「アニメに詳しくありませんので…」天気の子 shioshioさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメに詳しくありませんので…
空と雲の描写が綺麗。雨が跳ねる描写がリアルですごい。いったいどうしたらこんな作画が出来るのか魔法のようでした。
エンドロールに流れた、膨大な数の原画&動画スタッフ名のテロップを拝見し、そうか、こんなに多くの彼ら、彼女らの、気の遠くなるような作業の果てに産まれるんだなと、感謝の気持ちでいっぱいになり、さらにスタッフの中に、このたび放火火災が起きた京都アニメーション出身者も居られるとの事、亡くなられた34名に、心から御冥福を祈りたい気持ちが湧いてきました。
昨日発売された『CUT 8月号』を購入。新海監督のロングインタビューを拝読しました。
「この作品はラブストーリーではない」
帆高と陽菜が付き合ったとして、ふたりが上手くいくとは思えない。恋心というよりは、あの年代の人が初めて他者を知りたい、自分じゃない人を希求する気持ち。そういう関係性。
→自分は「僕にできることはまだあるかい」って、てっきり帆高から陽菜へのラブソングかと思っていましたが、違ってたみたいです。
映画の中で須賀が「大人になれよ 少年」って言ったり、陽菜が「私早く大人になりたいです」って言いますが、大人になることがゴールの作品でもありません。実際のところ須賀自身が大人になっていないし、陽菜も単純に自立したい気持ちで言ってるだけです。
→うーん、本当に読解力の難しい作品。もう一度観に行きます。
ところで、家出した帆高が持ってた書籍、
『キャッチャー イン ザ ライ』のクローズアップ映像が何度かありました。あの表紙は確か村上春樹訳のやつでしたね。
16歳の帆高が、同じ16歳で深夜のニューヨークを徘徊した、ホールデン コールフィールドにちょっとだけダブって見えました。