劇場公開日 2019年7月19日

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「「悪くはない」と言う評価の裏には」天気の子 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「悪くはない」と言う評価の裏には

2019年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

幸せ

 そんな事はないのかも知れませんが、新海監督はよっぽど「雨」と「東京」が好きなんだなと思わされます。自分も人生の半分以上を首都圏で生活してますが、根が田舎者ンで大都会には仕方なく居たようなもので正直好きではありません。ですが新海監督も長野県の小海町と言う自然豊かな町のご出身ではありますが‥‥

 恐らく誰もが『君の名は。』を期待したでしょう。結果そのビジュアル・映像美は健在でコレ以上ない出来で、雨と晴れの天候コントラストも抜群、美術がひときわ輝いていました。ですが今作は、今更感濃いめのストーリーと、2名のミスキャストに難がありました。

 家出少年、離島から。家出と発砲騒動などの強引さに加えて、青春・中二真っ只中の少年ホタカの無鉄砲ぶりと、ソレを支えるヒロイン・ヒナの可愛らしさと優しさ描写、歓楽街のチンピラや警察、須賀に至るまで男大人たちの敵意すら向けられる無理解の描写、その中にあってもナツミやナギほか周囲の安らげる存在、この辺が昭和の頃からワリとよく使い回されたテンプレで、あまり新しさや突拍子的なものは感じられません。それは『君の名は。』もそうでした。
 ですが前作と今作で大きく異なるのが「エンターテイメント性のオプション」だと思われます。隕石・地方と大都会、時間跳躍、男女の切ない想いなど〝幕の内弁当〟だった前作に比べ、今回はオカズが〝標準(並)〟で、天丼の〝竹(松竹梅で)〟と言う感じ。つまり『悪くはない出来』の域にハマりきってしまった事による標準止まり感が強く、決して特上でも松でもない仕上がりに感じられるのみでした。『良い』と『悪くない』では目線の角度が違います。

 もう一つは、もう何を言っても無駄でしょうが、中の人にソレ専門ではない有名人をプロモーション兼用で充てるのは食傷で、特に今回はホタカの耳障りな絶叫と須賀のキャラに合わなさ過ぎる声質が最後まで馴染めませんでした。平泉さんは事故だと思って諦めます‥‥w

 そんな訳で、観客は前作の影響如何ばかりかと思いますが、個人的には厳しい評価をつけました。ですが実は新海監督は『言の葉の庭』や『彼女と彼女の猫』みたいな作風が寧ろ趣味な方だと思われますので、今作はこの仕上がりが規定事項だった事でしょう。

Geso_de_Nyoro
Geso_de_Nyoroさんのコメント
2019年7月23日

コメントありがとうございます。
今回の平泉さんは重要な役ではなかったのでともかく、声もキャラの重要な構成要素なので、個人的にイメージに違和感を感じると終始気になってしまう性質です。
勿論タレントの声出演を全否定はしません、声優さんでタレントと兼業をされてる方もいらっしゃいますし。単純に合う合わないの個人的感覚に過ぎない話ですが、今作はワリとハズした感が大きかったです。前作の君の名は。の瀧や三葉はあまり気になりませんでしたが…
ホタカに於いては絶叫セリフが多かったせいもあるかと思っています。

Geso_de_Nyoro
野川新栄さんのコメント
2019年7月23日

自分としては平泉さん以外は全く気にならなかったでけどね
逆に専門の人の声を嫌う人が世の中に少なからずいます
率直に言って気持ち悪い
毎回毎回本編前にバンドリの人たちに注意されるのはうんざりしてます
人それぞれですけど

野川新栄