HELLO WORLDのレビュー・感想・評価
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架空現実世界の物語
昔の京都を再現する装置の中で起こる物語。
一行さんと堅書くんの恋愛。
雷に打たれて止まってしまった一行さんとの思い出を作るため未来の堅書くんが先生としてサポートする。
メインキャラの声を役者にやらすな。物語の転回が早い。衝撃の展開にするには情報が少ない
まぁまぁ
以前から友達に薦められてたからずっと見ようと思ってた作品。やっと見た。
最初は作画がCGっぽい感じで苦手意識感じてたけど、すぐに慣れた。内容はまぁまぁといった感じ。最後に主人公の男の子が病院のベットで目覚めたシーンで、さっきまでは分かってたつもりやったけど、どっちがリアルの世界かコンピューター上の世界なのか分からんようになった。
女の子は『けいお○』の秋○澪ではないか!
パラレルワールドと時間と高性能コンピュータを使ったありえそうで、絶対にあり得ない寓話になっている。
もし、パラレルワールドがあって、色々な運命の元、一人の少女の死を止める。しかし、他の世界が狂ってしまう。それでも、自分の存在する世界をうまくまとめる。ここまで来ると、その世界(パラレルワールドの)の中のわがままで、それぞれの世界が勝手に争い始めるって事になる。
つまり、めちゃくちゃなデタラメって事になる。
ストーリーが進行するに連れ、やっと分かってきたが、その途端、最後の結末を分かってしまった。こんな複雑なストーリーなのに、どんな場面で終わるか分かった。つまり、こんな話は以前も見たと言う事を示している。
原色を使用したCGを使いすぎていて、目が痛くなる。成金趣味な色だと思った。キャラクターもさんざん使われてきたキャラクター。女の子は『けいお○』の秋○澪ではないか!舞台が京都だからだね。しかし、出てくるロケ地があまり面白い所がなかった。まぁ、京都だから、一元の客お断りなのだろう。京都のコアな部分がロケ地なら少しは評価出来たと思う。
今週は休みなので、映画を見続けようと思っていたが、今日の最初の映画がこれ。腰を砕かれた。
意味が分からない
この映画は論理的な思考な人程混乱するだろう。
そして膨大なストレスを感じる。
私が映画を見終わった時に感じたのは、あまりにも納得がいかない…だった。納得が出来なくて抗議したいのに、無理矢理それを受け止めなければならない時と似た感情でしたね笑
映画は序盤はピュアな恋愛映画のようで見ていて気持ちが良いが、途中から急にハンドルを大きく切り、誰にも感情移入出来ない映画と変貌を遂げる。
理解出来ない事が多すぎるにも関わらず、それを無視して映画は進行。展開に付いていけなかった人も多いと思う。
何というか、明晰夢を見ているような感覚だった。論理的ではなく現実的でもないのにそれを回収しないでどんどん物語が進行していくのだ。
【不可解な点】
・手袋は触れていなければ具現化出来ない▶︎これは空気を物質に変えているという事だろうか?であれば、最初のトレーニングで土を別の物質に変える描写は必要無い。
・大人の主人公の世界も過去のデータだと分かる描写中に、研究所の人々がそれに気づいているのがあまりにも不自然。しかもその世界をシステムリセット(?)で問題解決しようとするのはあまりにも無理がある。
自分達が管理しているデータのバグの問題を解決するのは分かる。しかし、そのバグが現実世界(自分達の世界)に影響を与えていると分かった時に、人はあのような行動を絶対にしない。また、何故システムリセットで自分達の世界の問題も同時解決出来ると確信出来たのか?
・大人主人公の世界は現実世界ではなく、子供主人公の世界と同じく過去データである。にも関わらずシステムを運営している立場となる。
私達が日頃からやっているテレビゲーム。気に入らなければリセットするが、私達の世界も実はゲームで、実はリセットボタンも私達自身が持っている…みたいな事よ、これ。
・ヒロインが目を覚ます条件が脳の同期であり、同状態の精神とリンクする必要があるのは納得出来た。しかし、大人主人公が本当の現実で目を覚ます条件は何だったのか?器と中身の同調って言ってたけど、器(身体)は中身の何と同調したの?仮想空間での達成感?満足感?それとも死?もしくはその複数?
