HELLO WORLDのレビュー・感想・評価
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SFアニメらしい面白い映画でした
最初は純愛青春アニメのような展開だったが、徐々にSFらしい展開が出てきて面白くなってきます。
最後の結末は結構好きかも!
ある意味どんでん返し!!
そういうことだったのか!!
で、終わります。
既視感バリバリ。みんな、引用作品を観てほしい!!
友人と男2人で映画館に見に行きました。
客席には10代の若者が多くて、アラサーの私どもは若干の疎外感を感じながら、鑑賞。
【鑑賞中に思ったこと】
あ、既視感。どこからインスピレーションを得ているか、探すのが楽しい!
(本編そっちのけ)
・街が畳まれていく描写…映画「インセプション」で見た。まさか…
→やっぱり、同じ入れ子の世界構成でした~。まさかオチは…
→やっぱり、まだ外に世界があったって感じですよね~
・キャラデザ…京都アニメーションの「けいおん」とかと同じ?
→2000年代流行の、時代遅れのキャラデザと思うのは、オジサンだから?
・駆除システム…「サマーウォーズ」でみたような造形、彩色
格闘したり、逃げたりする様は、「電脳コイル」
・システム本体…白い半球状=「AKIRA」を連想
【鑑賞後、思ったこと】
・10代の観客には、上記の要素を、この作品オリジナルと、捉えるのだろうか…。
それぞれの引用元をぜひ見てもらいたい…。絶対に何倍もおもしろいから…。
・30代以上の人は、他作品の影がちらつき、楽しむことができず、また映像の完成度に満足できない。
(映像について)
・キャラのズーム、カメラのパンにメリハリが足りず、また、キャラクターの周囲をぐるぐるカメラが回っている場面が無駄に多かった印象。3Dアニメーションだから?さらに3Dでモデリングされたキャラの動きや手の表現に、違和感が…(基本的にもっさりしている)。
・2Dで描いてもらえれば、もう少し映像として楽しめたはず…残念。
に、兄さん!?
フル3Dアニメとしてややカクカクした動きが気になるもののキャラが可愛いしキャストもスタッフもなかなかの布陣ということで期待。
まずレビューサイトで10年後から主人公がやってくるというかなり大きなネタバレが書いてあるので注意である。
何も見ずに観てよかったと思う。
一言で言うとクラウドシステムの擬人化、データのバックアップシステムがこの世界そのものに適応されているという設定。
クロニクル京都。
ふむ、
SAOも手掛ける伊藤監督の得意分野ではなかろうか。
それはそうと…
ねじりパンください。
動きに関して言えば3Dはさほど気にならないレベル。
アニメーターが足りないから今後はこのような作品が増えるのだろうか。
絵面としては及第点。
特に水を飲むシーンはなかなか色っぽくて好き。
3Dの悪い点は動き過ぎるところだと思うが、そういった違和感が少なかったのはよいと思う。
各キャラの魅力が十分に表現されていたと思う。
主人公
頼りない男の子だが中性的でなかなか可愛らしくてアニメっぽい。
特殊能力で色々なものが錬成陣無しに錬成できるようになる。
おそらく向こう側を見てしまったのだろう。
主人公(大人)
さっきの子がこんなオッサンになるのか…一体何があった。
一行さんと付き合って色々成長したのだろうか。
シンジ君がゲンドウになるようなものである。
花が飛んでてくぁいい女の子
名前が分からない、なんだっけ…
勘解由小路さん
かでのこうじさん
読めないし書けない。京都の町名らしい。
この子とくっつくのかなと思っていたら完全に噛ませでちょっと残念。
ここまでキャラ立てておいて使わないのか…
一行さん
物凄い愛想の無さだがとてもしっかりと描かれているので異常にかわいい。
アリスのコスプレには思わずクラクラしてしまう。
これがギャップ萌えなのか。
良い…
カラス
お前は鎧の弟だろう。何で鳥に魂定着させてるんだ。
さて
問題はここからだ。
ねじりパンを一口。
肝心のシナリオについては全体的に尺足らず。
恋愛モノをやりたいのか、バトルモノをやりたいのか。
たぶん1クールのアニメならもっと丁寧に作れたんだろうなぁ。
2時間の尺に収めるのならどちらかを犠牲にするしかないと思う。
そして京都の町を舞台にするという大人の事情も見えてくる。
主人公の立場は逆だがいわゆるバックトゥザフューチャーのようなタイムトラベル作品である。
しかしバックトゥザフューチャーはタイムトラベルがテーマであり、それによるタイムパラドックスでトラブルが起こってしまうコメディー映画である。
この作品はさらに派手なバトルも詰め込もうとしている。
とすると、特殊能力を特訓するシーンはダイジェストにしてカットしてもよかった気がする。
