「俳優陣とファンに甘えた結果の駄作」劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD さるさんさんの映画レビュー(感想・評価)
俳優陣とファンに甘えた結果の駄作
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ドラマ版のシナリオを読んだときスカスカだったので、役者の力ってすごいんだなと感心しましたが、劇場版はこれほどの俳優陣にもカバーしきれないくらい、ストーリーの根幹がブレブレでシーンも登場人物の心情もブツ切れ。
このクオリティーの作品にGOを出してしまうほど、熱が冷めないうちにと公開を急いでいたのでしょうか。
それとも、テレビ朝日と東宝のものづくりが地に落ちたのでしょうか。
宣伝もお粗末。
五角関係でもなんでもなく、ヘテロ(バイ?)の男性をあたかも同性同士の恋愛に絡ませるかのようなミスリード。
予告編、SNSでほぼシーンを出し尽くし、目新しいシーンや意外な展開はなし。
安っぽいアクションも要らなかったです。
男性同士のカップルがどうやって家族になっていくのか、続編としてそこが一番描くべき軸だったのに、肝心な部分が描かれてない。
「2人にとっての正解」はなんだったのか。どんな結婚、家庭の形を選んだのか。お互いの夢が尊重できるように成長したのか……
「よく見ると指輪してる」
描かれてるのはそれだけ。
これで伝えたつもりになってる制作陣には作品として未完成ですよね?と言いたい。
そこは「余白」だとか「見た人に委ねる」とかじゃないです。それを映像で見せるのが映画でしょう?
このキャストでできる最後の機会だったかもしれないのに、脚本家、監督、プロデューサー陣はなんてことをしてくれたのかと。
もし続編があるならちゃんと描くべきところから逃げずに、向き合って欲しいです。
コメディー映画としても1900円出して見るほどのものではないです。
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