カラス=現実世界のヒロインなのであれば、明確な条件があり、それに従って行動していたはず。どちらにしてもあんな大掛かりな事しなくても同調は出来そうですけど…
【総括】
最後ヒロインが「やってやりました」と言ってますが、本当に【やっちゃった映画】といえます。壮大なオ◯ニーをした後に「気持ち良かったっしょ!?」と言われても、こっちは全然気持ち良くありません。そんな映画ですね笑
予告編で損しているんじゃ
公開当時に予告編は見ていたものの、SF要素のある青春恋愛アニメだと思い視聴候補にも入れていなかった。視聴時期は忘れたがコロナの影響で新作アニメがなかなか放送されなかった時期に何の気無しに見たところ思いの外楽しめた。内容的にはセカイ系の要素がかなり強い。詳しく説明するとネタバレになってしまうので、予告編はあれしか出来なかったのだと思うが、客層のミスマッチにつながっていそう。CMをみて映画館に来たカップルがどの程度楽しめたのかは怪しい。ラストまで見るとなぜCGアニメだったのかがわかるが予告編や序盤だけだと意図に気付けないため、そこでも損をしていそう。中盤以降はCGが活かされた派手なシーンが多く、映像がかなり綺麗だと感じた。サイケデリックな映像も刺激的で楽した。様々なSF作品からのツギハギであると言うレビューもあったがそれもワザとやっているように感じる。ツギハギ感があるからこそ夢の中のような楽しさと不気味さが混在した感覚になれた。楽しめる作品ではあったが感動はできなかったし、感動させるために作られたストーリーでもないように感じた。SFアニメ好きにはおすすめできる。
SFの奇抜さにだけ目を奪われた、既成概念のかたまり
これでは一般人がついていけないわ
SF好きのオタクにはドンピシャリだったんだけど・・・
データの世界というのは、言い方が変
過去と違った事象が起こるとデータが書き換えられる事から、一人一人が個性をもったヴァーチャル世界ですね
なんでデータなんて紛らわしい言葉を使ったのか?意味不明
余計ややこしくなる
キツネ面の制御システムが現実に湧き出してきた時点で、そんな子供っぽい事を京アニがする訳ないとSFオタクなら気づくのでこの世界もデータだなってわかるあたりからあっというまのどんでん返し
ラストはオタク心をくすぐりましたが、なぜ月だったのかが謎です
あれで結末の答えがあやふやになり、主人公の脳死の時期についていろんな仮説がでるはめになりました
また
タイムトラベル物の設定を変えただけみたいなストーリーなのはお粗末
それに、データの世界に心があるなら大混乱の中、多数の死者もでただろうに、その上リセットなんて血も涙もない仕打ちでしたね
そして、なにより許し難いのはタイムトラベル物によくあるんですが、動機が個人のエゴだとう事です
今回は過去のデータを使って恋人を蘇らせる話です
しかし、恋人はすでに死んでいます
蘇ったのは恋人と同じ過去の記憶を持つ別人なんですよ
SFでよく使われるクローン
身体は全く同じでも中身は収集したデータを脳に記憶させた者
今回はその身体がオリジナルなだけです
社会的には本人は生きているけれど本人は蘇ったりしない
死んだペットの毛皮を着たおもちゃを愛でる行為と同じ
自己満の極みです
それから、脳死の意味を間違っていますね
脳死は脳幹を含めて死んでいるので、呼吸や意識の伝達機能も働きません
今作の症状は植物人間状態です
医者でなくてもこれくらいは常識です
声優が”君の膵臓をたべたい”の北村匠海と浜辺美波
これは昂りました
特に浜辺美波
普通の声優がやればかん高い声でいかにもアニメになってしまうところ
抑えた演技で不器用だけれど芯のしっかりした文学少女を演じきった
キミスイのヒロインとはしっかり差別化されていて素晴らしかった
北村匠海と松坂桃李がアニメに違和感無く演じていたのとは対照的でした
福原遥はまんまアニメ声でしたねえ
というわけで内容については全く容認できない
SFとして可能性だけを追い求めただけの心の無いエゴイスティックな内容です
なにが愛のためなら世界が壊れたってかまわないだよ
現実世界じゃないからなんて中途半端な考えと既成概念に縛られたつまらない作品です
浜辺美波の演技以外、不快なだけでした