恋愛要素も付き合うまでのあらすじは色々と面白かったがバッサリとカットしてもよかった。
開始の15分でどれだけ加速できるかが映画を面白くできるカギである。
ならば始まってすぐに主人公が特殊能力を発動するシーンから始め、付き合っている一行さんを敵から守ろうとするがピンチに追い込まれ、未来から来た自分のアドバイスによって勝利…とか。
視聴者は置いてけぼりだが開始の15分はそれでよい。その後徐々にキャラを掘り下げていけば設定は理解できるはずだ。
一番魅せたいのは何か、それは京都の町で繰り広げられるド派手なアクションではないか。
そこがとにかく物足りない。
そもそも敵がひたすら湧いて来る雑魚キャラのガーディアンの群れというのが退屈。
やはりバトルモノは強大なラスボスがいないと盛り上がらない。
となると勘解由小路さんに恋敵ととして敵になってもらう筋書きしかないのだが、それはさすがに可哀想かもしれない。
嫉妬に狂い壊れていく勘解由小路さん…
もし実現したらある意味すごく印象に残るキャラになるような?
結局未来の自分が敵のような印象が強くなってしまって、助けた方がいいのか見殺しにした方がいいのかよく分からない展開になってしまった。
確かに主人公を裏切って自分の欲望に猛進したのは事実であるが、彼女を守りたいという意思は共通でなければわかりづらいと思う。
それなら最初から敵として登場してもう一人の自分が彼女を奪いに来るという設定でよかった。途中で捻ったせいでどちらの味方をしたらよいのか混乱してしまう。
似たような設定でまどか☆マギカのキュウベエという畜生がいる。
主人公のまどかの力を利用して自らの世界にエネルギーを引き込もうと企む詐欺師である。
最初はヤンデレバカ女に命を狙われ、どうしてこんなかわいいキャラが殺されかけているのか可哀想であるが、その真相が分かると誰が見てもゴミそのものとしか見えない。
ということは、最初から何かおかしい点を視聴者に見せておけば途中で手のひらを返しても理解してもらえるはずだ。
また、キュウベエと魔女は敵ではないが利害関係は一致している。未来から来た自分とガーディアンは利害関係は相反している。
つまり主人公と未来の自分が敵対すると3すくみの関係になり関係がこじれる。
敵ならばしっかりとした敵、味方ならばしっかりとした味方、ここは割り切ってキャラの立場というものを明確にしてほしい。
あと最後のどんでん返しだが、どうも取ってつけた感が否めない。
もう少し途中で伏線を散りばめて、どこかに引っかかる部分を見せつつ最後にその不可解な点が一気に解けて納得できるという作りにできたらよかったなぁ。
なんだか、ああ、そっちなの?という感じ。
記憶だけコピーしたけど並行世界の一行さんは自分のことを他人だと認識してしまう…
じゃあ今までの苦労は何だったの?
と思っていたらこれは全部夢だったんだ…みたいな。
夢落ちはダメです。
ね、ねじりパン…
さて
映像について一つ注文をつけるとするとキャラの動きよりもエフェクトの使い方の方が気になった。
RGBの原色を画面いっぱいに使うのは今すぐやめた方がいい。
原色というのは(255.0.0)(0.255.0)(0.0.255)(255.255.0)(255.0.255)(0.255.255)である。
まあプロメアでも似たような表現があったが、いかんせん安っぽく見えてしまう。
SAOのようなゲームっぽいエフェクトの方がはるかに格好いいのだが…
なぜ3Dの良さを敢えて殺してしまうのだろうか。すごく勿体ないと思う。
次は一行さんが能力に目覚めてバトルするものを作って下さい。
お願いします。
ちょっと説明不足かな
量子記憶の中での出来事だけど、現実ともかかわってきてて、うーん、とてもややこしいね。一応、ハッピーエンドとなっているはずだが、もうちょい「現実」側の方を丁寧に描いた方がよかったかもしれないと思う。昏睡状態の彼女(あるいは主人公)の意思を量子記憶装置を使って取り戻せうとしているのだけれど、なぜそれで取り戻せるのか、理屈がよくわからない。このあたりは、もうちょっとハードSF風に、きちっとした論理づけがほしいと感じる。そうすれば、10年後の主人公や彼女さんの行動や動機も、もっと明確になると思った。ちょっと惜しい感じでしたね。京都の風景は良かったですよ。
アニメ好きに寄せている
SF青春ドラマ。京都市が後援していて京都市内の風景があちこち出てくる。京都人ならよくわかるんだろう。
パラレルワールドと時間移動(タイムリープ)の組み合わせで、「ラスト1秒でひっくり返る」結末まで見終えてもストーリーがわかりにくい。アニメ好きに寄せていて間口が狭い印象。
京都タワーがへし折って投げつけられる場面などはなかなかインパクトがありました。
キャッチコピーを知らず、予備知識も無かったので逆に楽しめました!
