「才能の芽」ダーク・スクール KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
才能の芽
不良少女たちを更生させ才能を伸ばす寄宿学院の裏の顔。
暗過ぎて何が起こってるのか分かりづらい画面に、異様な出来事も中途半端で、途中までは非常に退屈。
終盤に怒涛の展開で一気に盛り上がれるのでまあ良いけど、せめてサービス程度のホラー演出くらい挟んで欲しかった。
数学、詩、絵画、音楽とそれぞれの分野で一人ずつ急に力がメキメキ出てのめり込む様子の気持ち悪さ。
若くしてこの世を去った天才たちを不良少女に取り込んで、その才能を復活させ現世にも後世にも残していく目的とのこと。
なるほど、その欲望を理解はできないけど面白い。
結び付きや適正が合えば成功するのかな。
過去にも生徒が多数いたようなのが不気味。
失敗の果てに死んで「捧げ物」になっていたり、また今回とは別の天才を取り込まれて世に送られていたのかなと考えると面白い。
夢に出てくる怒った男はそれを邪魔して彼女たちを救いたかったのかと思う。
最後に次々と湧いて出て歩き回る死者たちは何がしたかったんだろう。
一人なんの芽も出さずグレっぱなしのヴェロニカが好き。
4人でぴったりなのに、彼女は何のために入学させたんだろう。予備的に少し余分に準備してるってことか。闇深そうだし。
「捧げ物」にされかけた姿はだいぶ恐ろしかった。校長は何を施したのか。
ゴシックな雰囲気の舞台で幽霊や悪魔でありきたりに脅かされるのかという予想を裏切ったり、普通のホラーでは恐ろしい存在である死者の霊が結果的に味方になっているのが面白かった。
だいぶ無理矢理感はあるけど。
先生たちの目的や思想をわりと理にかなったように説明する割には意味不明な事も多めでモヤモヤする。
腕力最強の使用人おばちゃんが好き。
彼女が人を殴るたびに笑ってしまった。
最後に出てきた息子らしき霊、この子も実は殺してたりして。