京アニは狂ってしまったのか
将来のAIとの付き合い方を含め、未来に悪影響を与えかねない作品だと思うので、社会を崩壊させかねない悪作だった”閉鎖病棟”と同等の観てはいけない映画に認定します
映画では表現するのが難しい
書店で野崎まどさん著の小説版を購入し、映画版が気になったので視聴した次第です。
小説版から入った身としては、この映画版はかなり内容が省略されています。
最近ありがちな時間軸とか空間軸とかが交錯するSFチックなラブコメ作品ですが、正直初見で内容を理解出来るものではないと思います。
必要な心理描写が足りずに、不要な回想シーンが多いです。
あと言いにくいですが、声の演技があまりハマっていませんね...。普通に声優さんを起用した方が良かったと思います。
まぁ不満は山ほどありますが、ここら辺にしておきます。
もう3年ほど前の映画で、マイナーなのでこのレビューが読まれることがあるか分かりませんが、どうしてもレビューしたくて投稿しました。
内容がわからんという人は小説版をオススメします。というか読んでください。めちゃくちゃ良いです。ラストシーンについては小説版を読んだ後に考察を読まれるのがいいでしょう。
とにかく、小説版を読め!
映画版は分かりづらい。以上です。扱ってる内容としては、自分のなかで歴代上位クラスなのにとにかく残念です。
このレビューを読んだ後に小説版を購入し、HELLOWORLDの素晴らしさに気づいてくれる人がこの先いることを祈っています。
では、長文失礼致しました。
ここまで感情移入出来ない作品を初めて観た
なんなの、コレ…どうかしたんだろうか
というひと言に尽きた。
ストーリーは全無視でいろんなアニメ作品のオマージュシーンを作りたかっただけなのかな…と思わせる程の内容の薄さ…。
全ての設定がお粗末過ぎるし、ヒロインのキャラ設定にも深みがなく、ラストシーンまでただただ男の理想を勝手に押し付けただけのような可愛くてひ弱な存在としか描かれることがなく、これで一体どこにどう感情移入できるんだ…という謎だけ残った。
最近オリジナルの日本アニメの劣化が激し過ぎるような気がするが、大丈夫なんだろうか。
邦画実写の低レベルな脚本レベルが、アニメの世界にまで侵食し始めて来ている気がして心配でならない。
後半からマジでクソ。
あまりネタバレレビュー書かないんですが、見終わった後にイライラしたので書きます。
まず、10年後の自分が過去のヒロインの記憶を持っていくのは理解できます。10年後で目覚めたヒロインが嫌悪感抱くのもわかります。でも結局最終的に同じ事をこのヒロインが主人公にしてるのが一番腹が立ちました。ぶっ刺されても守った10年後の主人公の演出も全て無駄になっちゃう。みんな裏切られてる。雷からヒロイン救って最後のシーンに繋げた方がよっぽど良い。
結末に対する伏線などもなく一方的な押し付け映画としか言えない。
後半からの短い時間では無理な量の詰め込みすぎな急展開。
後半からホントクソ。手袋も物体に触れないとダメとか念押しで説明してたのに、途中から触らなくても発動してるし。
10年後のエンジニア達が自分たちの世界が現実世界ではない事に気づいた時の順応性の高さが気持ち悪い。それに機械守る側の奴らが速攻機械ぶっ壊すのも意味不明。「ビックバンだよ!」とか簡単に言わないだろ。
改めて言いますけど、ストーリー以外はキャストさんの演技だとか映像だとかすごく良かったです。後半からのストーリーマジでクソだと思いました。
結局ラストが夢オチ(厳密には違うけどほぼそう)で月で目覚めてて、京都関係ないし。
厨二オタクのオ○ニー見せつけられてるレベルですね。
それでもキャストさん達は何も悪くないので星2.5つけました。
ここまで狙いすぎな欲の塊の映画は見終わると頭にきます。
終わりからの始まり
自分が何となく過ごしていたら、未来からの自分が現れ過去を変えて欲しいと言われる。
そこから、未来の自分と過去の自分の共同で物語が始まる。
自分には、何もない、恋人もいない。
このまま何もない人生で終わってしまうのか。
そんな風に思っていた主人公も未来の自分との出会いによってどんどん変わっていく姿がとても印象的で良かったです!
