アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年のレビュー・感想・評価
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終始、淡々と進んでいく
アマプラのウォッチリストに長らく入っていた作品。
とにかく画面が暗く、淡々と冷たく物語が進んでいきます。とにかく寒い森に自分も迷い込んだ気分。
そっと劇中音楽が2人の心を表して肌にまとわりつく感じ。とても好きな作品でした。
ただ、とにかく邦題のキャッチコピーがうるさい。このキャッチコピーを付けた人は本当に観たのか????と思いました。なんであのキャッチコピーなんだろうか
ほぼゾンビメイクのミーナ
夏に見ると涼しさまで感じられるダークファンタジー。ホラーではあるけど、ドキッとさせられることもなく、グログロ状態にただ茫然。スープが飲めないところが痛々しく、結局は人間の肉を食うしかないミーナ。だからといって、皿に戻さなくてもいいと思うが・・・それが最もゲロゲロでした。
ストーリー的には長めのショットが多いためか、すごく短く感じられるほど。ミーナの気持ちはストレートだし、かなり伝わってくるのですが、アレックスがいかに誘拐犯ジョセフを慕っている雰囲気が痛々しく、精神状態も錯乱気味。見えない恐怖から、慕っているのではなく、家族を守る意味だったこともわかるのですが・・・
映像中心、雰囲気重視の作品だと思うけど、見えないのに上手く刺すことができたな~とか、余計なことを考えてしまったのが失敗だったかな。
ポスターやDVDの表紙に書かれた感じと 実際に作品を見た感じが少し...
ポスターやDVDの表紙に書かれた感じと
実際に作品を見た感じが少し違った。
けど、期待はずれ!って感じではないし
ちょっとわかんないところもあったけど
見れて満足はしました。
落ち込んでるときに観るとなおいいかも
設定や途中の話しの流れが少し理解しづらいところはありますが、心にしみるものがありました。人間不信とか対人恐怖症とか少し病んでるときに観ると少し救われるんじゃないかと・・・勝手な思い込みかもしれませんが。 とにかくエンディングはとても好きです。いい意味で裏切られた感がありました。
ダイヤの原石の様な作品
人肉を喰らうアンデッドの少女と瞼に大きな火傷をおう盲目の少年の物語と言う、ライトノベルなストーリーではあるけど、設定に引かれて鑑賞しました。
で、感想は言うと良いね。
荒々しくはありますが、結構好きです♪
全編薄暗く判別のつきづらい場面もありますが、そこは想像力を働かせてw
勿論、いろんなツッコミ所は有るにしても、勢いとパワーで突っ走れるだけのモノはあるかと思います。
互いに報われぬ境遇の中で次第に心を通わせていく行程は純粋で、互いに置かれた立場から考えるとどうしてもバッドエンドなのに、意外と良いラスト。
いろんなエンドパターンがある中で陳腐と言う人もいるかも知れませんが、自分は好きですね。
ダークファンタジーホラーだから、報われない悲しいバッドエンドでなければいけない訳ではないので、むしろ観ていく中でミーナの境遇に共感出来ていくと、このエンドパターンの方が報われた感じがして良かったかなと。
…まぁ、らしくないと言えばらしくないですがw
最初はドキドキなホラーで、ラストには色彩も明るくなっていき、ファンタジー色が強くなっていく。全編はダーク。
難点は95分とそんなに長くないのに、中盤から後半にかけて中弛みがして、思ったよりも長く感じます。
タイトルの和訳は直球で分かりやすくはありますが、別に「The Dark」でも良かったかなと思いますが、それだとホラー一辺倒に思われるからなのかな?
