと冨美さんと
新海ワールドをずっと見てきた者たちの
「君の名は。」での大ハッピーエンドにぶったまげ、賛否両論&阿鼻叫喚の絶叫を横目に
大ヒットしていっきにメジャーの舞台に躍り出た新海さん。
で、「うん、うん。あの新海誠がぁーーー、こんなに立派になって」って涙目こすって
みんなで「前前前世から君をぉー」って歌って早3年
毎回毎回青春の叶わなかった恋を甘酸っぱい匂いとともに思い出させてくれる新海さん。
「今度はそうくるかっ-!」
「うーん、誠さいこー」です!
物語は、、、
パンフレットに書かれている新海さんのコメントを熟読してください。よーく分かります。
で、「愛にできることはまだあるかい」を聞いてください。
何度も何度も問いかけてきます。「愛にできることはまだあるかい?」って。
最後に「まだあるよ」って言ってます洋次郎が。
精霊馬や迎え火を焚いて彼岸を描くという描写は、御年46歳の新海誠氏ならでは。
彼の記憶の中にきっとあるはず。幼きころの夏の匂い、家族で迎え火を焚いた描写が。
ほんとうに繊細に
そして大胆に
この世界の根幹が何なのかを新海さんは探しているのだろう
「この世界は狂っている。」
文明の力がまだそれほどではなかった太古の昔
人々は自然の恵みを、自然の脅威をしっかりと認識していた
「向こうの世界」を信じ、尊び、毎年向こうの世界へ旅立った人々を
自分を造りだしてくれた祖先を尊んでいた
たかだか100年余りの歴史の中で
観測史上初とか
近年の温暖化がどうだとか
そんなことはどうでもいいのだ
自分たちが存在できた理由を
この世に生まれでることのできた感謝の思いを
向こう側へ伝えればいいのだ
変わりゆく環境は
すべて人間のやったこと
だから変わってしまった世界でも僕たちは生きていく
遠く向こうの世界に思いをはせて
この映画を見て、お盆にはお墓参りをしましょう。