予備知識が全く無くSF作品とも考えていなかったのでかなり楽しめました。序盤、大人の主人公が出てきて「入れた」みたいな事を言った段階で、プログラミン等に出てくる「helloworld」と本編タイトルが繋がり仮想現実なのかな?と気付いた感じです(笑)
個人的にはかなりまとまった作品だと思いますし、ラストも2027年の技術面を考えれば納得です。
後で「ラスト1秒」とかいうキャッチコピーを知ったのですが、これは余計だと思います。SF作品の制作側としてはこんなキャッチコピー絶対にタブーだと思いますし、おそらく宣伝側が同時期に公開させれる作品や若い視聴層を意識して話題性を取ろうと付け加えたのではと推測します。作中も視聴者に分かりやすくする為なのかな?って描写が所々見受けられた印象ですが、これは想像して少し後に答え合わせをしてと言った感じで・・まぁ、ある意味楽しめました!
作品としてはここ近年のアニメ映画に流された印象もありますが、かなり楽しめる作品です。この先観る予定がある方、内容について調べるのは厳禁です!
何層にも重なった世界の王道ラブストーリー
近未来の京都を舞台に繰り広げられる、少年少女のSFラブストーリー。監督は「ソードアート・オンライン」シリーズの伊藤智彦、キャラクターデザインは「けいおん!」シリーズの堀口悠紀子。学生時代僕が4年間過ごした京都が舞台、しかも監督・キャラデザのファンとしては見逃すわけには行かない!と、早起きして朝一の上映に行ってきました。
物語は2027年、アルタラ(量子記憶装置)によって街の記憶が始まった近未来の京都。主人公の堅書直実は引っ込み思案の内気な高校生。そんな彼の前に謎の男が現れます。それは10年後の自分自身。もう一人の”ナオミ”は彼に言うのです。「お前は彼女を作りたがっている!」そしてこう続けます。「彼女は出来る。同級生の一行瑠璃だ。でも彼女は3ヶ月後の花火大会の日に落雷を受けてしまう。どうかお前の力で彼女を助けてくれ!」と。そして10年後のナオミを先生として、一行瑠璃を助けるために恋にスキルに奮闘努力が始まるのです。
このお話は、いわゆる「大好きな女の子のために男の子が命がけで頑張る」という、昔から有る王道ラブストーリーです。古くは「天空の城ラピュタ」であり、最近では「君の名は。」や、今上映中の「天気の子」がこれに当たります。これらの作品の肝は、観客にどれだけヒロインが可愛いかと思わせることと、主人公にどれだけ感情移入させられるかと言うこと。
まずヒロインの一行瑠璃ですが、これが非情に可愛い!実は最初主人公は同じ同級生の勘解由小路三鈴に淡い恋心を抱いています。彼女は明るく社交的な学校のアイドル。それと比べると瑠璃は見た目こそ美人系だけれど、無口で表情が乏しく社交的で無いため、一部の人間からは本好きの変人扱いをされています。しかし、先生(ナオミ)の指示に従って彼女と親密になっていくにつれ、その可愛らしさが発見されていくのです。無表情に見えるけど、実は目がくるくる変わり表情が豊かなこと。本が本当に好きで本の話では饒舌になること。図書館の新刊のカードに最初に名前を書くのがとても嬉しいこと。次第に心引かれる主人公と一緒に、観ている我々観客も彼女の虜になっていくのです。そして古書祭りの後の告白シーンで、彼の告白に応じて真っ赤になる彼女を観て、我々も胸をズキュンと射貫かれてしまいます。順を追って親密度が増していくこの演出が実に心憎い!