悲しくも切なくて純粋で、適度に怖くてグロくて、ちょっとエロいw
それでいて、ラストは報われた感があります。
殺された人達には申し訳ないですがw
上映館数と上映回は限りなく少ないですが、拾いモノの当たり作な感じの作品です。
ダークファンタジーホラーが好きな方には結構お薦め。荒々しくもダイヤの原石に出会ったかの様な満足感がありますよ♪
タイトルなし
性的虐待と毒親のコンボで不死身の人喰いモンスターと化したミーナと、クリスチャンでサディストの誘拐犯に眼を焼かれたアレックスが出会って心を通わせていく…みたいな。
いい話でした。
最近だとどうしたって「ぼくのエリ 200歳の少女」を思い出すけど、あれの閉じてる故に美しい…みたいなエンドとは違って、はっきりと明るく、晴れやかな話でした。
いくらなんでも画面が暗すぎなんじゃねえかなとか、無条件でミーナが許されるのはどうかなとか、設定が出オチだとか、アレックスが迷わなすぎとか思わなくはないけどね。
ただ、何だかんだやっぱ好きだな~。
ジュブナイル感もあるし、ミーナの心情に併せて色彩豊かになってく画作りもあざといけど好きだった。
あと、ミーナが抜群にキュートなんだよね。
冒頭のカニバルからのゲップとか、さっきまで人を斧で殺しておきながらビクつくところとか~。
冷たい手
森に住み人を襲い生肉を食べる少女と、指名手配犯に連れられてその森にやってきた目を潰された少年の話。
森の奥の一軒家に逃げ込んだ指名手配犯が異形の少女に襲われて食べられてしまう。その後彼の車に乗せられていた目を潰され洗脳された少年を発見した異形の少女が行動を共にするようになるストーリー。
彼女の過去に何があったのかは、あらすじに書かれてしまっているが、過去の話は少しずつみせて行く展開。
自分の本性を隠し少年と接する少女だったが、少年は察していく。
少年の為にと考え変わって行く少女の心の変化をみせるおとぎ話の様なファンタジーで、テンポはあまり良くないし、最後は唐突な感じもあったけれど悲しく切ない物語が良かった。
もどかしい距離
悲しき境遇と恐ろしげな見た目を持つ少女と少年のささやかな交流と逃避。
題材も話の流れも好きなんだけど、あまりにもまどろっこしく、細かい所も気になって乗り切れなかった。
悲惨な過去を持つミーナの表情が痛い。
顔に残る凄惨な傷跡の理由が最悪。
ホラー演出たっぷりの殺人の後にがっつり人肉食べていて嬉しくなった。
どれだけの期間この状態で生きていたんだろう。普通にiPhone使えててちょっと冷めた。
大人に対する怒りと闇を抱え、唯一ぬいぐるみとスノードームを支えに一人生活する切なさはグッとくる。
生きているとも死んでいるとも言えない絶妙な立ち位置であってくれたらもっと良かったのに。
見た目と攻撃能力が突出した普通の化け物然と生きているのが少し意外だった。
人質少年アレックスと心を通わせる描写をもう少し深く描いて欲しかった。
食欲との葛藤ももしかしたらあったのかもしれないけど、あまり感じられず。
二人とも距離の詰め方がもどかしいにも程がある。可愛らしくも思えるけど。儚くて細い。
アレックスはちょっと人に依存しがちなのかな。
脈絡のないミーナの変化には戸惑いもあるが、なんだかホッとした。
二人とも前途多難、またひとりになるだろうけど良い形で年を重ねて欲しい。
二人ともビジュアルがすごく素敵だった。
Boys in the Trees
この作品は、オーストリアからの援助を受けてアメリカにある映画会社Dark Sky Filmsが制作したダークファンタジー映画として成立している。映画.comの解説でオーストラリアのダークファンタジーホラーと紹介されたのでコーキュートスを背景に描かれた「Boys in the Trees(2016)」のような世界観なのかと思っていると映画を観終わってからこの映画が、オーストリアの国の映画だと気が付いた。ここの映画サイトは、とにかく誤認がはなはだしく、観るものに映画の価値を下げているように受け止められてしまう。
そんな流れでも、ただ批評家からは高い支持を受けているのは確かなのだが、ネットで流れている予告動画を観てからこの映画を観ると大きく裏切られることは間違いないこととなるので注意が必要となる。それはこの映画の性質上ホラー映画、特にゾンビ映画と位置付けてしまうと期待はずれでファンタジー映画と捉えたほうが、受け入れやすいものとなっている。
シナリオ自体から話はゆっくり進んでいくので彼らの微妙な関係を観ていて好感の持てる人以外は避けたほうが無難なのかもしれない。そしてこの映画に興味を持てばラストのシーンもなぜか許してしまっている自分に気づく。
Los Angeles Timesの記者がこの映画を要約して述べている。"「The Dark」がしっくりくるのは(よくあることですが)、それは無視や虐待がどのように人々を恐ろしい獣に変えることができ、そして愛がどのようにそれらを取り戻すことができるかについての感動的で詩的な物語です。”個人的にはグリム童話の「眠れる森の美女」やディズニーの「美女と野獣」をベースにしたダークな物語を想像されたほうがよいかもしれない。
余談かもしれないが、アレックス役のトビーニコルズはこの映画でのメイクが少しひどすぎるが、「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」に出演していたジュダ・ルイスのようなパツ金の美少年であるのは確かなことだ。
♪Maybe again he will be alone.....の歌詞で始まるBlonde Redheadの"For the Damaged”は、何か言い知れない不安にさせる。
この配給会社は、たぶん理解して題名をつけていない。これは明言したい。原題の「The Dark」のほうが、この映画の雰囲気に近いと個人的に思われる。
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