「申し訳ないが、、、」天気の子 Taisunさんの映画レビュー(感想・評価)
申し訳ないが、、、
まず率直に、内容が薄いなと思った。
私のように、現実的ではないことが度々起こる映画を好まない人や内容が濃い映画を好きな人には間違いなくおすすめできない。逆に、内容の濃さよりもただただ映像が綺麗な映画が好きな人や、少女漫画でキュンキュンし、脳内お花畑な人には 美しい純粋な素敵な愛の映画として良いのではないか。
熱狂的な新海誠ファンでもアンチでもないし、映画をこよなく愛する映画ヲタクでもない。一般的な映画好きなため、細かい情景描写、映像の美、その他詳しいことは分からないが、シンプルにつまらなかった。
唯一良かったのは 目の付け所は面白いなと感じた。100パーセントの晴れ女。これは今まで勿論無く 誰もが気になる設定であった。
しかし内容は、 大人になれない、まさに厨二病を患っている男の子の物語だ。一見、自分の愛する人と一緒に生きられればそれでいいという純粋な愛を描いているように見えるが 私には自分さえ幸せならそれでいいという あまりにも身勝手な幼稚な考えにしか思えなかった。この二人のせいで雨が続き、自分の住んでる町が沈んでいくなんて許せる訳がない。 最後大学生くらいに成長した主人公が出てくるが 未だに 前半の中学生の時と、中身、考え方が変わってなく 驚き、また幻滅した。
天気の子になったヒロインは人柱となり、生きているうちは世の中の天気は異常気象になってしまう。異常気象を元に戻すには 消えるしかない。
これがこの映画の論点になってくるのだが、結局最後まで解決策はなく、異常気象はこの先もなおることはないが、これからも二人は一緒に居られるという 終わり方だ。微妙すぎる、、、呆気にとられた。
何故かたまたま拳銃が落ちていて拾ってしまい、警察に追われる身に、、途中では激しい警察との追いかけっこ、封鎖されてる線路を走る主人公を 何故か声をかけるだけで止めない 修復作業の人たち。よく分からない。きっと、この映画はそんなに深く考えてはいけないのであろう。
君の名は で期待して見た人も多いと思うが、今作は残念であった。ただのいつまでも厨二病を患っている犯罪者の話であった。中高生たち、銃は持ったらいけないよ 入ってはいけないところに入ってはいけないよ ラブホに泊まってはいけないよ 愛の力が無限大でも法律を侵すことは絶対に許されないんだよ。勘違いしないでね。
最後に、他のアニメ映画にも言えるが、みんなが見るアニメ映画にアニヲタが好きそうな 「気の強い女に尻に敷かれる主人公、童貞っぽい照れ屋な主人公、アニヲタが好きそうな男女の掛け合い」 などは個人的にやめて欲しい、
気持ち悪いし興醒めする。そっちの層がターゲットであるなら残念である。
批評に関しては概ね異論ありません。
ただ「少女漫画でキュンキュンする人には〜」のくだりは失礼だと感じました。
多くの少女漫画作品制作において、最重要ポイントは読む者を惹き込み、キャラクター(主に主人公)に共感させるという事です。
その為にはキャラのバックボーンをしっかり描き、心理描写を丁寧に描いていく必要があります。
今作の様に不親切で、映像美と音楽だけで魅せる雰囲気映画と一緒にして頂きたくはないです。