最後になると思わぬ展開でそうなるのかと考えさせられました。
未来は、決まっているものばかりではない。
新たにそこから何を思って?何を感じていくのか?
そんな答えを求める事によって作られていくのかと考えさせられました。
匠海くんと美波ちゃん。膵臓コンビだね。
なんというか厨二病満載。
主人公たちはみんな高校生と言うには幼く、こんなに純愛だろうかと、かえって引きますねえ。後半の大袈裟感も手伝って涼宮ハルヒのようなワールド感を感じましたが・・・。
良いとこ
〇京都をCGで表現したところ。やはり、日本の中にあってさえ異世界なのさ
○いつもの事ながら浜辺美波。声優でもやって行けるくらい・・・もう少し個性的なら言うことなしだけど。
○ディックばりの複層世界。Cノーラン監督のインセプションだね。こりゃ。インセプションを日本のアニメに翻案すればこんな感じか?
×最近のアニメにしては奥行き感がなく、描かれる世界が平面的でマンガじみている。
×後半出てくるキツネ面の修復プログラムは、どことなく「電脳コイル」に出てくるあいつらに似ている。
×そいつらがみんな集まって巨大化するのも、サマーウォーズ始め既視感満載。
×キャラクターデザインを担当している人のせいか、けいおん!にしかみえない。
△結局、最後に月面で終わる。つまりはカタガキの植物状態からの復帰のため、恋人だった一行さんによる治療行為だったというわけか。眠りの森の美女やねえ。
自分自身を振り返ると、高校時代は部活漬けだったので、ここにあるような甘酸っぱい思い出はなかった。だから、雷に打たれても復帰することは無いぞ。なんて悲しい。今思えば手当り次第告白するんだったなあ。とりあえず付き合ってみるとか、高嶺の花に臆しないとか、誰かを守るために体を張るとか。そんなことを思い起こさせる映画でした。
エヴァにインスパイア
しっかり内容見てればシン エヴァンゲリオンと似た内容です
ムーンショット計画や 今後の未来 そして世界を書き換えるということも似てます
おそらくエヴァンゲリオンから あとはインセプションから構想を得てますね
隠れた名作ですが 理解はまだできる人は少ないと思います
今後こういった仮想世界と精神の話は増えてきますよ
支離滅裂で無意味の連続
データの世界の話。テーマ的にはAIは自身の命の概念はあるかというもの。最後まで1人も生身の人は出てこない。データ同士で干渉し合っているだけのナンセンスな内容。
自分がデータを管理していると信じているメガネ姿のセンター長も、自分がデータだと認識せざるを得ない現象に直面しても、エラーの対策をしようとしている。そもそも自分も単なるデータの世界の人なのでデータを管理することがナンセンスなことは理解しているはずなのにあたふたしているのがバカっぽい。
データ中の人が時間の概念のある世界に住むのなら、常にエラーのバタフライ効果で日々大きなエラーの対処が必要となるはず。エラーの対処に慣れてなさすぎなのが辻褄が合わない。
話は面白いが・・・
話は非常に面白い。
よくあるデータ世界の主人公が現実世界に立ち向かう話かと思いきや、現実世界も実はデータ世界だったというオチ。
最初に出てきたデータ世界(主人公:高校生)>最初は現実世界だとミスリードされていたデータ世界(主人公:研究者)>本当の現実世界(主人公:月で脳死状態)
という構成は非常に面白かった。
脳死していたのは彼女ではなく、主人公というのは観ていた人すべてが驚いたのではないだろうか。
1回だけではなく、もう1度見返したいと思えるような作品だった。
ただ、主要人物が俳優で固められていることもあり、声に違和感がありいまいち集中できなかった。
特にキミスイの北村匠海と浜辺美波コンビを起用したいという思惑は分かるが、2人とも声はいまいちだったなと。のっぺりしているというか抑揚がないように感じた。
主人公が声優だったらもっといい作品になったのではないかと思う。