次に主人公ですが、二人のナオミ(高校生の直実と10年後のナオミ)が存在することによって、幅広い層から感情移入しやすい話になっています。若者は当然高校生の直実に素直に感情移入するでしょうし、僕のような年配の人間は10年後のナオミに感情移入してしまいます。純粋に初めての恋を突き進む直実と、一度大切な人を失い、必死になってもう一度彼女を取り戻そうとするナオミ。個人的にはやはり大人のナオミの方に僕は感情移入してしまいました。大切な肉親を失った経験者としては、もう一度愛する人に会いたい思いは、本当に心に突き刺さってくるのです。
さて、物語は瑠璃を落雷から助けた瞬間から大きく動き始めます。今まで自分の味方と思っていたナオミ(10年後の自分)が、自分を裏切って瑠璃を連れ去ってしまいます。彼の目的は過去のデータ世界(高校生の直実がいる世界)から未来に瑠璃を連れて行き、植物状態の彼女を目覚めさせること。そのためには過去の自分を犠牲にしても構わないと考えています。一度は諦めそうになる高校生の直実。しかし、瑠璃のことを心の底から大切だと思った直実は、八咫烏(電脳パートナー)の力を借りて10年後の世界に向かいます。
そしてさらに驚愕の事実が!?なんと、その世界もデータ世界だったのです。イレギュラーである瑠璃と直実を消そうとする修復システムが大挙して二人に襲いかかります。その時、彼を助けたのは一度自分を裏切った10年後のナオミ。彼は言います。「俺を消せ!俺が消えれば二人の直実が存在するイレギュラーが無くなる。それで世界が救われる。」と。
正直この後半はちょっとガチャガチャしています。アクションシーンをテンポ良く見せようとするがあまり、時空転移の説明が不足がちになり、パラレルワールド物に慣れていない人は理解不能で頭抱えるかも。その結果、最後の大どんでん返しを「夢落ち」と勘違いしている人も多いようです。実際レビューでも「なんだよ、夢落ちかよ!」と怒っている人もちらほら。よく観れば、シンクロゲージが100%に到達するシーンと、大人になった一行瑠璃が「やってやりました!」と泣く台詞があるので、瑠璃が現実世界で何かしらアクションを起こして直実を助け出したことが分かるはずなのですが。あそこは多少ラストが冗長になっても種明かしがあった方が良かったのでは?と思いました。
まあ、かく言う僕も完全に理解出来たわけではありません。瑠璃が助け出したのは、高校時代の直実だったのか?(その場合、落雷に遭ったのは瑠璃ではなく実は直実だった)それとも、10年後の世界で高校生の二人を助けるために自ら消えたナオミだったのか?これはもう一度観に行くか、BDが出たら何回も見直して理解するしかないのかも。
それと、元京都市民としては、京都の街中の距離感がおかしいことにツッコミを入れたくなりました。冒頭で八咫烏を伏見稲荷まで走って追いかけるシーンがありますが、どまんなか(京都市中心部)から伏見稲荷までどんだけあると思ってんねん!?と心で突っ込んでしまったというか。伏見はもう別の街やで!(苦笑)あと、SFとしても、イレギュラーの存在をシステムが消そうとするなら、なぜ最初にシステムは10年後の世界から来たナオミを第一に消しに来なかったのか?ナオミが管理者権限でそれを防いでいたなら、その説明が欲しかったです。何にせよ説明不足の分ご都合主義に見えてしまったのが残念でなりません。
ツッコミどころも多数有りましたが、全体としてはとても満足出来た作品でした。だってこの作品は一行瑠璃にどれだけ萌えるかの作品なのだから。その意味では満点つけても良いのかなと思います。(笑)
最後に。映画を観ながら何度も瑠璃が「けいおん!」のあずにゃんに見えて仕方がなかったです。同じキャラクターデザインだから仕方がないけど。(笑笑)
未来の自分が、きっと、見守ってる。
後半何回も泣きました。
あたたかくて、優しい話だったと思います。
今の自分は、一人で生きて、いつか何も見えなくなる時があるかもしれません。
