「タイトルなし(ネタバレ)」劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD さいさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
ドラマから期待してずっと楽しみにしてきました。
昨今面白い毎週楽しみになるドラマが少なくなる中おっさんずラブは毎回リアタイして楽しみにしていました。
映画が発表され最初に爆破シーンが作品の肝のように発表されたときに嫌な予感が過りしかしフルキャスト続投という事実に大丈夫だと信じて待っていました。
その結果見事に裏切られました。
初見の感想としては確かに笑えるし泣けるけどストーリーとしては10点中3点くらい。
泣けたのもストーリーではなく役者の演技力によるもの。
しょっぱなから突っ込みがおいつかない。
春田の路地裏カンフーはいらないしいきなり浮気シーンから始まるもの不穏。
全貌が見えない雑なプロジェクトに2年間の営業所で学んだ記憶はなくなりいきなり営業所に無理な要望を出しそれを夢だといきなり語る牧。
ちずは無意味に彼氏と別れている。
楽しみにしていた春田家シーンは牧と春田のけんかシーンばかり。
あれだけ好きだったはずの春田をわかりやすく一方的にないがしろにしすぎる牧。
髪についたきんぴらごぼうは草。
天空不動産がブラックすぎる。パートナー企業も昨今の漫画ですら見ない安っぽいテンプレブラック企業。(今時ドラッグビジネスに誘拐に時限付きダイナマイトって…。)
そんな各段忙しそうなシーンもないまま倒れる牧(せめて本社と営業所の間をとりもつ頑張るシーンでもあれば)
牧がゲイという設定がドラマよりも薄い。
提携が終わった瞬間に売られる物件。(どうやったの?)
過保護な理不尽お父さん(春田が知らないのは牧が連絡してないから)
花火シーンも圧倒的に言葉が足りない。
都合よくあらわれるジャスティス。
狸穴さんがなぜ春田をホテルに誘ったのか謎。
(というか春田のベッドシーン全部牧以外の男とばっかりw)
貞操観念が薄すぎる春田。
春田が誘拐にあうまでの流れが雑で不自然。
昭和くさい営業所の誘拐場所特定。
なのにいきなり該当場所へかけつける牧(春田の居場所GPS入れてた?)
牧と部長が苦労してる道をあとから行ったジャスティスのが早くたどり着く。
熱いはずの火事現場で鉄の鎖でターザンと雲梯。
あれだけドラマで誠実だった部長がキスを狙いに行く軽さ。
ジャスや牧が内側や外から壁を壊せたなら春田も最初から壁壊せたのでは?
火事でいきなり目が覚めたらここにいるはすのない牧がいるのにすんなり受け入れる春田。
からのいきなりの再度春田の告白。けど全て牧はうなずき受け身のみ。
凄い爆発でイリュージョン脱出する二人
正直うどんの五郎さんと狸穴さんのターンは蛇足。
なぜか離婚の原因であるはずの部長に許可をもらうマロと、特になにもしてないマロとあれだけしぶってた結婚を承諾する蝶子さん。
期待したのに見事に裏切られたジャスとかおるこの結婚式(これも正直映画だけのキャラおためにここまで演出は不要では?ナレベースでよかった)
ブーケは春田ではなく部長。
いつの間にか指輪をもらってる牧。
からのいつの間に指輪交換してたの?二人。
結局あれだけ一緒にいたいと言ってた春田を無視してシンガポールへ行く牧。
情緒もないキス。
政宗前例があるのに今更な呼び捨て。
最後春田は笑顔ではなくどこか寂しそうにわかれる(この時の田中圭の演技は天才)
あきらかに続編をにおわせるおわり。
まだまだ言い出したらつっこみはあるけれど脚本家は地に足をついた本を作ったと言っていたが全く地に足がついていない。春田と牧のそれぞれの人間物語とするならあのラストなのかもしれないが全体的にLOVE要素は少なく、DEAD要素の方が強かった。
ドラマの役者の演技力に助けられあそこまでブレイクした作品を自分の実力と勘違いした脚本家と監督とPが自己満シーンばかり優先したせいで台無しにした作品。
シナリオブックに撮りたいシーン優先で作ったということが書いてあるとおり家族と夢というテーマが後付けなのも納得できる。
めったにない映画化というチャンスでファン優先ではなく自分のやりたいものを優先した脚本家と監督とPには失望しかなくほんとにあのドラマを作った人なのかとびっくりしました。牧の心理描写もなくすべて役者の演技任せ。
春田もドラマみたいに愛すべきキャラまではいかずただひたすらに可哀そうに見えました最後まで。牧と春田のラブが見たかったのに二人で見たいシーンはすべてべつの人で行っており笑えるファミリーコメディを狙い新規獲得したくてこの内容にしたのだと思いますが映画だけではキャラが魅力的ではないので新規層は一度見たらそこで終わる内容です。
ドラマのような何度も見たいとなる魅力がありません。
ドラマ時のような丁寧な心理描写で作った方が圧倒的に満足度が高かったしリピーターもたくさんいるのは?そうすれば永遠の0の時のように自ずと大ヒット作は新規層は見ようという気になるので結果両方が獲得できる。
これで完結とうたうなら続編も作れるんじゃと匂わせるラストではなく幸せな二人の日常や話し合う場面が多く見たかったし結婚式も見たかった。
ドラマ時のラストが想像斜め上をいく演出でそんなところまで見せてくれるの!?という驚きで終わったので満足度が高かった。映画はもっと踏み込んだものを期待していたが結局ドラマ時から二人はそんなに親展していないように感じるしなんなら喧嘩する度別れそうだと思ってしまうほどでした。雑な本を演じないといけなかった役者さんが本当に不憫です。心底残念。見ても多幸感は薄い。何度も通いたくなる映画ではないので100億の男は到底無理だと思います。