開闢
一回見ただけでは見たと言えない。
最初に出てくる世界の外に20年後の世界があり、実はその世界すら仮想世界。本当の世界はさらにその外にあり最後に分かる。
けれども世界がどのような形であろうと、人の想いは変わらない。
ちょっと登場人物の設定が甘い。甘いから本筋以外のところで混乱してしまい、観ていて❓マークが脳内に発生して世界に入り込めない。
もう少し主人公以外のキャラにもエピソードをつけるべきだった。まさか2回以上見せるための戦略じゃないよね。
面白かったと思います
そうか、あの京都タワーもやっと重要な役をもらったか…笑
面白かったと思います。アニメといえども動きがすごくリアルで、ナウシカをみた後にみたので技術の進歩を感じました。ちょっとストーリーが分からなかったので残念ですが、もう一度みたら分かると思います。
難解でした。
saoの監督、主演が浜辺美波、北村匠海という点で興味を持ち観ました。
感想
声の演技、映像美、音楽等は素晴らしかったです。でも、内容だけが問題ありです。
最初はミッションクリアもの、中盤はどんでん返し、そしてラストは・・・⁈と毛色が次々と変化していく忙しい内容だった。そして、中盤から徐々に理解できなくなっていく。実は、でも実は、さらに実は、また実はと次々とに裏返していく展開。よくウラの裏は表なんて言いますが、この映画は裏の裏の裏の裏の・・・・。って感じで答えが見えませんでした。
でも、考えながら観るので楽しかったです。あと、ヒロインが可愛いです。
総評
ここまで、意味不明な物語展開の映画は久しぶりに観ました。
特にラストはどういうこと!ってなりました。
よって、ある程度のSF理解度のある方のみにオススメします。
追記
考察しました。
最後の世界線をA
大人主人公の世界線をB
子供主人公の世界線をC
とします。
まず、CはBのなかのデータ保存システムです。Bに何かしら(恐らく花火大会の落雷)で脳にダメージを負ったAの主人公が脳の修復をするためにダイブします。そして、Bではヒロインが脳死しているので、その記憶をCから持ってきて脳を復元させようと試みます。そして、主人公はAからBへのヒロインの強奪に成功。その後、作戦をカラス(Cのヒロイン)が利用してBにAの主人公連れてきてパニックを起こさせる。そして、大人主人公が自ら犠牲になることで脳死のことを思い出させてCの主人公を目覚めさせた。そして、Aの主人公はAのヒロインと新世界に移行した。
ってことですか⁈
運命に逆らってでも、僕たちの想いは、新しい世界へ
昨年は多くのアニメ映画が公開されたが、大ヒットした『天気の子』や著名監督の作品以外スルー。
本作なんて『二ノ国』とどっちがどっち?…ってくらいだったが、見てみたら意外と良かった。
ただ、小難しい…。
2027年の京都。
読書好きな内気な男子高校生・直実の前に、10年後の2037年から来たと言う自分=青年のナオミが現れる。
彼曰く、3か月後に恋人同士になる同級生の瑠璃が事故で命を落とすという。
彼女を救う為現れたナオミに、直実は協力するのだが…。
…と、始まり方やメインの話は難無いのだが、難有りなのは世界観や設定。
実はこの2027年の世界は、貴重な歴史やあらゆる過去の出来事を保存するシミュレーター“アルタラ”が造り出した仮想世界。
直実もその中の“記録”に過ぎない。
ナオミは現実世界の2037年からアバターとしてアクセス。(よって、2027年の世界では直実以外には見えない)
世界(=記録)に反してでも、瑠璃の運命を救おうとする。
その為に、アルタラの自動修復システム“狐面”に狙われる。
明かされた現実世界に隠された衝撃の秘密、今と未来、仮想世界と現実世界、青春ラブストーリーとSFが複雑に交錯。
クライマックスはある意味、整理や追い付いていけないほどの展開。
そして、“ラスト1分で全てが覆る”。本当にこのラストは、ど、どーゆー事…!?