それでも、自分のことを信じてくれるのは、やっぱり自分なのだと、そう気づかせてくれる作品でした。
そしていつか、未来の自分も幸せになれるように、今の自分が頑張るしかないのだと、強く感じさせてくれました。そう思えるのは、未来の自分の存在があるからです。
そして、未来の自分、今の自分もまた、過去の自分を信じて生きている。だから今生きることができている。
過去にあった嫌な記憶や楽しい思い出は、未来の自分を作る工程に過ぎなかった。それに気づけたら、きっと、、。
どんな時代を生きる「自分」も、幸せです。
本気で取り組んだ結果こうなった
いかにして夢オチを正当化させる話を書けるか、というテーマに本気で取り組んだらこうなりました、というような映画。ただ、それならそれでもうちょっと伏線があっても良かったのではないかと思う。夢オチの伏線ではなく、実は逆だったんです、というコトへの伏線がほしかった。ラストシーンが月面だったのは、映画としては意味がなくて唐突感がある。ひょっとしたら原作では上記のような疑問点も解消されるような記述がされているのかもしれない(野﨑まどだからないかな)。
映画の前半で、マトリックスを彷彿とさせるようなシーンや言及がされているのは、今観ているシーンは必ずしも現実とは限らない(つまり夢オチ)、という伏線なのかもしれないけど、そうだとしても、だから逆だったのか、と後から気がつくような伏線は別にあるべきだろう。
また、主人公(オチからすると主人公で良いのか怪しいが)に「SFが好き」としゃべらせたり、イーガンに言及させたりする割には、主人公のいる世界の成り立ちの説明はともかくとして、カラスの力については、もうちょっと科学的な説明があっても良かったのではないかと思う。想像力が重要、という意味では、気合いパーツにそれらしい説明を加えたと言えないことはないけれど。
ただ、これまで上げてきたような、オチへの伏線や科学的な記述がちょっと足りない点を除けば、ストーリー展開としては、とてもわかりやすくて良い映画だったと思う。映画ならではというか、アニメ映画ならではの映像の美しさも良かった。
おそらくほぼすべてのキャラクターが3Dで描かれていたのだと思うし、それ故の仕草のぎこちなさはやや残ってはいるものの、2次元の線画を中心とした日本のアニメーションの良さをしっかり残した絵作りも良かったと思う。
そういえば、主人公が自分がいる世界から飛び出して飛ばされているときに、1シーンだけ「カド」が出ているシーンがあったなあ。こういうのを見つける楽しみもあるかもしれない。
感想
現在の内気な男子と未来から来た自分が恋人が亡くなった未来を書き換えるためにやるストーリー めちゃくちゃ良かったです。狐のやつはちょっと怖いけど恋人を守るために決死でやるのはいいですね。特にグッドデザインはめちゃくちゃ凄かったです。現実にもあったら いいですね
純粋で真っ直ぐ
直実と瑠璃、直実とナオミ、ナオミと瑠璃の思いが純粋で真っ直ぐで心に突き刺さります。
最後のシーンの瑠璃のセリフを聞いた瞬間、感情が完全に崩壊しました。
まず一回観て、公式ビジュアルガイドを読んでから観ると、より楽しめます。
ナオミと直実の"未来"の彼方
『劇場版 ソードアート・オンライン』(2017)の監督だけに、ツールや技術に対する目線は、善でも悪でも無くて良かった。
大切な人のために頑張って、間違いもする。ナオミはそんな人間臭さとクライマックスの再起が良くて、直実はナオミを叱咤しつつも、二人のために頑張り続ける。
二人に守られ、救う側へと変化していく一行瑠璃も仏頂面な女の子から、不器用な笑顔が可愛い、女の子になって良かった。特に最後の涙と笑顔はズルいぐらいに美しかった。
そしてすべてがひっくり返るラスト1秒は感嘆だった。四段階激変パートもホントビックリだけどスゴいし、これらでこの映画のことがボクはスッゴく好きになれた!
まあ主演の声優さんがもうちょっとな印象ですが(酷かったというよりも、もっと出来たと思う惜しさ)、また見れる機会があったら、堪能したいと思います!
