「映画館を出た後、暗い気持ちになってしまった...」天気の子 K.Nさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館を出た後、暗い気持ちになってしまった...
天気の題材は珍しいと思い、初日に鑑賞。
映像は素晴らしいの一言。物語も細かい部分で気になった点はあるものの、いいと思うし、音楽もよかったのです。
しかし、演出が音楽に助けられているように感じました。
肝心の映像や物語は残らずに音楽の印象が強く残っています。
また、ラストはハッピーエンド?バッドエンド?なのか未だに僕の中で整理中。一つ言えることは、見終わって劇場を出た時に暗い気持ちになってしまった。
「天気って不思議だ。ただの空模様にこんなにも気持ちを動かされてしまう」と劇中であるが、見終わって晴れ間なのに暗い気持ち(※因みに劇場に入る前は曇りのどんより空、見終わった後に晴れ間)だった。
そこが残念だった部分でした。
現実がああなってしまったら「どうしよう...」と本気で考えた映画だった。
見終わってから1週間経過。
エンディングでヒロインは救われるが、代わりに東京の大部分が水没してしまった。
この終わり方に何か引っかかっていたが、ようやくわかった。
復興しようとする人々が描かれていない。日本は東日本大震災や阪神淡路大震災、水害と災害にあってきたが、そのたびに時間はかかるが復興に向けて努力をしてきた。
エンディングは3年経過しているので、なにかしら(降り続く雨に対処法がなかったかもしれないが...)そういう画を見せてくれれば、印象が変わったのではないか?(そういう場面があったらすみません、見落としです)
※ただし、やはりあの映像は素晴らしいし、何よりもアニメーション制作・完成させるのがどれだけ大変かはよく知っています。
スクリーンで見るべき作品の1つであるとは思います。
たしかに、社会性という意味で仰る通りです。この作品は大人から子供まで誰もが理解して感動する作品ではないと思います。
新海誠はデビューした頃からずっと新海誠のセカイ系の監督さんなので、「天気の子」はこれまでで一番純粋でダイレクトな傑作だと新海誠ファンの私は思うのです。セカイ系についてはググるとすぐに出てきます。