SF設定はなかなかに小難しいが、既存のSF作品を数多く彷彿。真っ先に思い付くのは、『マトリックス』。『インセプション』のようなシーンもあり、作り手の好きなSF作品をたっぷり詰め込んだとか。
愛する人の運命を変える…青春ラブストーリーは『君の名は。』の影響濃厚。実際、『君の名は。』のメガヒットを受けて当初の脚本から大幅に変更されたとか。
でも、本作は本作で胸キュン。
同級生でも全く接点の無かった直実と瑠璃。
二人のこれまでが記されたナオミの“最強マニュアル本”と恋の指南によって、恋路がスタート。
“初接触”は最悪。
でも、同じ図書員で同じく読書好きという事もあって、少しずつ距離が縮まっていく。
マニュアル本の中には、時に瑠璃を悲しませる出来事も。
マニュアル通りとは言え、直実はそれに反する。結果、二人の関係が急速に近付く。
普段は八咫烏姿だが、“グッドデザイン”というこの仮想世界で能力を発揮する特訓も。
遂に運命の日…。
瑠璃を死の運命から回避させる事に成功!
晴れて二人の気持ちが結ばれた時…、ナオミが現れた真の目的が。
この事故で本来死んだ筈の瑠璃は、実は2037年の現実世界で今も脳死状態。
ナオミの真の目的は、この仮想世界で直実への瑠璃の恋心が100%になった時、2037年の世界へ連れ去り、脳死状態の瑠璃の身体へ上書きする事だった。
この2027年での直実の頑張りも、全てナオミの真の目的の為のお膳立て。
さらに、目的が済んだナオミは、2027年の仮想世界を消そうとするが…、アルタラが暴走。
2027年と2037年、両方の世界消滅の危機…。
青春ラブストーリーを軸に、壮大なスケールと展開に。
“先生”と呼んでいたナオミに裏切られ、無力な自分を痛感する直実。
が、初めて愛した人を救いたい。もう一度、会いたい。あの笑顔が見たい。…
例え自分が仮想世界の記録であっても、世界(=運命)を変える。
それはナオミとて同じ。
頼りがいのある“先生”から一転、自分がヴィランとなるが、ナオミの瑠璃を救いたい、もう一度会いたい、あの笑顔が見たいという強い気持ちに嘘偽りは微塵も無い。図書室で流したあの涙は本物で、胸熱くさせられる。
自分の事を“エキストラ”だと言う直実。
が、終盤でナオミは、自分こそが“エキストラ”と言う。
しかし、“1分で全て覆るラスト”や作品を見終わって思うと、ナオミこそが真の主人公だったと思う。
だって、直実もナオミも同じ人を愛した自分自身なのだから。
本作はオリジナルの作品。
既存の作品の影響や寄せ集め、伏線張られよく練ってあるようでただ複雑な感じも否めないが、オリジナルのSF青春ラブストーリー・アニメーション映画を作ろうとした意欲は評価したい。
直実=北村匠海、ナオミ=松坂桃李、瑠璃=浜辺美波のそのまま実写化も出来そうな人気俳優による声もそう悪くない。
でも、京都が舞台なのに皆、標準語なのは如何ともし難い…。
キャラデザインは『けいおん!』の堀口悠紀子。
好み分かれるキャラデザインだが、自分は『けいおん!』にハマったので、有り!
特に、瑠璃。
クラスでも堂々孤立し、“近付くだけで噛まれそうな孤高の狼”のようだが、美少女。
不器用で、か弱い一面も。
守ってあげたくなるヒロイン。
ふとした時や心を許した時の表情、“もう一度見たかった”笑顔は反則級!
男はこういうギャップに弱いんです。
自分的にはスゲー名字のクラスの可愛い系マドンナこそ“エキストラ”であった。…いや、ただの背景かな。
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