煌めく青春物語と大胆なSF要素を緻密に構成した挑戦作
緻密によく練られた物語にSF的な要素を丁寧に組み込んでおり、男女の青春物語としてもSF活劇としても楽しめる映画でした。
映像表現もアニメとして高い次元にあり、見応えも十分。
仮想現実が飲み込まれてくところはインセプションのようなダイナミックさがあり、グッドデザインから様々なものを生み出すシーンはどこかで見たような錬成術感もあり、堅書くんがアルタラの世界から飛び出していく場面も量子世界をアニメーション技術を駆使して思い切って描いており、それだけでもスクリーンに食いつかせる魅力がありました。
仮想現実とタイムトラベルというSF感の強い要素も多重構造や事象によって生じる歴史の修復機能といったアンチテーゼ的事柄を描くことでチープにならないよう描かれていたのではと思います。
物語としても特に中盤以降からは先の読めない展開が続いていき、そこに仮想世界の真実やキャラクターの葛藤などが織り交ぜられながらテンポよく進み引き込まれていきました。
ただやはり全体を綺麗に解釈しきることが難しく、一度見ただけではキッチリと楽しみきることが出来なかったかなとは思います。
しかしそれは考察のしがいがあるということでもあり、理解が進めば進むほどに発見のある映画でもある とも言えるかもしれません。
愛を探したいだけ?
予告編のようなダイナミックなスケール感を期待したのだが、仮想世界とか突飛な近未来的な発想はダイナミックともいえなくはないが、小難しい特異な恋愛ものでしかなく、SF好きにはパズルを解く楽しさがあるのだろうが、そうでない層には、展開を理解するだけで途中から疲れるだけの映画になってしまった感じ。しかも完全には内容を理解できずじまいの消化不良。
10年後の自分に誘導されてはじめて、相手を意識するという設定、じゃ10年前は能動的にアプローチしたのかという疑問。かわいい系が好きといっていたのに、きれい系にいかざるを得なくなり、雰囲気で好きに思おうとしたような感じにしか見えないにもかかわらず、10年後の自分は愛だけに生きてきたというなんとも狭い範囲の世界観。
松坂桃李の重厚な声とテーマソングのスケール感でなんとなく厚みがあるような錯覚を覚えるが、さして中身がない。
浜辺美波と北村匠海なので、君膵の再現を期待したが、これも浜辺の感情を押し殺したような物言いに感情移入できなかった。
説明不足・矛盾点があっても,雰囲気と音楽が良ければ感動できる人向け
【概要】
・高校生の主人公が,未来から来た自分のサポートで彼女を作り,彼女を事故から救う話.そこから急展開があったりなかったり.
【総括】
SF映画であるが,説明不足な点が多かった.劇中の急展開のシーンは想像力を働かせてなんとか理解できたが,細かい描写は想像が追いつかず,おかげで感情移入が全くできなかった.そのくせ,登場人物の感情はエフェクトや本人の説明でド直球に表現されていた.「ささいな仕草や表情から感情を想像する」ことが好きな視聴者には合わないと言える.
この映画は,時間・IT系を絡めたSFジャンルだが,この分野は特に矛盾が気になってしまう分野だと思う.声優,主題歌,広告,映像など,お金がかかっているのは伝わったが,それ故,脚本の不精密な部分が極めて目立っていた.
【急展開の考察】
・結局,劇中には3層の世界があり,下層2つがデータ世界で,最後に出てくる最上位層は現実かデータかはまだ不明,ということで理解しました.
[上層] 一行 == カラスが,なんらかの事故で脳死した10年後主人公を復活させるべく,中層,下層へ自らを送る
[中層] 10年後の主人公が,10年前に亡くなった一行を復活させるべく,下層の高校生主人公の下へカラスを連れて一行の回収へ行く.
[下層] 高校生の主人公が普通に暮らす.
【良かった点】
・この映画が自分に合わなかった理由を考えることで,自分の好きな映画のタイプが明確に分かったこと.
・急展開は良かった.
【悪かった点】
・最後の急展開が,前の急展開と同じ内容で,さすがに「ハイハイ...」という気持ちだった.
・「感情」がエフェクトや本人の説明としてド直球に表現されていて,「想像」する必要性が全くなく,この点では面白みに欠けた.
・細かい描写の説明がほとんどなかったため,困難の理由も理解できず,感情移入が難しかった点.例えば,「主人公の10年間の努力の詳細」が結果しか語られなかった点や,序盤の主人公の錬金術練習中の苦労の理由など.
・なんでもできそうな「Good Design」だが,オシャレを追求する一方で,「もっと効率的なものを作ればいいのに...」と思うシーンが多々合った.そのせいで本気度に疑問が生じ,感情移入できない原因の1つになった.
