「薄っぺらいLOVEにファンはDEAD」劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD りりまるさんの映画レビュー(感想・評価)
薄っぺらいLOVEにファンはDEAD
ドラマ版の大ファン。人生で一番ハマった!ファンとしての感想は「ドラマと全然違う。これならなくていい」の一言。
ドラマは「人が人を好きになるってどういうこと?」を丁寧にかかれてて、そこに胸を打ちました。堂々と「好き」を伝える登場人物たちにひたすら感動。
また、人物像がしっかりと掘り下げられていて、どういうところを好きになったのかが、視聴者に伝わって来る。登場人物に感情移入して泣いたり笑ったり、幸せにしてくれました。
これがおっさんずラブの魅力なのに、映画ではそれが皆無!登場人物は単調なキャラ化してしまい人間味が大幅減!
お互いを思いやる上にすれ違ってしまっていたドラマ版と比べ、思いやる気持ちナシ。人は状況により、思いやる余裕はなくなるものだけど、その心情が雑で大変残念。
同性愛に一石を投じた作品なので、もっと踏み込んで欲しかった!(ドラマ版で話が出てたので当然あると思ってた)
家族へのあいさつ、子供のことや将来の話し合いが聞きたかった。「お前しかいないから一緒にいよう」だけでふたりの関係が続いていくのが残念。
もっとお互いの好きが強く感じるのであれば、まだ落としどころつけられたけど、映画版はそもそも心情にフォーカスを当ててない。
映画だから派手に!ってなっておかしな方に行ってしまった。恋愛映画なのに爆発シーンあるし、もうむちゃくちゃ。
不要な結婚シーンはあるのに、ふたりの関係は中途半端で泣きたくなる。
私たちが好きだった、心情を丁寧に描写するおっさんずラブは皆無だった。
本作に同じ脚本家、プロデューサー、俳優陣なの?とてもそうは思えなくて、悪い夢を見てるみたいだった。
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