劇場公開日 2019年7月19日

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「好き嫌いは分かれそうだけど」天気の子 白雪さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5好き嫌いは分かれそうだけど

2019年7月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

圧倒的な映像美と、美しい音楽。
それだけでも観に行く価値はあった。
君の名は。が大ヒットしただけに、期待してしまい比較してしまうのは致し方ないんだけど、
君の名は。よりも内容のギュッと詰まった感じ(当社比)

君の名は派と、天気の子派に分かれそう。
私は天気の子派。

やっぱり3年間綿密に計画され、ギリギリまで作り込まれたのも納得だった。
君の名はの時に感じた違和感のような、普段たくさんアニメを見る方ではない人が抱く没入し切れない感覚みたいなものが薄まってたように感じる。
誰もが主人公たちのように若い時代に抱いた気持ちに共感し、映像の細やかさも現実から切り離されたものでない。
明らかにフィクションだと分かっていても、どこかがむしゃらだった自分に重ねてしまうような主人公だったな。
今の大人になった自分は須賀そのものだと重ねられる。
それにしても小栗旬こんな良い声だったんだな、とか。

君の名はよりも攻めてる描写はすごくあったけど、それがまた生々しかった。
綺麗なだけな世界じゃないっていう事実にあまりにも幼い青年が直面して奮闘するっていう。
だから本当に綺麗なストーリーが好きな人は君の名は派だと言うだろうし、つまらなかったと言うかもしれない。
ただ感情って人間って世界って、そんな綺麗なものじゃないんだよって言ってる気がする。
それでも救いたい誰かがいるって素敵だな、自分もああいう若さみたいながむしゃらさを忘れてたな、と思った。

ただRADWIMPSが青春のど真ん中にいた私からしたら、本当に音楽が最高だったんだ。
三浦さんの声も天気の子ドンピシャなんだ。
エンドロールで泣きそうになっちゃった。
鳥肌製造機。
歌の力ってすごいな。

キャスト陣にしては本田翼が批判されそうな感じもしたけど、この作品に関しては上手すぎる声優さんのオーバーな演技よりもマッチしてる気がしたな。
主演の2人の自然さは良かった。

君の名はのカメオ出演的なシーンはオタク歓喜するやつだな〜って(歓喜した)

新海誠、RADWIMPSの力すげえ〜

上映後トイレ行ってすぐアップルミュージックで曲購入した。

悲しい事件の次の日で胸が痛んでいる人たちの背中を押してくれるような作品だった。
この日の公開は意味があるような気がしたな。

物語として面白かったか?と聞かれたら、そういう映画ではない気がする。
ただ考えさせられて、気付かされた映画だったな。
感動というとなんかニュアンスが違うけれど、ポロッと涙が出た瞬間もあったよ。
大人こそ観るべきな映画だった。

白雪