・他の作品を連想させる,いわゆる「パクリ」が多くあった点.ストーリはシュタゲ,色合いはサマーウォーズ・まどマギ,技はハガレン,敵は祟り神(もののけ姫).
【疑問】
・「Good Design」をなぜ10年後の主人公も使わないのか.10年後の主人公も持ってれば,最後,本人が話した死ぬ理由もなくなった.
・主人公が10年のうちで後遺症を負うほどに一行さんを助けたかったのは伝わるが,なぜ燃えるベストを着用する必要があったのか.何が困難だったのかが伝わらず,「成功した!!」と言われてもそれがすごいことなのかが伝わらなかった.PC画面の斜線が引かれていた数値も,努力の足跡というのは伝わるが,それが何なのかを考える必要があり,その思考をバカバカしいと思ってしまった.
・主人公の錬金術は,何が難しくて,使用者に負担がかかるものなのかが全く説明がなかった.そのせいで,序盤の修行も「なぜ出せないの?」が気になって感情移入できなかった.また,最後のタタリ神(ナウシカ)の攻撃を止めるシーンでも,手を出して震えて耐えていたが,錬金物には神経が通っているのか?
・記録データであるなら,もちろん目的は「バックアップ」であり,データの抽出なんてものは容易なはず.一行さんの死ぬ前の脳を取り出したいなら,わざわざ再放送しなくても,雷が落ちる前で時間指定して,コピーすれば良い,という単純な話ではないのか.
・量子コンピュータって,記録装置ではなくない...?
【気になった点】
・主人公の世界がリセットされそうになり,世界が崩壊中,回想の「お前はデータだ」のあとに主人公が「俺,死ぬのか」って呟いたシーン.データなら,「死ぬ」より「消える」のほうが適切.「死ぬ」には痛みを伴う意味が含まれていると思うが,「消える」にはそれがなく,また,記憶はなくなるが再度一行さんと結ばれることが分かっているから,「死ぬ」よりは軽いと感じた.よって,この誤用は大きいと思う.
傑作ではあるが、色々惜しい作品
一言で言うと、『天気の子から、勢いを削ってこじんまりとした作品』という印象です。
こういう表現を使うと、いい映画ではないのでは…と思われるかもしれませんが、映画と
しての出来は非常に良く、ぜひ見るべき作品だと思います。
ただ公開時期的に、『天気の子』との比較は避けられないので、作品評価的にだいぶ損してるところがあるでしょう。
『天気の子』がファンタジーであるのに対し、本作はSF要素が強く、人を選びやすいのもありますね。普段SFに触れていない人だと、なかなか理解できない部分もあるかと思います。そのせいで一番の感動ポイントをスルーされてしまっているような…本当はそこまで難しい話でも無いんですが…。
あと『天気の子』が理屈を吹き飛ばす高揚感を得られるのに対し、本作は今ひとつ突き抜け切れていない…というのも惜しいですね。設定的に、もっと派手なアクションを繰り広げても良かったと思うのですが…(『天気の子』との差別化もできるし)
また、音楽も『天気の子』と比べた時に弱いかな…という印象です。勿論、それぞれの楽曲は素晴らしいんですが、『天気の子』では全てRADWIMPSが手がけているのに対し、本作では複数のクリエイターが手がけているせいか、微妙に統一感が無いというか…
なんか批判的な感想になってしまいましたが、良い作品なだけに『惜しい!』と思えるところが先に来てしまいますね。
最後まで見てから考えれば面白くなる
「ラスト1秒でひっくり返る」
まさにその通りだった。たぶん、鑑賞中にどうゆうことだ?と考察しながら観ると、途中でこんがらがり、意味不明な映画と決めつけながら観ることになると思う。
〈ネタバレ考察〉
要は、初めから大人カタガキを育てるためのプログラムだったと考えればいいのだと思う。
月の世界をa世界、大人カタガキの世界をb世界、主人公のカタガキの世界をc世界だとします。
a世界の一行さんは、c世界を含んだb世界を作り、大人カタガキの感情を育てようとした。
b世界のカタガキは自分の世界が現実だと思っているので伸び伸びと自分の感情を作れた。
c世界はあくまで副産物であり、実際その世界のカタガキ、一行さんがどうなろうとa世界には関係ないので、a世界の一行さんは力を貸し、新たな世界を生んだのだと思う。
この映画がややこしく感じるのは、c世界の人間の視点から始まるためだろう。
一度最後まで映画を鑑賞すれば、主人公の視点だけでなく、a世界の一行さんの視点、b世界のカタガキの視点を想像することが出来るので、よりこの映画を深く考察出来ると感じた。
3回見てきての考察
考察はedamondoさんという方が詳しくされているので私はそこで触れられなかった部分を考察したいと思います。
まず初めにカラスの正体です。これはほぼ間違いなくラストに出てきた眼鏡を掛けた一行さんだと思います。姿や声がカラスと重なってるシーンや大人カタガキさんが別の世界線に行くために使用したジャケット?と似たジャケットを手にしてたことや子供カタガキさんの世界線だけではなく大人カタガキさんの世界線でもグッドデザインが使える=また別の世界線のもの。という点からほぼ間違いないと思われます。
次に考察するのは一行さんのしおりについてです。大人のカタガキさんから返されたしおりが一行さんが新しい世界線に行った際にに金色の羽に変わり、子供カタガキさんが新しい世界線に来た際にグッドデザインと共に消えてしまいます。この羽は子供カタガキさんが新しい世界線に来るための縁のようなものだったのではないかと考えました。このしおりは子供カタガキさんと一行さんが関係を構築するきっかけとなったもの=縁ということで子供カタガキさんが一行さんと合流する際に必要不可欠なものではなかったのではないかと考えました。あまり詳しい描写などがなかったため憶測にしか過ぎませんが私はそのように捉えました。
この作品は久しぶりに考察しがいのある作品だと感じました。そのため1回では理解出来なくとも数を重ね理解していくという面白味がありました。そこが私の中では評価が高い部分だと思います。
追記
大人カタガキさんの精神をいつ移動させたかという問題が出てきましたが恐く子供カタガキさんが大人カタガキさんを消滅させたと見せかけてグッドデザインが(眼鏡をかけた一行さんが)精神を移動させたのではないかというのが自分の考えです。そうなると子供カタガキさんと一行さんを新しい世界線に飛ばしたのも(羽を渡したのも)眼鏡をかけた一行さんの仕業かもしれませんね
nestからnext
入れ籠構造のストーリーからその先の展開を探す、物語構築の新しい試みというテーマが本作らしい。というのも、他のレビュアーの方の感想を拝読しても、全体像を掴めないモヤモヤ感が印象として持ってしまい、ネット上でその解釈を探している内に、それらしき内容を読んでの自分なりの印象である。その新しい試みを体現する上で“恋愛”という普遍性を手段として用いたような穿った見方さえ感じられた。哲学的に言えば『ポストモダン』のその先にあるものの一つの提示を表現してるということ・・・らしいのだが、それがこの作品のややこしさを加速させているのではないかと感じたりする。勿論、その解釈自体は自分は全面的に賛同するし、高度な言及に目から鱗が落ちた思いも抱いた。しかしこれをターゲット層である中高生がどれだけ理解できるかと思うと、そんな概念を引っ張り出して悦に浸るのは野暮であろう。ここは純粋に、ウブな男子高校生が好きになった女の子の危機を守るその壮大な闘いが世界をも巻き込む、所謂“セカイ系”のジャンルとしての作品の一つとして落ち着かせるのが穏当に思われる。その肉付けや演出の為に、過去の色々な媒体のSF作品をヒップホップの如くサンプリング手法を用い、既視感の中でより親密性とドラマティック性を表現させた作りになっている。話題のラストは、まぁ“オマケ”みたいなもので、どんでん返しみたいな展開にストーリーとしての厚みを演出したに過ぎないと思う。そもそもストーリー上の齟齬をアナザーストーリーとして小説化している点も含めて、メディアミックスとしての商業ベースを勘案しての作品なのだろうから、目くじら立てる側が馬鹿を見るような構図になる現在社会に於いては、わざわざ罠に落ちずに良い意味で“諦観”する鑑賞を心掛けるのも一つの見方なのではないだろうか。凄いとも思えなかったし、だからといって駄作でもないし、しかし、少々“マネタイズ”が鼻につくって位かと・・・w
まあまあ?
安い焼肉のような作品。
恋愛模様に関しては風味が非常に薄く、変なところで臭みがある。それをごまかすために斬新っぽい鏡世界の存在というタレで無理やり味付けをして誤魔化そうとするもの。まあ、凡作だね。安い焼肉もそれなりにうまいが積極的に食べようとは思わない。
二度は見ようとは思えない作品。
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